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学校の先生がお勉強に読む雑誌。
めったに見ないが、女房の笑い声に誘われて、ぱらぱらめくる。
日本の最西端「与那国島」の教育事情のルポであった。
思わず、不謹慎にも、ニヤリとしてしまったのだった。
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八重山諸島・・石垣・竹富・西表・波照間・与那国・・と、沖縄本島と文化など又違った表情の美しいばしょだ。
教科書は採択地区協議会というのを作って使う教科書が定められる。
この「公民」の教科書が物議を呼んでいる。
協議会は「育鵬社」の教科書を選定した。
その教科書 1沖縄の軍事基地の記述がまったくない。2領土の記述は、他社に比べ突出。3自衛隊の抑止力としての役割をドンと強調。4原発の危険性など全く書かない・・となっている。皆さんどんな意図で編まれたか想像がつくだろう。
石垣市は諸手を上げて採用(まあ、石原と尖閣で物議をかもすくらいだからね)与那国も使用に踏み切った。
ところが、隣の竹富島の教育委員会は使用を拒否し、寄付で調達した「東京書籍」を使用なのだ。
あれだけ、沖縄戦で辛酸をなめた沖縄でも、こんな事情である。
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さて、与那国。
今、村を二分する問題が起こっている。
「国境警備にあたる自衛隊100人の部隊の誘致」である。
*過疎を食い止めたい。
*誘致による交付金が欲しいようぅ。だ。
一方、反対の人々は、
*国防の拠点として、緊張を高めるより、台湾などとの交流を深め、仕事に結び付けるべきだ。
*平和な島に軍備はいらない。
だ。
鹿児島から沖縄本島まで650キロ・本島から石垣まで400キロほどか?・そして石垣から与那国は130キロ弱・・与那国と台湾はそれより近い111キロである。
どこか、暮らしというものを「お金に換算しない」時代は来ないのかねぇ・・
さて、笑える話はこうだった。
20世紀の終わりに、与那国・久良部中学校に「二宮金次郎」の石像を建てようと話が持ち上がる。
だが、遠く離れた本土に発注するより、ご近所の台湾に発注するほうが、安く・・輸送費が抑えられ・短時間ですむ(安・近・短だわな)と、台湾に発注したらしい。
その金次郎さん、アルカイックスマイルでたたずみ、分厚い辞書のようなものを広げ、どこか「勤勉」とは程遠いブツであった。
この脱力感はいいねぇ。思わず手を合わせたくなる仏さんじゃござんせんか?
ブッダさんは「平和に意味があるとすれば、勝者が打ち負かした相手の向上のためにその勝利を利用することにある。」と、ビクたちにこう語ったという。
僕の住む本土から、果てしなく遠い与那国。
この金次郎さんを見て育った、素朴で純(と、想像)な子ども達と、この島が、戦火から最も遠い島であり続けてほしいと、僕は思うのだった。
この、金次郎を見るためにも、与那国・・・行きたいねぇ。