〇平日に戻って再び怒涛の作業が続いているところ
キイロイトリ「イツノマニカ オヒガンモ スギマシタ」
本日のBGM:
映画「Kingsman :the secret service」(2014、英)
音楽:Henry Jackman (「Kingsman :The Secret Service OMPS」)
パンフを見るたれぱんだ「や~、さすが聞きしに勝るひどい凄さの映画(笑)でしたね」
連休中にちょっと寄ってきましたけどねキングスマン。
こりゃ地上波の名画劇場じゃ絶対放送できないぞw 子供向けじゃないし、大人の映画ですね。
しかしやはり「自殺うさぎの本」のイギリスらしいというか、容赦ない毒な笑いだな。それだけ「行儀良さげに取りつくろった、もっともらしいもの」への強烈な憎悪が根底にあるのか、と思うくらい。階級社会観といい人種観といい国家観(特に米国観)といい障碍者観といい(爆)最も紳士的なタイプが最凶の殺戮者とか、いかにも歴史的に“正しい”英国である。愛する家族や愛犬は殺せないのに、他なら大量に殺してもいいのか、とか。確かに(現実の世界情勢もかなり皮肉られてると思う、その)悪役は最低だったが、あれって機械じゃなくて生物だろ、と。でも「人を人とも思わん」類では「100歳の華麗なる冒険」もある種強烈だったし、英米や欧州ってところはやっぱし基本、そういう皮肉も残虐に笑い飛ばすんかね。と、八百万の神と仏の殺生禁断ベースの国の者としては、ちょっと思う。頭でわかってても、生理的にご飯食べらんなくはなるんですよ、しばらく。すんません。あの大量殺戮シーンも、時代劇の殺陣だったら普通に見られるんだけど、あれだと痛そうだからな。という若干のメンタリティの違いはあるのかな。日本だとそういうのは「北斗の拳」とかアニメでやるんだよ、実写で律儀にやるなよ!って感じでもある。
でも、確かによく出来てる映画で、テンションがぐんぐん続いてあれよあれよと行ってしまう。細部まで凝っていて、台詞もあちこち効いてて面白かった。一種のビルドゥングスロマンでエグジー・ビギンズみたいなもんだと思えば。ファッション的にもかっこいいのは確かだし「裏切りのサーカス」~「リピーテッド」以来のお兄さま(おじさま)アイドル?Colin Firth&Mark Strong祭りですし。しかしこういうアクションは、どっちかというとスポーツマンぽいマーク・ストロングの方がギャング映画なんかで出てきそうな感じで、それだといかにも、ではある。むしろそこのところを「いかにもやりそうにない」コリン・ファースが突然豹変してそうなっちゃう、ってところが面白いんだろう。特撮ですな。
音楽も使い方はかなりふざけすぎな要素ありだが、こんなにひどいのに冒頭のThe MedallionからManners Maketh Manにせよメインテーマのフレーズが非常にヒロイックにしてクラシカルな音色でサスペンスがキープされてるから、たちが悪いw。Skydivingなんぞ上がりすぎて血管切れそうなテンションの高さってやつでしょうか。
そこでおいおいBryan Ferryかい、てのは素直に笑えた(でもブライアン・フェリーもワーキング・クラス出身だったはず)。そして続編企画中ってまじですか。(20150925)