田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

ナデシコ凱旋、「死の町」、わたしの小説。/麻屋与志夫

2011-09-13 10:38:22 | Weblog
9月13日 火曜日
プログです。
ナデシコ凱旋。「死の町」発言。わたしの小説についての弁明。

●ナデシコジャパンの凱旋。
まずはオメデトウ。
オリンピックの出場権獲得。
それも一位通過。
大変なプレッシャーをはねのけての勝利。
立派でしたね。

●ワールドカップの決勝戦は始めから観た。
じぶんではスポーツができないお年(笑)になっている。
テレビで観戦する。
あの決勝の試合には勝利の女神がほほえみかけてくれた。
もちろん、最後まで試合を投げずに粘りぬいた結果だが。
勝負事はそれだけではない。
わたしは、まちがいなくあのとき天使の羽ばたきをきいた。
サッカーボールに天使の羽根が生えていた。

●こんどはソレが感じられなかった。
むしろ北朝鮮と試合終了直前の一瞬。
黒鳥の嘴の一突きのようだった。
全試合を通じて女神のほほえみも天使の羽ばたきもきこえなかった。
それだけに選手は必死だった。
勝って当たり前という期待によく応えてくれた。
ごくろうさまでした。

●「イジメ教師は悪魔の顔」。
苦労している。
この小説は事実とは気無関係です。
と書きたいところだが、そうではない。
私小説的な環境の中で話を進めている。
実は、この小説の第一稿は、30年も前に書きだしている。
でも内容が内容だけにすぐには発表できなかった。
この小説のモデルとなった先生が退職するまで待った。
亡くなったかたもいる。
個人的な恨みはない。
むしろ懐かしいひとたちだ。

●後半はいま起きつつあること。
起きるかもしれないこと。
そんなことを書きくわえている。

●誤解しないでもらいたい。
大半の先生がたは、日夜、生徒のことで頭を悩ましている。
たゆまぬ努力をつづけている。
教え子も数十人教職についている。
大学の先生から高、中、小、保母さんまで――よくやってるな、
とほめてあげたいほどがんばっている。
ても、どの学校にも、一人くらいは先生としては不適格者がいる。
悲しいことだ。
そんなことを嘆きながらこの小説は書き継いでいる。

●「死の町」発言。何処が悪いのか疑問に思ってきた。
今朝、ある局の、ある番組で司会者の0が「死の町」のように人が住めなくなった。
という考えは、日本語の文脈からいっても、おかしくはない。と発言していた。救われたおもいだった。

●いちいち言葉尻をとって批判する。
重箱のすみをつつく様なマスコミのありかた。
オカシイ。
いつから日本のとくに男性のスケールはこんなに小さくなったのだろうか。

●大和撫子のほうが立派ですね。

●いっそのこと、政治も女性に任せたら……うまくいくのではないかな。


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夜の生物 イジメ教師は悪魔の顔/麻屋与志夫

2011-09-13 02:07:58 | Weblog
8

誠は山の中に隠棲している父の勝平をたずねた。
家からはかなり離れている。
車を山腹の平坦な草はらにとめた。
そから先はけもの道をいかなければならなかった。
母の並子の死後、父はすぐにこの山小屋に閉じこもってしまった。
勝平は郷土史家であり小説の執筆もしていた。
些細なことで父の心を乱したくはなかった。

でも翔太が〈イジメ〉にあっていると告げた。
詳細を話すと勝平は不安そうに語り始めた。
「相談にきてくれて正解だ。
そうか、夜の生き物が、胎動をはじめたのだ。
翔太に闇の波動が集中している。
悪意の波動が翔太をのみこもうとしている」

誠が予想もしないほうに話題が展開していく。

「翔太にはおれたちよりも能力がそなわっているのかもしれない」
「能力……? それはどんな力なのですか、お父さん」

勝平は誠の質問には正面切っては応えてくれなかった。

「この世には、おれたちとはちがった異質な肉体をもったものがいる。
おれはそいつらの邪悪な気を、
注意をおれに向けようとこうして並子の死を契機に山にこもったのだ。
誠たちと離れて生きてきたのだ。
悪魔の権化のような邪悪なモノがこの世を征服しようとしている。
そのモノは闇の力を蓄えるためにイケニエを欲しがっている」

勝平は饒舌に語りつづけた。
父の言葉でなかったら、とても信じられることではなかった。

「翔太には能力があるのかもしれない。
おれたちにはなかった能力がそなわっているのかもしれないな。
おふくろの姉が、並子の母だ。
おれたちは従兄妹(いとこ)同志の結婚だ。
誠に能力が遺伝すると思われたが、ぎゃくに相殺されてしまった。
効果はなかった。
隔世遺伝かもしれない。
翔太には能力が生まれつき潜在している。
いちはやく、それに気づいたモノがいる。
ヤッラは翔太の能力の芽を摘もうとしている。
東京に逃がすのはいい方法だ」

それで決まりだった。

「この街にはなにかいる。
邪悪なものがいる。
とてつもなく強大なヤツダ。
魔王といってもいい。
ひとびとを苦しめる邪悪な存在の波動は感じとれる。
その居場所がわからない。
その悪の波動の震源地がわからない。
ざんねんだ」

父の感知しているヤッラのことを思うと誠は動揺した。
背筋が寒くなった。
心が動揺している。
わたしたち親子三代の悲願だ。
かならずその正体をつきとめたい。
見極めたい。
遠く古い記憶や悪夢。
闇の生き物の邪視から翔太をかくまうのだ。

それが勝平と誠のだした結論だった。

「それで結局、翔太はどこにいた」
「昇降口の大太鼓の脇に立たされていました」
「担任に先生は?」
「とっくに家にかえってしまっていました」


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