おねっと日記

日々の出来事を感じたままにつづります

秋彼岸

2009年09月21日 | 暮らし
近所の農家のおばさんが
「枝豆食べる~?」と
庭の片付けをしていた私たちをみつけ自転車に山盛りに束ねて乗せてきた枝豆を
わざわざひも解いて半分おすそわけをして下さいました。



減反対策で畑にして作った枝豆だそうです。

「お彼岸だからね、上げようと思ってね・・」

おばさんは10年ほど前たったひとりの娘さんを亡くされておりました。
以前、私が娘や孫と庭であれこれしているのを立ち止まり眺めながら。

「いいねえ、うらやましいな~。」
と言いながら、娘さんが病気で亡くなった話をしてくれたことがあります。
笑顔で、でも涙をうっすら浮かべて話してくれました。
子に先立たれた親の心情を想うと切なくいたたまれない気持ちになりました。
その後私たちは引っ越してきたので、その出来事は近所でも知らずにおりました。

その娘さんに食べさせようと収穫してきた枝豆。
青々としたりっぱな枝豆。
それを私たち家族も頂きました。
採りたて、ゆでたてのそれは何とも美味しい香りを部屋中に漂わせます。

秋彼岸。

それぞれがそれぞれの大切な人を想いながら、かなたの浄土を仰ぎ見る時。
母も今頃どうしているでしょう。
天女の羽衣みたいなのを着ているんでしょうか。
それとも
やはり手編みのカーディガンなんか羽織っているのかな。

父は母の編んでくれたセーターを毎年大事に着ております。
ひとり暮らしになって8年。
未だ母の面影を家の中で感じながら、そして母に守られながら
いたって健康にしっかり過ごしている父。

そんな父に感謝しつつふと覗く鏡の中の私は驚くほどに母そっくりの顔であります!