○2月29日というのはうるう年で4年に1度しか来ない、ということになるのだが、たとえば2000年の頃、2004年の頃、と4年ごとに区切ってみて比べてみても、自分の中で起こっている精神的な変化は微妙に激しくて、言葉に言い尽くせない。殊に2004年から今日までの4年間は、もちろん根本的な基調は変わってないように思うのだが、自分の周囲の状況に応じてのものの考え方がはっきりと「個人本位」から「関係性本位」へと変化している、といえる。そして2004年頃はまだその「兆し」でしかなかったところがあったが、今、明らかに聴く音楽や着る物や街の歩き方、旅の仕方、食べ物の食べ方、そして人への話し方や語り方が、「そう在りたい」からそう在る、という感じになってきている。そして、そう在ることを望むから見る、聴く、読む、という味わい方になってきているのだと気づく。それはますます老い先が短い(笑)ということなのかもしれないけど、はっきりいってダサいものにつきあわされる時間がもったいない、という感覚に近い。確かに寝る直前まで今読んでる金子光晴の『絶望の精神史』の文章にひたりながら意識を失いたい、などと思うような、そんな気分である。いつ死ぬかわからないのだから時間のあるうちにほんとにかっちょええものをもっと見聞きしとかなければいけない気分、ともいえる。なにぶん2月末日が例年より1日長かったとはいえ、各種ライブの先行予約〆切が幾種も重なっていたから、そういうことを思い返してみる。選ぶよ。選ぶのは俺だからな。正直に自分は。…もし2000年の頃の自分がタイムマシンでやってきて、今の2008年の自分に出遭ったら、今の自分の心持ちを「怖い」と思うかもしれない。その位で上等、望むところだ。それこそ歳とりがいがあるということである。こういう心がけであと10年後、なお辛辣かつ静謐な貫禄の人になっていたいというささやかな野望あり(笑)。でも日常会う人が言うには、見た目はまだ子供っぽくて貫禄がなくて偉い人にはみられないので、威嚇には程遠い。ちなみに「斉藤さん」?は普通に普通だと思う。
もう少しおちついたら、profileもそのうち趣旨にそって加筆したいと思っている。(20080229)
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