時々雑録

ペース落ちてます。ぼちぼちと更新するので、気が向いたらどうぞ。
いちおう、音声学のことが中心のはず。

授業登録のはなし

2005年08月28日 | Indiana大学
これまで、あまり大学の内容自体に関わりのないことばかりでしたが、今回はすこしまともな話しに。そもそも今後留学を考える方の参考に、という気持ちもあって書いているので。一昨日(25日)が登録の締め切り日、それ以降は追加料金を取られます。私の登録は、最終日になってしまいました。

理由は、学科長のStuart Davis先生との意見の違いから登録内容が決まらなかったことです。私は多くの学生・元学生から異口同音に、「授業は3つまでにしなさい。4つは、ネイティブでもきついよ」と聞かされていました。びびった私は、無難に基礎的な授業3つの案を指導教授のKen de Jong先生に持っていったのです。彼は賛成してくれたのですが、学部長は5月に訪れたときからずっと「きみは4つ大丈夫だ。L641も取りなさい」と言いつづけているのです。L641はAdvanced Phoneticsといって、ふつう初級の音声学の単位を取得してからでないと登録できない、2年目以降の学生のための授業です。

de Jong先生が相談してくれた結果、折衷案を出してくれて、それに従うことにしました。以下がその内容です。
L520 Sociolinguistics(社会言語学) 月・水
L542 Phonological Analysis(音韻論) 火・木
L543 Syntactic Analysis(文法論) 火・木
L690 Advanced Readings in Linguistics 木
上の3つが、自分が提案した、ふつう最初の学期に取る授業、週2回。最後の1つが、de Jong先生とDavis先生が相談して提案してくれたものです。既に研究テーマを持っている学生が、先生と話し合って決めた内容で研究を進め、論文を仕上げるところまで持っていくというもので、週1回、de Jong先生と一対一で進めます。

私は(ご存知の方もいらっしゃるとおり)既に数年、未熟ながら研究テーマを持って仕事してきた身です。この授業ではそれを振り返り、いっぱしの仕事に磨き上げようということだそうです。これ以上ないありがたい申し出で、断る理由がありません。

推薦状を書いてくれた方によれば、学科としてはできるだけ効率よく優秀なPh.Dの学生を生産したい、それが学科(と指導教授)の業績になるのだ、ということです。効率というのは、できるだけ短期間に、経済的な支援も少なく、ということ。Ph.Dの学生には授業料免除・アシスタントの給料など、むしろ学部側にお金がかかるのです。私を合格させたのも、「既に研究暦のあるやつだから、スムーズにPh.D取って出てってくれるのでは」という期待があるようです。学科長のpushの意図もそこにあるのだと思います。

というわけである意味、最初から研究のプロとしての働きを期待されているということのようです。ありがたい半面、もう真剣勝負が始まっているのだと身が引き締まる思いです。ましてこんなこと偉そうにここに書いて、しくじったらどうしましょう。。。いよいよ来週から、授業開始です。