「ゆわさる別室 」の別室

日々BGMな音楽付き見聞録(現在たれぱんだとキイロイトリ暴走中)~sulphurous monkeys~

(20250112 東京ドーム)

2025-01-13 | live2002-2025

〇山地は大雪の恐れといわれた福岡を朝再び脱出して、またもや24時間位行方不明になっていた

  
 東京に来ていました

 
 KinKi Kids Concert 2024-2025 DOMOTO (東京ドーム、1/12 18:00~)

 
 今年は「参加」したいと思い、「L Concert」の時のペンライトを持参(かつ有楽町のビックカメラで電池交換><)して参戦。(件の整理券web入手、ってのはできなかったのである。でもこれから行く人で赤青のスイッチできる系の、以前のやつを持っている人は、持参をおすすめ。楽しい)
 その無数の星の光のような眺めの中の一つになりながら心おきなく空間を体感したかったので。
 毎年行われてきた、といっても、それが平凡なことなんじゃない、貴重なことなんだと、来た人はみんなそういう気持ちで思ってたんじゃないかな。というような独特の「熱さ」がじわじわと伝わってくるような夜で、意外と静かに心打たれている。これを四半世紀も見てきたのか…

 
 愛が地球を救うかどうかは不明だが、KinKi~DOMOTOはスポーツ新聞業界を救う(かも?)
 2面どころか3面の東京中日スポーツの何がどうしてこうなった(黄色いのが大きさ比較用キイロイトリ)。及び東京版各社大盤振舞(20250113)
コメント

(20250101、生配信)

2025-01-01 | live2002-2025

〇明けました。今年もよろしくお願いします。
 (名島の神社の前のキイロイトリ)
 BGM:KinKi Kids YouTube 生配信 (12/31 23:45頃~)
 2025新春生放送!! 年の初めはDOMOTOで、国技館ではないところからお送りしております。
 (年末年始で親戚に会ってるような心地。もはやさだまさしかTHE ALFEEな芸域に)
 光一さん祝誕生日というかまさか年明けを二人とふぉ~ゆ~のカウントダウンで迎えるとは。
 見てたら0時20分過ぎ頃で19万以上viewersやったぞ(20250101)
コメント

(20241222、博多座)

2024-12-22 | live2002-2025

〇昼にデスクに一度出て、月曜の準備で器具を並べてから、たまたま数時間だけ抜けられた。
 バイクで移動したキイロイトリです。来れるかどうか予定が立たなかったので、これも当日券で滑り込み

   
 劇団ショーマンシップ創立30周年記念 創作オペレッタ
 「やっぱり利兵衛~せいもん払いを始めた男 八尋利兵衛伝~」(博多座、12/22 14:00~)
 地元の歴史を学べる生田さん脚本の創作演劇で有名な劇団の30周年記念公演。
 前に甘棠館に行ったのは外出自粛の前だったから数年ぶりである。今回は明治10年代の福博の街の始まりともいえる八尋利兵衛のせいもん払いプロデュースのエピソードを面白おかしく演劇にしたもの。
 30周年記念なので西田さん徳永さんゴリけんさんHKT48の人などゲストもあり声楽家や地元の高校や大学のサークルも共演で、大々的に作っている。前回SHOCKで来たんだが、自分はこれが今年の博多座の催しラストかな。いつもの甘棠館より広めの舞台を所狭しと走り回る仲谷さんはじめおなじみの皆さん。オペレッタだからいつもより歌が多い。博多座25周年とショーマンシップ30周年おめでとうございます!(20241222)
コメント

(20241103、キャナルシティ13)

2024-11-03 | live2002-2025

〇昨日夕方も雨は収まってきたのに、まだ強風が残っていて横風が非常に怖かった(台風の吹き返しみたいだった)のが、今日は止んだようである

 
 天候が回復したところを見計らって、宿題を中断して抜け出し映画館へ向かったキイロイトリでした


・映画「まる」(2024) 音楽:.ENDRECHERI./ 堂本剛
 内容的には単館上映的な面白さかなと思いつつ、監督があのやるせなさそうな表情を浮かべてゆるゆるした感じの時の、どことなく浮世離れしている感じの堂本剛さんという生物をよく見聞きしてる人だな、(当て書き、ってのはそういうことだよね)というのが伝わってくるというか、自分がラジオどんなもんヤを十数年位聴き続けていて何か話し声で知っている感じがする剛くんの中身の感じとか、そのへんをよくわかってる人たちが丁寧に作ってる映画のような気がした。大筋は古典落語にもありそうな展開ではあるのだが、非現実的な所も含みつつ、ちゃんと2023~2024年頃の日本の世相感も諷刺的に含ませている。どうして集めたんだ的な配役が曲者で、それでいてちゃんと合っていて、こんな人が実際いそうな気がしてくるのが不思議。個人的には「1.41421356」で噴いて笑ってしまった。キレると怖い感じのうまい綾野剛さんという人が(そういうイメージではなかったのだが)実は「でかい人」だということもわかった。そして、気配を消していたから最初気づかずだんだんわかってきたのは日焼けした松村北斗くんではなくて森崎ウィンさんだった(ここで城田優氏を継ぐ和製二代目ピピンのvocalistが出てくる!という)。これ見た人みんな俄かウィンくんFANになってしまうだろ的な。そんな剛くんwith all stars LIVEを堪能した劇場のような結構濃ゆいひとときでした。
 (だが沢田くんの部屋はいろいろごちゃごちゃしてるようでいて、自分の部屋より片付いている。そんなところでも当分あの謎の部屋のロケーションは脳裏に残っていそうである)

 
 
 博多座からもすぐ近くの冷泉公園では、今年のRainbow Pride Fukuoka 2024をやっていた
 
   
 珍しく川端方面に出てきたので、伽哩本舗でお昼をいただく
 文化の日っぽい過ごし方になったのか?どうか
 BGM:Wonderland / 森崎ウィン (「Flight」)
 ここで「街」と行きたいところでもあるが、以前「映画音楽はすばらしい!Ⅵ」で見たYou Will Be Foundから音源を探しちゃったりしているうちに、聴き始める(20241103)  
コメント

20241013

2024-10-13 | live2002-2025

〇仕事の帰りに夕方、図書館に資料を借りにいく用事があり、そこで近くだったのでキイロイトリと寄ったのが

   
 RKB Colorful Fes2024という放送局の文化祭のような催し。天気も良かったので昨日今日と人が多かったことだろう。まだ9月のような天気だが、これから秋の週末はこういったものが各地でありそうだ

  
 今日は特別に建物の中を開放していて、ラジオスタジオ収録中の様子を見学できた。ここも老若男女、わりと人通りがある。初めてこの空間に入って、毎日こういうところで放送されているのかと実感できて、感激。ちょっとした社会科見学の心地でもある(RKBラジオでnutsのなんとかというアナウンスを聞いていたので、てっきり建物の中にキャンピングカーがあってその中にスタジオブースがあるのかと思っていた。すいません。)ここに見に来てる人たちも、お互い知らない人たちばかりだが、案外密かに結構マニアックなリスナーだったりするのかもしれないと思うと楽しい。
 外には模擬店的なものもたくさんあったが、もう終了時刻近くなのでとりあえず見るだけで帰る

 BGM:失われた伝説を求めて / アンディ/ 松木美音(「機甲創世紀モスピーダ」#15 BS12、10/11 26:00~)
 えらい深夜枠で放送している。作詞作曲ゴダイゴの人で編曲久石譲さんというのはテロップで数十年めにして確認したが、歌はリアルタイムで知っている。このにバイク走行から変形するモビルスーツの走りというかがちょっと憧れで、タツノコ系ではゴールドライタンとともに食玩の変形するプラモを持っていた。だからこのBS12を見ているのは50歳代以上の人たちか?と思ったりもするのだが、番組の間に流れるCMのアニゲー系と健康用品系の混ざってる年代不詳カオス感がものすごい(20241013)
コメント

(20240811 マリンメッセ福岡)

2024-08-11 | live2002-2025

〇実は来ていたキイロイトリとともに

 
 ・We're timelesz LIVE TOUR 2024 episoce 0 (マリンメッセ福岡 8/11 17:30~)
  昨年の12月以来、3人でのステージをお盆前に見る。佐藤君は4月以来。ありがとうございます


  基本王道の楽曲をこのフォーメーションできっちり考えて作ってきてるようだ。
  (ちゃんとスキすぎるあれもやってくれる)鍛えている感。
  これからどういう方向に行くのだろうと思いながら楽しませていただいている(20240811)

コメント

(20240720、WOWOW)

2024-07-20 | live2002-2025

〇今週から虎に翼が突然新潟の話になって弥彦神社みたいな感じのとこだったり、星氏の謎の顔芸だったり、あの喫茶店はイタリア軒かキリンかしら?的にびっくりなんだが、高橋克実さんのような「なじらね」なおじさんは「いる」。そういうのでやっぱ気が詰まってやりにくい自分なんかは誰も知った人のいない県外に進学したり就職したり転勤で移住したりして、そして時々帰省するとか位の距離を置いたりする流浪の人生なわけですよ。写真のキイロイトリは古町通のアーケードからお送りしております(到津の森公園にようこそ、ではないけれどなぜかキリンさんのデザインである)
 そんな今週末も土曜の作業と、日曜のリモート会議が入っていて休めない。夏場の熱中症アラート期間になってきて、気温の上がり切らない朝出て社内の工房に避難し、日暮れで空が翳ってから帰る季節に入ってきた。なんとかぎりぎりで19時半には退社。

 
・L’Arc~en~Ciel「ARENA TOUR 2024 UNDERGROUND」(WOWOW prime 7/20 20:00~、※4月6日、7日/埼玉 さいたまスーパーアリーナ)
 30thとこのアリーナツアーはなかなか行く準備時間が取れず今回はWOWOWでお祝いすることとした。ALL DEAD(!?)から始まるというまさに「UNDERGROUND」な選曲を、20代じゃない「今の」L'Arcの人たちが演じるという味で。Darkな方から選んできていて長年のリスナー歓喜だろうな。blameとかtaste of loveとか今聴けるの。この耽美的な毒っぽい感覚は今思うと、1990年~2000年代の日本がまだ政治経済的にも認知心理的にも一億中流の先進国的気分の余裕があったから、ふりまくのが可能だった「毒」だったのかもしれないけど。まさに世界中が冗談じゃなく(それこそL'Arcが歌ってる歌の中身のSF的な世界が現実になってしまったわけじゃなかろうが、そんな風に)戦争と破壊と頽廃の危険な状況の2020年代の今でも、(まっとうに平和なやつよりも)「不穏」でひねくれた毒があって音が圧倒的に美しい世界を奏でていてほしいL'Arcにはw。例によってセットリストを拾いつつ、後でDAPの中に入ってる音源をこの曲順に並べ直して作業用BGMにする恒例を準備中。

 
 BGM:叙情詩 / L'Arc~en~Ciel
 それでこれ来るか。やるな。17年前に富士急ハイランドの野外、夜空の下でこれを聴いた時の陶酔感をまざまざと思い出す(多分この「別室」の2007年頃の記事に書いている)。こっから後半かな(20240720)
コメント

(筑紫野市文化会館、20240713)

2024-07-14 | live2002-2025

〇先週末も出張で仕事だったのと、予報で週末が悪天候とのことで、今週末は休む予定でいたため、チケットの予約はしていなかった。土曜朝は旅サラダとサカナスターからBS11で再放送が始まったアストリッドとラファエルS1を流しながら鞄の整理をしていた。予報レーダーから、夕方から降り出すかも、という東シナ海上の雲の塊から、今の曇りの天気がいつまでもつかどうか?と空の様子を見つつ、一度会社のデスクに道具を取りに行く用事もあったので、そこで一応雨具の準備もしてメットインに荷物を収納装備し、そこからバイクで出発する。
 
   
 このところ福岡県内のまとまった距離を走るのも久しぶりだった。湿度の高い蒸し暑さの中、国道3号を南下し、まず目印のイオンモール筑紫野へ。
 キイロイトリ「ココナラ キタコト アル」
 雨には出会わずに走ってこれたが、やはり山の方が雨雲で煙っていて、油断はならない

 
 ここからは(地理に詳しくないので)地図と標識を頼りに、ケーブルステーション福岡の謎の人(ケーブルマン?)を見ながら


着きましたよ
・『第二十一回ちくしの寄席』柳家福多楼 真打昇進披露公演(筑紫野市文化会館 7/13 14:00~)
 出演:柳家福多楼、柳家権太楼、立川生志、前座:立川生ぼう
 天候的に来るのが難しかったらどうしよう、と思ったのでこの公演のことを聞いて知ってはいたが予約はせず、来れたので当日券で入りました。
 落語はテレビやラジオや音声で聴いたことがある位で寄席に来たことがなく、たまに若手の人のを仕事や知人の集まりで、いくつか聴いたことがあった程度だったので、不勉強で全くすみませんでした。いや、生志さんは毎週ラジオで声を聴いていて覚えていて、それが実際にどんな感じなのか、生で聴いてみたい(生だと、ラジオよりもっと手加減なく毒っぽいのも行けますよねw)と思ったのがきっかけだったのだが、それで真面目に福多楼さんの真打昇進披露の口上も聴けて、一緒にお祝いもできたのが、非常によかったのです。
 そして今回、その勢いで、初めて柳家権太楼師匠をこんな近くで生で見て聴くことができて、圧倒されました(終わってから余韻でしばらく座ってた)。口上の時も演目の時も、師匠が話し始めると、そりゃ言ってることや内容は何かものすごくくだらないwあほな、おかしなことなんだけど、それがじわじわと、圧倒的なエネルギーや運動能力の高さというか、テンポや間や声や動きの絶妙さというか、聴いてるこっちの全身の筋肉が不覚にもいつのまにかほぐされてしまって、気づくとすっかりとりこになっちゃう。落語の名人のことばの使い方って、生で聴いたらこんな凄いもんなんだと。こういう高いレベルを追及して落語家という皆さんは精進を重ねているのか、いうことを、ほんとに遅いんですがLIVEで了解しました。心地的にはPrinceとかPaul McCartneyとかPat Methenyとか(なぜPばかりw)そういうLIVE的に衝撃的でしたね。やっぱ演劇や音楽だけでなく、落語も三次元の生で見聞きしないとわからないことってあるなと(人生、何歳になってもまだまだ知らないままで来てることってきっと多いんだろうな、勉強しなきゃと)思う自分。
 弟子の福多楼さんも正直な人だなと、おっしゃった通りでほんとに正しいと思います。自分なんか人前で話をするのが非常に苦手なので、こんな師匠のように話せたらそれだけで凄い能力で、どんなにいいだろうな、という憧れを持ってしまいそう、って気持ちまで共有しちゃった感じです。全く予想しなかった発見の多い日で、きっと2024年7月13日を「初めてこの師匠の存在を了解した日」として後に記憶することになるのではなかろうか。と思います。ありがとうございました!(20240713)
コメント

(20240524)

2024-05-25 | live2002-2025

〇今回、初めて行った場所がキノシネマ天神という映画館で、キイロイトリがいるのは入口

 
 警固のカイタックスクエアガーデンというビル。こんなところができていたとは。元々天神や警固や大名といったこっち側のお洒落繁華街そのものが自分がほとんど来ないエリアな上に、建物が出来たのが2020年だそうで。確かに綺麗な区画だが、できたて、という感じではなく、数年たっている感じ。考えてみるとちょうど全面的外出禁止の頃で、それで気がつかなかったんだと気づく。何せ同じ福岡市内ですら中央区には数か月も来ることがない生活だったので。
 キノシネマ天神は比較的新しい「名画座」的な映画館だ。その手の映画館は市内だとKBCシネマとか中洲大洋の感じだが、中洲大洋は先日閉まってしまった。
 
 
・National Theatre Live「VANYA」(キノシネマ天神、5/24~)
 ナショナル・シアター・ライブはずっと中洲大洋でやってたのを、この映画館が引き継いでやってるらしいと聞いて、それで初めて来て映画館の位置を知る機会にもなった。スペースも名画座的な規模で入りやすい。
 演目はチェーホフ「ワーニャ伯父さん」からのサイモン・スティーヴンス翻案「ワーニャ」。古典的といっていい有名な話だからだいたいの流れは知っていた(上、広告やサイトのところで言っているストーリーがほぼそのあらすじなのだ)が、翻案で、大事なのは細部なのはもちろん。この劇を一人で8人(男性が4人、女性が4人)を演じてしまうらしいと聞いて、念のために「登場人物名」だけチェックしておいてよかった。台詞が全部英語だから、基本のロシアの人名を、英国的な人名の読み方に替えているのをそのまま理解できる。
 そして実際に見て、劇場中継的に客席も含めた雰囲気が伝わる。これまたアンドリュー・スコット氏「完全一人芝居」という繊細な力業(!)。この2時間が、あれよあれよと進んでいって、あっという間だった。衣装替えもないし舞台もそのままで、ドアを開けたり移動したり台所の水道をひねったり閉じたり、くらいの違いしかないのだが、全部、全員を演じてしまう(ラブシーンまで!)。その感情とか、思惑とか、ちょっとした皮肉とかから慟哭まで、それだけで見てる方にすごく伝わってくる。あ、今度はこの人になった、とその演じ方を追いかけているうちに、頭の中に8人で演じている舞台のイメージが立ち上ってくるような感覚を引き起こしてくる。恐るべし。
 話の意味も、今の自分だから若い時よりもよく実感できるのかもしれない。25年以上勤勉だったルーティーンの信条の、メッキが剥げて崩壊した時のダメージの強さ。これは辛いだろう。本当にそこから「生き直せる」?というようなことは、家族とか会社とか仕事とかいろんなところのどこにでもいろんなレベルでたくさんある。「ワーニャ伯父さん」ってそういう意味で古典だったんだ、と改めて思った。それがこの脚本アレンジと一人の芝居でよく了解できたところも、面白かった。
 はからずも先日から突然Andrew Scott祭りwみたいになっているのだが、前回の映画とまた全然違って、こんな表情もするのか、こんな声も出るんだ、と、一つのイメージだけで捉えられなくなってきた。老若男女のどれでもあるしどれでもないような、変幻自在。男性4人だけでなく、女性4人の演じ分け方もまた秀逸だった。フィルムでもしばしば息を飲んだが、これが生の舞台だったらさぞ強烈なんだろうな。一人芝居というと、そういえば日本にも安田顕という人を見た時に男性とも女性ともどちらでもありどちらともつかない不思議な存在感でえらく衝撃的であった、としみじみ思い出したり。落語、能などもそうで、見ている人の想像力との相乗効果で凄まじく精神を揺さぶってくる。こういうものを浴びると、脳や感覚への刺激なんだろうか、急に全身の細胞レベルで「活性化」されてる心地がする。やはり、演劇にせよ音楽にせよ美術にせよ文学にせよ、そういう刺激を時々浴びること自体が、自分が何か考えたり書いたりすることにとって必要なんだな、と思い直した。

 BGM:Ne me quitte pas / Jacques Brel
 聴いたことある歌だったがタイトルを思い出した曲シリーズの一つ。検索するとDusty Springfieldのカバーがすぐ出てくる(20240524)
コメント

(20240511)

2024-05-11 | live2002-2025

〇再び11日となる。3月11日から早くも2か月が過ぎる。解決されない問題が継続されている上に、年度末から年度明けにかけて今年も特にいろいろな「交代」的なことがあって、精神的に過重な心地でもある。
 土曜日だが今日も対応が必要で出社し、夕方だけ少し出かけた


 (BGM:Is This Love? / Alison Moyet)
 パンフレットを見るキイロイトリです。
 昨年から外出の機会が増え、舞台とコンサートには徐々に出かけていたが、その一方で「映画館に行く」のがここ数年間減っていたままで、United Cinemasのmember's cardが2020年で期限切れだったのを、ようやく更新した。
 映画「異人たち(All of Us Strangers)」(英、2024)を見に来たのである。実は大林監督の「異人たちの夏」(1987)の方はテレビでやってたのを昔部分的に見た程度で詳しくない。「亡くなった家族と遭遇する」話が、ちょうど家族の葬式が続いた時期で精神的に辛くて見るのがだめだったせいだろうと思う。
 今回主人公がAndrew Scott(!)だというので見に来た。この人、Sherlockやスペクターや「パレードにようこそ」の時にも思ったことなのだが、決してかっこいい人という感じではなくて、なんか「非常に居心地の悪そうな、決まり悪い感じの時の」とまどったような、はにかんだような態度が、絶妙にうまい人だな、と思う。今回も「迷子になった子どもが、親を探すような」あの表情や動きが、見ている側まで心細くさせて、非常にうまい。
 見ました。これは、この感覚をわかる人には、非常に刺さる映画と思う。いや、自分が映画館に見に行こうと思うきっかけは皆そうなんだけど(「裏切りのサーカス」のように)。そして今の自分の正直な感覚では、LGBTQのこと以上に、誰にとっても、これから高齢化し独居生活化していく老若男女の地球上の人間たち誰もが生まれて死ぬまでに向き合う共通の問題を、この映画は言っているように思う。All of Us Strangers、多くの違和感を感じている孤独な私たちみんな、のために。それが1987年の風間杜夫さんの時よりも、2024年の方がある意味深刻化していると感じる人もいるだろうが、いや、20世紀も21世紀も変わらない普遍的な問題で、見ている自分の年齢が若い時よりも年配に差し掛かっているから、そう思うのかもしれない。
 タルコフスキーの「惑星ソラリス」(1972)を、Andrew Haigh監督はリスペクトしているんじゃないだろうか、と、わりと自然に思い出した。常に鉄の涙腺的に喜怒哀楽が無反応気味な自分が20代で見て珍しく、激しく涙腺崩壊してしまったのがこの長い長いゆっくりしたSF映画だったのだが。「異人たち」も全体に青っぽい35mmフィルムの色調とかラストへの展開とか、人と人が向き合う絵画のようなカメラの視角の構図とかだけじゃなくて。たびたび出てくる、アダムが近未来の宇宙船みたいな高層マンションの部屋から「下界」の遠くの市街を見下ろすシーンからして、タルコフスキーが1972年の映画で描いていた宇宙船の窓から見る惑星の宇宙空間の景色みたいで、それが21世紀の地球上のLondonの景色に重なってきた。だがソラリスの雲海じゃなくて、そこは人類が住んでるはずのロンドンなのだ。もう地球はそれ自体、人がいない宇宙空間化してる。と連想して、背筋がぞーっとしてしまった。そんな心象風景的なものにしても、人類が「異人たち」同士になってる、みんなStrangersだって映画のタイトルが心憎い。
 その中で人間が何を求め続けているのか、それがなぜ難しいのかという問題。でもAndrew Scott(は妙齢のお年頃かしら)もPaul Mescalもまだ若いから映画では美しく描かれているけれど、もし彼らが高齢者だったらと、想像すると、また別の意味で真に迫ってきて刺さる。自分も歳をとったんだろうな。自分はやっぱり「お父さん」の言ってくれた「あの言葉」に涙腺をやられた。かといって、今現在の自分の生活や仕事に思い返してみて、これからどうやっていくかは、解決しない当面の課題なのだが。
 音楽的には、自分は「パレードにようこそ」のFor A Friendの時がつんと頭をぶん殴られたように泣けたので、ちょっと心の準備もしてて今回のThe Power of Loveはわりと落ち着いて聴けた。だがここしばらくはPet Shop BoysのAlways On My Mindを聴くと思い出して目が潤みそうな気がする。あと、自分の場合は80年代からwalkmanを使っていて、ある種headphoneで音の中に閉じこもることで一人の時の意識を助けてきたところがあった。この映画の主人公は登場時にheadphoneで聴いているのでなく、室内でMVを画面に流しながら聴いていて、それを室内にいる人と共有する。やはり何か意味をもたせてるんだろうなと、気になったところでもある。(20240511)
コメント