Hei!(「ヘイ」って読んで「やあ」って意味)~義務教育世界一の秘密

義務教育世界一の国の教師養成の実態を探る旅。フィンランドの魅力もリポート!その他,教育のこと気にとめた風景など徒然に。

「申し訳ございません。」は,申し訳ないことでございます。

2008年05月15日 | Weblog
最近しばしば耳にしちょっとだけ気になっている言葉,「申し訳ございません。」。実は自分でも,丁寧に謝るときに真心を込めるつもりで「申し訳ございません」なんて平気で使ってきた。

「申し訳」で広辞苑を調べると,次の2つの解説がされている。

(1) 申し訳
 ①いいわけ,いいひらき。②実質が伴わず,体裁だけであること。
(2) 申し訳無い
 (形)弁解の余地がなく,相手にすまない。詫びるときなどに言う語。

「申し訳ございません。」って用いるときの使いたい意味は,当然(2)の方だろう。つまり「申し訳無い」+「(ていねいに表現する気持ち)」のつもりだ。しかし,この「申し訳無い」は形容詞で一語,「申し訳」+「無い」のように分けられない。ていねいな気持ちを加えようとすれば,「申し訳ないことでございます」あるいは「申し訳なく存じます」が正解。

考えてみれば,「申し訳ございません」が成立するのであれば,「申し訳ございます」や「申し訳ある」がその前にあるはずじゃないか。「申し訳ございます」や「申し訳ある」っていったい何だ。「申し訳ございません」がここまで一般化して使われたら誤用とは言えないって見る向きもあるけれど,やはりおかしく感じる。

さてさて,気になっているなんて最初に書いたが,これ,もちろん自分で気づいたことではない。NHKの「ことばおじさん」がだいぶ前に語っていたことだ。自分で気づいたようにも見える書き方をしてしまって,申し訳ございません・・・あやや,申し訳ないことでございます。
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