○Best Performance and Music (8/29 18:30~21時過ぎ頃? 大阪城ホール)
2006年9月と10月以来3年ぶりの堂本光一先生のソロのperformance showを見てきた。昨年末のKinKiの大阪ドームと今年2月のShock以来、でもある。自分自身、ここんところずっとペットボトルの水がふっとぶオールスタンディングの箱のうねりのノリが一般化してしまっていて、城H周辺でLIVE仕様の自分がここにいて、混ざっているのか浮いているのかすらわからないwながらも、以前も書いたように、あえてアイドルエンタテインメントの正攻法みたいなところを正攻法で大時代的に行こうとする先生の道のその後を、定点観測的に見せていただいている。MCが「君たち女性にはわからん!ww」なところから、光一先生が何を演じているのかは、わりとはっきりしている感じがする。
自分はその話題について書いてきてはいるが、元々J'sやKinKiのファンとは違うと思う。(それはMJに対してもBeatlesに対してもL'Arcに対しても同じなんだが)「何をやってもこの人なら愛嬌」という境地ではないところがある。どちらかといえば、自分が魅了されるのは、その「どこまで飛ばしてくれるか」のtensionの高さによる(行儀の悪い客ですんませんw)
MCで言うなら「一般の観客の人はこの程度だから、話してもわからないだろう」という寸止めで流さず、もっと科学的な話を、一般的な人にもわかり易く短く、ただし長くならず端的にずばりと、クレバーに伝えてくれて、いい。「ゆとり」脳の共有は既に飽きられている。この悲惨な世の中、笑いを取るための笑いは、笑えないからもういいやと思う。本当に真摯なものに滲み出るのっぴきならないユーモアの方が伝わる。今日び顔が多少綺麗なのは当たり前、半田健人の昭和歌謡大全集や鉄道研究ぐらいくそ真面目に図太くやっても構わない、ぐらいまで、年上のお母さん達はわからないけれども、今の10代20代は理解しているはずだ。大丈夫だろう(すまん、Discovery Channelばかし見ているせいなのか、全然宇宙の話もOKだよん。自分の脳内が小学生の頃の学研の科学と学習状態と化しているのだきっと)。
でもそれだけじゃアイドルじゃないのか。だから初期のほのぼの楽曲が「ごるあ」で途中で止まってウケたりする遊びも、いつものこーちゃんらしく「共有」され、ファンも安心して楽しめるのだろう。客層が違ってたら「ざけんなよ」で殴り合いもんかなあwwいや、多分、マイケルジャクソン追悼番組をノンストップで見すぎた自分の見慣れて居るものが、違うだけだというのかもしれない。でも、スシのやつの後でMCに丸山氏がひょっこり現れた時に、その関西的笑いの味とが対比的に感じられたので、やっぱりそうした王子キャラクターの性質が、これからどこに向かうのかを思ったのである。「おとぼけも許される」人なのか、「本当に異常に格好よい」人なのか。ビジュアル系のように「なりきる」には「含羞」がまだあるような…しかし、この日の演目でいえば、あの(コンタクトを拾うため臨機応変に異様なスリルを超克したという・爆)「Virtual Reality」あたりまできたときに、むしろこのレベルの楽曲と圧巻tensionのを全部でもってノンストップで20曲ぐらいぶっ続けてかましてやったりしないかなー、とかふと思ってみたり。でもそれも大変なのかなあ。観客というものは同じ人が長年、だけではなく、年々変化していくものだから、それもさらに巻き込んでいくための突き抜け方はどこに行くのだろうか。いや、30代ならもう「年上の人に理解してもらう」年じゃなくて、「自分より若い人に教える」方の歳であり、年少の新たなフォロワーがどうついていくか、ファンでも何でも無かった人が突然見ても圧倒されるような何かが、長く続くか普遍化するかどうかの違いだと思う。普遍のための不断の試行錯誤というものは大変だが、これからやることがまだまだいっぱいあるというのはいいことなのだろう。(20090830)