Hei!(「ヘイ」って読んで「やあ」って意味)~義務教育世界一の秘密

義務教育世界一の国の教師養成の実態を探る旅。フィンランドの魅力もリポート!その他,教育のこと気にとめた風景など徒然に。

幼稚園で目撃されたけったいな男の子の行動

2010年10月18日 | 教育・研究・ひとの育ち
学校は運動会シーズンが終わったところだろうか。

ここはとある大阪市内の幼稚園の運動会場。入場行進を終えて整列する子供たちの楽しそうな様子が目に入る。ちょうど子どもたちがもみじのようなかわいらしい手をあげて前に倣えをしていたところだ。

ところが、何か変なのだ・・・なんと一人だけ、皆とは真反対,つまり真後ろに向かって前に倣えをしている男の子がいた。前に倣えというより、後ろに倣え状態である。

「あれ,いったいだれ???なんなの???」運動会を見に来た保護者たちがその様子に気づいて、ざわめきが起こった。まぁ、当然といえば当然だろう。そんな変わった行動をする子どもなんて,私も見たことがない。

後ろに倣え状態のけったいな行動を取る子どもを見て「あれ,なあに。恥ずかしいわねぇ。親の顔が見たいわぁ。」と笑っていた一人の母親が,隣の母親から突っつかれた。「あなた,何笑ってるの?あれ,あなたのところの,○○○○ちゃんよぉ?」「○○○○ちゃん???」

その母親が膝を折って崩れ落ちたのは・・・そこまではなかったが,顔を真っ赤にしたのは言うまでもない。

後で男の子に理由を聞いてみると,整列したときに,先生から「あら,ばかじゃないのね。ちゃんと前に倣えできるのね。」って何の気なしに言われたらしい。いつも腕白ばかりしている男の子だから,そう言われるのも仕方ないと私は思う。

しかし「ばか」と言われてカチンときた男の子は,「ぼく,ばかじゃない!」って抗議の意を示すため,なんと後ろに倣えという思いがけない行動を選んだのだ。先生が何気なく言ったことだし,何より普段の行動が原因でもあるのだから笑って受け流せばいいのにぃとは思うが,どうやらそれができないのが○○○○ちゃんなのだ。

それに,カチンときたっていったって,少しほほをふくらせて怒った顔をするとか,腕をきちんと上げないとか,他に方法があるだろうとも思う。なんだ,その後ろに倣えってのは・・・(^_^;)。そんなことする子どもは見たことがない。ろくな大人にならんと思うがいかがだろう。

どうやら,男の子はそれから40年以上経った今,広島大学で美術教育を教えているらしい。三つ子の魂百までとは言うが,どうやらうまく立ち回れない性格は直らなかった模様で,いつも直球勝負・正面突破で損ばっかりしているとも聞く。そんなけったいなヤツ,一度直接顔を拝んでみたいものだと思うが,残念ながら鏡の中でしかお目にかかれない。
コメント (2)
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