-畑沢通信-

 尾花沢市「畑沢」地区について、情報の発信と収集を行います。思い出話、現況、自然、歴史、行事、今後の希望等々です。

もしかしたらユキツバキかなあ

2015-03-15 19:09:12 | 自然

 一昨年の秋、下畑沢の地蔵庵の周りを散策していたところ、地蔵堂の敷地の山手側(裏側)と如意輪観音が立っている場所ぐるりに椿らしき灌木が生い茂っていました。今は荒れた場所とは言え、昔は人の手が絶えず入っていた場所なので、園芸品種の椿が植えられているものと思っていました。確認さえもしなかったのですが、去年11月に白鷹山に登った時に、ちょっとした椿の群落があり、友人から「これはユキツバキだよ」と教えてもらいました。

 ユキツバキと言えば、私がまだ二十歳の頃、隣県でユキツバキを教えてもらったのですが、全く覚えようという気持ちがなく、そのまま忘れてしまいました。実に教えがえのないやつでした。その報いは、40年以上も経ってから現れました。全く、椿の種類を区別できません。どうしようもない馬鹿です。

 それを友人が救ってくれました。あらためてユキツバキを教えてくれたのです。しかし、直ぐには地蔵庵裏の椿に思いが至りませんでした。怠慢な生活と怠慢な頭脳は、怖ろしいものです。結びつくまでには、4か月ほどの月日を要しました。結びついたのは、突然のひらめきです。何の前触れもありません。ただ単にぼうっとしていた時に思いついたのです。

 さて、それではとユキツバキの何とか・かんとかと言うのを調べたところ、葉の形、鋸歯の状態、生育環境、国内での分布から、どうも地蔵庵裏の椿は「ユキツバキ」そのもののような気がしてきました。これまで、畑沢の山々を何度も歩き回ったのですが、椿の群落はおろか単独の椿も見たことがありません。ところが、ここの椿は大群落です。地蔵庵は江戸時代初期に建てられたものと考えられますので、そのころは、そこかしこにユキツバキの群落があったのかもしれません。その後、何らかの理由でユキツバキが選択的に伐採されたものかもしれません。昔は、絶えず炭焼きのために山の木が伐り倒されました。その伐採圧がユキツバキを極端に減らしてしまったのでしょうか。ところが、地蔵庵の裏は怖れ多いものとして、炭焼きの対象にならないで残った可能性があります。もしも本当にユキツバキだとすれば、畑沢のこの群落は村として誇れる自然の一つになります。

 

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