11月22日の千葉日報に、森田氏へのインタビュー記事があった。
昭和9年生まれの氏は、既に政界を引退し、今年81才だという。大蔵省から大平首相の秘書官を経て、昭和55年に衆議院議員となり、運輸相を務めた。
自民党が、今年結党60年を迎えるにあたり、安倍総理の政権運営について聞いた、と説明されているが、こうした時期に、なぜ森田氏が、つまらない話をするのかという理由が、今ひとつはっきりしない。記者の質問と氏の答えを、そのまま写してみたい。
「自民党がこれまで果たしてきた役割は。」
「高度成長を支え、福祉を充実させ、 一億総中流 の意識を作り出してきた。」
「これからの課題は。」
「国際的に存在感のある国 や、有力でないが国民が、幸福に暮らす国 など、国家目標の樹立が必要だ。」
私は現在72才だが、あと10年したら、氏のように能天気な人間になるのかと一瞬情けなくなった。
氏は政界引退後に、新聞やテレビも見ず、ろくに書物も読まなかったのだろうか。こういう愚昧な人物が、大臣であったのかと、今に続く自民党の呆けぶりが、理解できた。一億総中流の意識を、作り出した功績の大きさについては、高く評価しても、結党60年の節目にあたる質問に、これが古参議員の答えかと、幻滅した。
憲法改正を党是として結党した、自民党の議員なら、静かに無念の一言を述べなくては、おかしい。
「私の非力さのため、60年経っても憲法が触れなかったこと。残念です。」
そのくらいの思いが語れないのなら、新聞になど顔を出すなと言いたい。まして、これからの課題はと聞かれ、中国や韓国の日本攻撃に一言もなく、国家目標が 、 国際的に存在感のある国 などという、およそ現実離れのした意見は、どこから生ずるのか。
危機感のない政治家が多いと、と平泉氏が嘆かれていたが、その典型的見本が、ここにいたということか。
「安倍政権の政策、政治手法をどう見るか。」
「安倍首相は物事を一つの面からだけ見て、突き進みたいと考える。」「ある意味分かりやすいから、世論の支持は得やすいが、政権としての慎重さに欠ける。」「有力な野党がいなくても、謙虚さは大事だ。」
なるほどこれが言わせたくて、千葉日報は、この愚昧な政治家を引っ張り出してきたのか、と理解した。
氏のような、どこを向いているのか分からない、魂の抜けた自民党政治家たちが、国の根幹を正さずにきたから、中国にも韓国にも貶められ、歴史も祖先も足蹴にされるままになった。だからこそ、国民が業を煮やし、安倍総理に多数を与え、国の独立と、歴史の再検討を委ねた。内閣の支持率の高さは、不当に汚されてきた国の歴史への、怒りであり、総理への期待だ。
立党の精神を忘れた老人の戯言など、心ある国民は聞きはしないだろう。次の回答は、それこそ開いた口がふさがらない呆けぶりだ。
「国防軍創設を掲げた、党の改憲草案について。」
「国民と遊離している。無理やりすべきではない。」
国民と遊離しているのは、あんたの方だろうと、罵詈雑言を浴びせたくなる。こんな人間が、長老みたいな顔をして、党内の隅で幅をきかせ、総理の足を引っ張っているのかとよく分かった。
私は彼らに聞いてみたい。中国や韓国が、捏造のプロパガンダで、世界中に、日本の悪口雑言を撒き散らしていても、心に痛みを感じない貴方は、いったい何者か。
それに一言も言及しない貴方は、本当に自民党の議員なのか。それとも反日・売国の左翼どもの仲間かと。私の方こそ聞いてみたい。誇りを失った国が、どうして、 国際的に存在感のある国 になれるのかと・・。
愚昧な政治家は、最後まで愚かな意見を述べ、千葉日報の記者を喜ばせ、お花畑に種を蒔く。
「党の多様性が失われているという指摘がある。」
「党内のリベラル派を、拡大していくべきだ。宏池会の活性化に期待する。」「当選一、二回の、若手リベラル派の勉強会があるが、若手だけでは本気とみなされない。」「中堅以上の議員が、安倍首相に睨まれても、」「冷や飯を食ってでもと、そんな思いで前面に立つことで、初めて本物になる。」
馬鹿もここまでくると、感心せずにおれない。まずもって、リベラルという言葉が日本ではどのような使い方をされているのか。市井の隠居みたいな私ですら、言葉の誤用に疑問を感じているのに、大臣までした自民党の議員が、このように軽々しい言葉の使い方をして良いものか。
どうせ解説したところで、氏のような干からびた頭脳の持ち主には、柳に風のようなものか。自分自身が再確認する意味で、リベラルの用語を改めて、調べた。
リベラルとは、リベラリズムのことで、啓蒙思想から生まれた近代思想の一つである。簡単には、自由主義とも言うが、政治的には国民主権の立場で、民主主義を標榜する。経済的には、私的所有権と自由市場主義による、資本主義を是認する。権威主義や全体主義を否定し、社会主義の計画経済を否定する・・、これがリベラルの基本知識だ。
ところが日本では、腐れマスコミを筆頭に、政界学界経済界でも、「革新主義」をもって「リベラル」と称している。革新主義を書物で調べたら、なんと書いてあるか。
「自由市場を信頼せず、計画経済、統制経済等の公的介入を、是とする考え方。」「つまり、社会主義、共産主義、社会民主主義等の考え方。」
要するに日本では、革新と言えば共産党や社会党などの左翼政党、あるいは左翼的思想を意味している。
諸外国には、愛国的心情から革新を進める政党が存在するが、自国を憎悪し、軽蔑するだけの左翼政党は、日本にしか存在しない。現在の日本で、左翼政党とは、売国・反日の政党のことであると、国民の理解が行きわたっている。
中国の軍拡と領海侵犯、あるいは沖縄への領土的野心、竹島を不法占拠した、韓国の横暴や悪意のプロパガンダなど、そんな国難の時に、自民党の若手が、もっとリベラルになれば良いなど、戯けたことを言わないでもらいたいでないか。氏は日本を崩壊させる気なのか。
「ポスト安倍候補は。」と聞かれ、岸田外相や石破氏の名前を挙げているが、とんでもない話だ。こんな昼行灯みたいな人物が押す人間なんて、碌な政治家であるはずがないと、賢明な国民なら、誰でも眉につばする。
平泉氏や石原氏が、80を過ぎても、愚かな意見を言わなかったところを見ると、やはり世間で言われることは、正しかったらしい。
「馬鹿は、幾つになっても馬鹿で、年を重ねても賢くならない。」