-畑沢通信-

 尾花沢市「畑沢」地区について、情報の発信と収集を行います。思い出話、現況、自然、歴史、行事、今後の希望等々です。

あの峠の万年堂は「大日堂」でした

2016-07-28 20:51:40 | 歴史

 背中炙り峠には、乳母木地蔵堂の外に「乳母木地蔵堂」「湯殿山」「山神」と万年堂があります。万年堂とは単にその作り方のことを言っていて、神や仏の名を意味している言葉ではありません。それでは、万年堂は何を祀ったものでしょうか。その答えも青井法善氏の「郷土史之研究」に書いてありました。この書に、明治3年の寺院道社書上帳の記述があり、「大日堂 弐尺四面 施主 百姓」とあります。弐尺四面の大きさは、万年堂の屋根の大きさに合致します。この万年堂は「大日堂」で、大日如来を祀った祠だったのでしょう。

 

 しかし、祠の中の仏像は、鶏亀地蔵の形をしています。右手に錫杖を持った形ですが、錫杖は木製だったのでしょう。今は影形もなくなっています。左手には如意珠(にょいじゅ)という玉を持っています。風化も見られず、デザインも新しいようです。当初は大日如来を祀っていたのでしょうが、永い間に御神体がなくなって、別の御神体を祀った可能性があります。

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