田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

●超短編小説49 それぞれの孤影

2014-03-10 16:42:20 | 超短編小説
3月10日 月曜日

●超短編小説49 それぞれの孤影

鹿沼の銀座通りで後ろから声をかけられた。
カミサンとふたりで同時に振り返るとKだった。
「やんなっちゃうよ。明日病院だ」
「どうしたの」
この街での最後の同級生に訊いた。
「悪い病気だと」
自転車で去っていく。
背をかがめ、自転車をこぎながら遠ざかる。
ギギとペタルを踏む音。
寂しそうな後ろ姿を黙って見送った。
悪い病気と聞いては、もうそれ以上立ち入ったことは訊けなかった。
わたし位の歳になると年々友だちが、アチラに移籍していく。
もう会えなくなった友だちが何人になるだろうか。
「誤診だといいな」
わたしはカミサンには聞こえないほど小さな声でいった。
いつも、「病気になったら、どうしょう。だれの世話になれるのかな」と心細いことを呟いているカミサンだ。
わたしは、カミサンの手を握った。
冷たかった。


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倒れ伏すとも萩の原の覚悟で小説家を志したあの頃に戻りたい。  麻屋与志夫

2014-03-10 09:17:27 | ブログ
3月10日 月曜日

●『ムンク浜辺の少女は/吸血鬼だよ』改訂がおわった。

何回書き直したか忘れた。

この小説を書きだした頃、話し相手になってくれた石原さん。

中学生だったよね。

何処でなにしているだろうか。

鹿高の文芸部に入ったのだったよね。

大学を卒業して就職したのかな。

●長く半世紀も学習塾をやっているのでいろいろな卒業生がいる。

みんな、元気にやっているのだろうか。

●今日からまた『JINRO武と玲加の初恋物語』に戻る。

この作品は一応は書きあげたものの、整合性がまったくなっていない。

いままでの書き方。

シークェンスに緊迫感があればいい。

といった構成だった。

それを、ストーリーを重視する。

サスペンスを伴ってクライマックスにさしかかる。

といったオーソドックスな小説作法を取り入れようと思う。

苦労するだろう。

●わたしが小説家を志した頃は、『野ざらし』覚悟の出発だった。

古いですね。

『行き行きて倒れ伏すとも萩の原』曽良の句を実感としての東京への旅立ちだった。

●いまだに、フルタイムの作家にはなっていない。

もういちど、あの青春の日々を思い起こし今年から精進しています。

幸い行き倒れにもならず、5人の孫にも恵まれました。

わたしが倒れてもカミサンのことは皆が面倒みてくれるでしょう。

●理想にもえていた青春の想いを胸に秘め、前に進もう。

 

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