先日は梅雨が明けたと思うばかりに暑ーい青空が広がっていましたが、再び梅雨らしい天気に戻りました。畑沢の一番奥で、大平山にカメラを向けましたが、山腹から上の方は雲の中です。雲に隠れている辺りは、一面がブナの森です。ブナの葉に落ちた雨粒は、梢を通り幹に集まりながら、やがてふかふかの厚い腐葉土に吸い込まれていることでしょう。これが地下水となって、大平山の麓にある簡易水道水源池に流れて、畑沢の人達の喉を潤します。日本一美味しい畑沢の水です。
何処の山も雨に濡れていますが、その中でもひと際大きな顔をしているのがミズキです。漢字で書けば「水木」ですから、この季節にぴったりの名前です。この木は、遠くからも識別できます。一つの梢から出た葉は、水平に広がります。何本もの梢がそれぞれ葉を拡げますので、特徴的な樹形を形成します。近年、旧正月に「団子刺し」をする風習がなくなり、「だんごぬぎ」としてミズキが枝を切られることがなくなりました。枝を十分に横に拡げられます。
次の写真はオオマツヨイグサです。北米原産の帰化植物ですが、畑沢でもありました。私は畑沢で初めて見たような気がします。アルカリ性へ傾いた土壌に生えやすいということだったような気がします。畑沢ここだけがpHが上がっているのでしょうか。難しいことは分かりませんが、畑沢には不釣り合いな花です。
最後の景色は、時代の流れを感じさせる風景です。畑沢でも自分では作業をできないので、耕地を貸している所が目立っています。借りる人は大規模に農業をやっている人たちです。大規模に農業をするには、いかに作業の手間を省くかが課題になります。作業の中で最も省力化されるのが、除草作業です。除草剤が使われて、畦が黒くなっています。TPPによって外国との競争が激化すれば、このような除草剤はもっともっと大量に使われることになります。米国をはじめとして、米国の農業を取り入れされた各国でこのような現象が見られているそうです。とある本に書いてありました。この写真の奥には、自分で農業をやっている田んぼが見えます。畦の草は、草刈り機で丁寧に刈られています。