田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

友だちじゃなかったの? イジメ教師は悪魔の顔/麻屋与志夫

2011-09-21 13:31:34 | Weblog
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翔太がまだ神沼の北小学校に通学していた。
転校する直前のことだった。
翔太は4年生の夏休みだった。

スポーツ少年団に参加するように。
何か運動をやらせるように。
と。
担任の我田先生に命令された。
翔太が職員室に呼ばれた。
運動をやらないで、それでもおまえチンボコをぶらさげているの。
と。
我田先生から、そう大声でののしられたことがあった。
たまたま、彼女の前任校の宇都宮の滝が原小学校に誠の友人の小野崎がいた。
誠が塾をはじめるまえは、家族ぐるみで交際するほど親しかった。
気安くなんでも相談できる間柄だった。
我田先生って、どんな先生なの……と電話で問い合わせた。

教育熱心なすばらしい先生ですよ。
と。
小野崎からは慇懃な返事がもどってきた。
べつにとりなしてくれと。
すこしは手加減してくれるように頼もうとしたわけではない。
でも小野崎はそっけない返事をするだけだった。

警戒されている……。
とおりいっぺんの。
あたりさわりのない言葉をつなぐだけだった。
これは、もうだめだと思ったが聞いてみた。

でも、義務教育の課程なのに……。
放課後のクラブ活動で。
運動部やスホーツ少年団に加入することを強要するのは。
やりすぎじゃないの。

……というと、電話は沈黙。

それからは、なにをいっても返事がもどってこない。
しまいには、きみは塾の教師だから……。
運動を目の敵にするが。
運動することのどこがわるいのですか。
怒り出した。
体制の中で勤めたことのないものに、なにがわかる。
……と中島と同じ言葉がひびいてきた。
どうしたことか、問題を誤解されてしまっているようだった。
いや、はじめから、こちらの話に耳をかむける気がないのだ。
誠は体の未発達な子供にとって。
あまりに長すぎる部活動についてどう思うか聞いたに過ぎなかった。   
強制的に加入させられる。
文化部のない学校すらある。
運動部しかないのだから、選択の自由などあるはずがない。
その問題点にたいする意見を求めたつもりだった。
選択の余地がない。
強制加入を問題にしたに過ぎない。



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黒川のエクソシスト/麻屋与志夫

2011-09-21 08:47:54 | Weblog
9月21日 水曜日
プログです。

●「黒川のエクソシスト」。
という小説を書く企画がある。
プロは小説の腹案については他言してはいけない。
むかし雑誌デビュをはたしたとき、センパイの作家にいわれた。
その彼もすでに鬼籍にはいっている。

●どうしてこんなことを書きだしたのだろう。
やはりうれしかったのだろうな。
昨日は、194訪問者数。1,178閲覧数だった。
わたしの拙い小説ブログではなかなかこのようなことは起きない。
カミサンもバラブログ「猫と亭主とわたし」を書いているが、
いつも訪問者はわたしよりうわまわっている。
まさか、身近にライバルがあらわれるとはおもわなかった。
敬老精神を発揮してもらおうと書くわけではない。
わたしたちカップルはあわせるとかなりの歳になる。
カミサンの年齢がバレてしまうので、幾つになるかは書くことを憚る。
毎晩ふたりでなかよく教壇に立っている。
「アサヤ塾」というささやかな学習塾を郷里で主宰している。

●話をもとにもどす。
あたらしく入塾してくれたHさんが「青の祓魔師(エクソシスト)」を読んでいた。
わたしはテレビでときどき見ている。
かなりおもしろい。
そこでわたしは、
ブラッドリー・デントンの「コー川の罪喰い」―1992/5 S-Fマガジン掲載―の話をした。
わかってもらえたかな?

●ひとはかならず希望をもっている。
しかしそれを阻むものがいる。
それが悪魔だとわたしはおもう。
それもみずからの心のうちにその阻む者がいるばあいは、
いちばん始末に悪い。
これを祓おうとすれば、じぶんのことを傷つけないとも限らない。
なかなかテゴワイ。
毎日、このことをかんがえながら勉強をする。
精進するしか魔を祓うには手がないような気がする。
勉強することはただ単に成績をのばすだけではない。
そのことを心に銘記して受験勉強にがんばってくださいね。
と教師臭いことになったので話題をもどす。

●キリスト教圏には確かにSin-Eaterという思想がある。
S-Fマガジンからの引用です。
「罪喰いは、他人の罪を引きうけてその人を天国に送るかわりに自らが地獄へ……」

●「イジメ教師は悪魔の顔」もこの考えでかかれている。
かき継いでいる。
罪喰いとエクソシストは、わたしのなかにあっては同意語である。
わたしのほとんどの小説ではこのかんがえが通底している。
主旋律としてひびいているはずである。

●イジメ教師の今後の発展にご期待ください。
後半はがらり設定が変わります。
活劇調のファンタジーになりますよ。

●小説のほうは午後アップします。

●黒川はわたしの住む鹿沼を貫流している清流です。アユ釣りで人気がある。


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