ある日頂いたお弁当はこれ。結構ステキな包装でしょ。
二つの折があるんだけれど,今日話題にしたいのは,左側の方。そう,この折の方のパッケージデザインなんだ。これだけでもなかなか素敵だ。シールに書かれているように,実はこの中にご飯が入っている。
これがほら,左側の方の折を開けてみると,こんなふうになるんだね。まるで机の上に花が咲いたよう。ご飯が花弁の形になっているね。パッケージ内側の桃色を花弁と見ればご飯は柱頭か花柱か何だろうけれど,ご飯はやっぱり花弁で,その花開いた華やかさをパッケージ内面の柔らかな鮮やかさで表現しているのかな。
でも実は,ここまでの写真では,このお弁当のパッケージデザインの本質は見えてこない。というのは,ダイナミックな変化が目の前で繰り広げられて初めて,このパッケージデザインを設計した人の意図が伝わると思うからだ・・・ということで,N先生に協力してもらって,そのダイナミックな変化を動画にしてみた。
弁当のパッケージデザイン
お弁当の折を開くとそれが花開く構造になっていることに驚いたっていうのはもちろんそうなんだけれど,何よりそれを実現するために,実は綿密に構造設計がされているところが注目だ。
動画の動きを見てもらったらわかったと思うが,閉じられた時、折の中心は折の中側に向かってくぼんで,何と紙の組合せと弾性で固く閉じられている。折を開けようとすると,折の円周辺がたわんで広がってはじめて開くわけ。この折、通常はゴムを使って留めるなどしなくっても折が開かないように巧くこの紙の弾性を利用して折をロック!しているのだ。
少し力を入れながら開こうとすると,折円周が遠心的に広がり,初めてロックが解除される。そしてその瞬間,鮮やかな花の色が目に飛び込んでくるという仕掛けなんだ。
だからデザイナーは,ロックがかかる程度でなおかつ紙が破れない程度の微妙な円周や切れこみの大きさ,そして紙の強度を総合的に計算してこのデザインを最終決定している。デザイナーとは,エンターテイナーであり,また技術者でもある。とにかくすごい。驚いた。
こんな仕掛けを考える我が国のデザイナーの文化を,子どもたちに理解させることも,私たち大人の仕事なんじゃないかな。もちろん,このパッケージデザインは簡単ではない,っていうか相当高度なので,教材としてはそのまま使うことはできないが,驚きの仕掛けが隠されているデザインの世界の一端を知ることは,子どもたちにとって大きな動機付けになるに違いない。
二つの折があるんだけれど,今日話題にしたいのは,左側の方。そう,この折の方のパッケージデザインなんだ。これだけでもなかなか素敵だ。シールに書かれているように,実はこの中にご飯が入っている。
これがほら,左側の方の折を開けてみると,こんなふうになるんだね。まるで机の上に花が咲いたよう。ご飯が花弁の形になっているね。パッケージ内側の桃色を花弁と見ればご飯は柱頭か花柱か何だろうけれど,ご飯はやっぱり花弁で,その花開いた華やかさをパッケージ内面の柔らかな鮮やかさで表現しているのかな。
でも実は,ここまでの写真では,このお弁当のパッケージデザインの本質は見えてこない。というのは,ダイナミックな変化が目の前で繰り広げられて初めて,このパッケージデザインを設計した人の意図が伝わると思うからだ・・・ということで,N先生に協力してもらって,そのダイナミックな変化を動画にしてみた。
弁当のパッケージデザイン
お弁当の折を開くとそれが花開く構造になっていることに驚いたっていうのはもちろんそうなんだけれど,何よりそれを実現するために,実は綿密に構造設計がされているところが注目だ。
動画の動きを見てもらったらわかったと思うが,閉じられた時、折の中心は折の中側に向かってくぼんで,何と紙の組合せと弾性で固く閉じられている。折を開けようとすると,折の円周辺がたわんで広がってはじめて開くわけ。この折、通常はゴムを使って留めるなどしなくっても折が開かないように巧くこの紙の弾性を利用して折をロック!しているのだ。
少し力を入れながら開こうとすると,折円周が遠心的に広がり,初めてロックが解除される。そしてその瞬間,鮮やかな花の色が目に飛び込んでくるという仕掛けなんだ。
だからデザイナーは,ロックがかかる程度でなおかつ紙が破れない程度の微妙な円周や切れこみの大きさ,そして紙の強度を総合的に計算してこのデザインを最終決定している。デザイナーとは,エンターテイナーであり,また技術者でもある。とにかくすごい。驚いた。
こんな仕掛けを考える我が国のデザイナーの文化を,子どもたちに理解させることも,私たち大人の仕事なんじゃないかな。もちろん,このパッケージデザインは簡単ではない,っていうか相当高度なので,教材としてはそのまま使うことはできないが,驚きの仕掛けが隠されているデザインの世界の一端を知ることは,子どもたちにとって大きな動機付けになるに違いない。