漫画家の内田かずひろさんがホームレスになったことを、朝日新聞(14日朝刊)がさもニュースであるかのように報道している。
ホームレス取材歴20年の田中に言わせてもらえば、持ち家がなければ人は簡単にホームレスになる。
当時者に路上に弾き出されるまでの経緯を聞くとこうだー
不景気で仕事を失う→家賃が払えなくなる→ネットカフェ暮らし→持ち金が尽きる→路上に
借金取りに追われて住み家を放棄せざるを得ないケースも相当に多い。15年ぐらい前だったか、住居支援を行う団体の調査によると、ホームレスになる原因の1位が借金だった。
借金は怖い。新宿中央公園で打ち解けた野宿者が語ってくれた。
働いて幾ばくかの現金を得たのでアパートを借りた。社会保険に入るため区役所に住民登録したところ、2週間くらいしたら借金取りが来た。
炊き出しなどで野宿者の顔を撮影してはいけない大きな理由は、借金取りに居場所を知られる危険性があるからだ。
ブレナム・ヴェイル事件で収監されたモースは釈放後、人目を避けて暮らしていた。そんな中、友人の紹介で資産家のブルースとその妻ケイに出会い、謎めいた富豪のビクスビーとも親しくなる。ある日の夜、ビクスビーが銃によって命を落とす。ところがその夜、死んだはずのビクスビーが姿を現して……。
- キャスト
- 監督:サンドラ・ゴールドバッハー
- 刑事モース~オックスフォード事件簿~ シーズン3
- 「新米刑事モース」新章突入! モースを待ち受ける新たな事件とは?!(全4話)
- 英国でシャーロック・ホームズに並ぶ人気を誇るキャラクター「モース警部」。その新米刑事時代を描いた正統派ミステリードラマの第3弾。
マツコの知らない世界「春の美味しいお魚の世界」他の季節にはない格別の魚たち続々!さかなクン厳選!スーパで買える極上の東京湾お魚!マツコ「48年間やってこなかった、、後悔、、」メバルそうめん!肉厚濃厚ホンビノスガイ!春の激レア魚肉厚黄金アジのフライ!鯛茶漬け!さかなクンが認める最強の目利き魚屋さん&最強の料理人が作る自宅で簡単に楽しめる!初カツオの極上定食にマツコが唸る!
- マツコの知らない世界
- 深夜のレギュラー番組で根強い人気を誇った「マツコの知らない世界」が復活!日常の中に潜む我々の“知らない世界”を、スペシャリストたちが水先案内人となって紹介する。
- マツコ・デラックスとゲストが1対1でサシトーク!あらゆるジャンルのゲストが登場し、トークを展開!ゲスト自ら得意ジャンルや、現在ハマっているものを企画として持ち込み、マツコにプレゼンしていくスタイルの番組。ゲストごとに繰り広げられる独自の世界観と、自然体のマツコだからこそできる鋭いツッコミが見どころ。
米パシフィック大学ジュール・ボイコフ教授「原発事故が発生した福島県をスタート地点に選ぶという行為は、この聖火リレーという儀式の偽善性や害悪さ、バカバカしさを際立たせただけでなく、新型コロナ禍でも五輪へと突き進む日本という国の政治的問題点をも浮き彫りにした」
菅義偉は福島原発の処理水を海洋廃棄する方向らしいが、120万トンを超える処理水の8割から基準値を大幅に超えるストロンチウム90やヨウ素129やルテニウム106などが検出されており「トリチウムしか含まれていないので影響はない」という説明は大嘘。海洋廃棄したら「風評被害」でなく「実害」が必至。
変異株が猛威を振るう中、聖火リレーという政治プロパガンダを強行し、ワクチンも無しで五輪開催へ突き進む日本政府は、まるでB29に竹ヤリで向かって行く一億玉砕フレーバー。そして、これほどの愚行でも支持する情弱が一定数いるという時代錯誤の島国ナショナリズム。もはや正気の沙汰じゃない。
「変異型ウイルスの今後の感染状況について、筑波大学大学院の倉橋節也教授がAIを使用して導いた試算によると、東京五輪の開会式がある7月23日前後の都内の感染者数は1日あたり約2500人、感染拡大がピークを迎える10月20日の都内の感染者数は1日あたり5600人と予測された」
日本にとっての「国難」は、新型コロナではなく、新型コロナ禍の政権が国民のことなど何も考えない自民党政権だったということだ。その顕著な例が、世界各国がワクチン争奪戦を繰り広げていた昨年の夏から秋にかけて、ワクチン確保など二の次で自民党スポンサーのために強行した「Go To トラベル」だ。
GYAOでアニメ「スーパーカブ」の無料配信が始まりました!ずっと楽しみにしてたけど、期待の何倍も良くて胸がジーンとしました!原チャリ好きの皆さん、スーパーカブ好きの皆さん、ぜひご覧ください♪ https://gyao.yahoo.co.jp/title/6073da98-7431-417d-8d84-b511cdabbe8d?source=external.twitter.share.wide… #GYAO #GYAOで無料配信中
2018年、近畿大学工学部は放射能汚染水からトリチウムを取り除く技術を開発したが、実用化のための資金援助を政府に申請したところ、すでにカネの掛からない「海洋放出」で行くと決めていた当時の安倍政権は、この申請を却下した。皆さん、これ、どう思う?
医療従事者の7割が未だにワクチンが届かずに現場から悲鳴が上がっているというのに、菅義偉が訪米に引き連れて行った自民党のスポンサー企業のお偉いさん達80人は、今回の訪米に備えて最優先で2回のワクチン接種を終えてるんだとさ。さすが上級国民!
国民には「会食するな」と言いながら自分らは会食三昧。国民には「リモートで働け」と言いながら自分は80人も引き連れて訪米。どうせ英語なんか話せないんだから、お前こそリモートで十分だろが!この流し素麺野郎!
東京と大阪の毎日の感染者数を見続けていると、小池百合子と吉村洋文の「紅白バカ合戦」を見せられてるような気分になってくる。
あの忌まわしき福島第一原発事故から10年、ついに処理水の海洋放出を決めた菅政権。首相は「政府を挙げて風評対策を徹底する」としていますが、そもそも処理水の安全性は完全に担保されるのでしょうか。今回の『きっこのメルマガ』では人気ブロガーのきっこさんが、これまで処理水を巡り前政権と東電サイドがつき続けてきたウソの数々を改めて振り返るとともに、その処理水の70%が安全基準を満たしていないという現状を紹介。さらに海洋放出が開始される2年後までに完璧な再処理など不可能な理由を挙げるとともに、放出処分が強行されれば、風評被害ではなく海洋汚染という「実害」が発生することになると警鐘を鳴らしています。
海洋放出という破綻したシナリオ
福島第1原発では、放射性物質のトリチウムを含む処理水が溜まり続けており、現在は125万トンを超えています。1,061基にも及ぶ巨大な貯水タンク群の総容量は約137万トン、余裕は残り10万トン少々しかありませんが、処理水の増加量は年間約5~6万トンなので、来年2022年の秋には満杯になってしまうと予想されています。
そのため、東京電力は貯水タンクの増設を計画しており、敷地内の空きスペースに可能な限り増設した場合、満杯になる時期を約1年ほど先送りできると試算しました。しかし、貯水タンクの増設には約1年掛かるため、すぐに着手しないと間に合わなくなってしまいます。
一方、政府側はと言えば、「菅義偉首相が処理水の海洋放出の方針を固めた」と4月9日に報じられ、その後「13日の閣僚会議で決定する」と報じられました。大量の処理水を海洋放出するには、貯水タンク群から海までのパイプラインを建設しなければなりませんし、手続きも含めると約2年間の時間が必要になります。
こうした現状を踏まえると、政府と東電の間で、すでに「2年後の海洋放出ありき」という密約が交わされていたことが分かります。この計画をシナリオ通りに進めるために、東電は2年後までカバーできる貯水タンクの増設に着手し、菅首相は福島の人たちの声を無視して政府方針を決定した、というわけです。
菅首相の任期は最長でも今年の秋までなので、あとは知ったこっちゃありません。そして、現在の菅政権を引き継いだ次の首相が、沖縄の辺野古の米軍基地建設のように「前の政権での決定事項」として、民意を踏みにじりながら粛々と海洋放出の計画を進めるのです。
トリチウムの海洋放出は、他の国も行なっていますし、日本でも日本原燃の六ケ所再処理工場(青森県六ケ所村)が試験的に行なって来ました。2006年から2008年に掛けて断続的に行なわれた再処理システムの試験運転では、なんと合計で約2,150兆ベクレルものトリチウムが津軽海峡へ海洋放出されました。福島第1原発に溜まっているトリチウムの総量は約900兆ベクレルなので、その2倍以上です。
六ケ所再処理工場は来年2022年から商業運転を開始する計画になっていますが、もしもフル稼働した場合、年間に、この何十倍、何百倍のトリチウムが海洋放出されるのか、それは、少なくとも福島第1原発に溜まっているトリチウムの総量の5~10倍と試算されています。
トリチウムの半減期は12.3年ですが、安全になるまでには100年も掛かります。人体に取り込んだ場合は、内部被曝によって遺伝子を傷つけ続けます。そのため、六ケ所再処理工場の商業運転は、トリチウムの分離技術が確立されるまでは絶対に許されません。
アレックの親友エメット・グリアとその妻エブリンがアボンリーに戻ってきた。アレックがエメットに農場の出物があると言って勧めたのだ。エメットは釣り船を持っていて、ある日アレックと沖へ釣りに出た。ところが雷雨になり海が急に荒れてきた。さらに釣り船は火災が起こり大破。アレックは何とか岸にたどり着いたが、エメツトはおぼれて死んでしまった。突然親友を失ったアレックは悲しむエブリンやその家のことを何から何まで面倒を見てやるのだが……。
- キャスト
- セーラ・ポリー ジャッキー・バローズ マグ・ラフマン フランセス・ハイランド
- スタッフ
- ドン・マクブリアティ オッタ・ハーヌス リーラ・ベイセン デボラ・ネイサン
- アボンリーへの道 シーズン4
- 生い茂る草花が織り成すパッチワークのような草原、時間とともに七色にかわる海辺、そしてどこまでもひろがってゆく青い空、プリンス・エドワード島。―― この島にやってきた夢見がちな少女・セーラが、あふれる魅力でアボンリーの人々の心をつかんでいきます。“世界一美しい島”から宝石のようなエピソードの数々をお届けします。(全13話)
- 生い茂る草花が織り成すパッチワークのような草原、時間とともに七色にかわる海辺、そしてどこまでもひろがってゆく青い空、プリンス・エドワード島。―― この島にやってきた夢見がちな少女・セーラが、あふれる魅力でアボンリーの人々の心をつかんでいきます。“世界一美しい島”から宝石のようなエピソードの数々をお届けします。
全国一般東京東部労組の須田です。 5・1メーデー首相官邸前抗議アピール行動へのご参加の呼びかけ みなさんの日夜のご奮闘に敬意を表します。 さて、昨年来の新型コロナウイルス禍はいまだ終息せず、感染者と死者を拡大させていま す。わたしたち労働者にあっては、感染への不安だけではなく、雇用と労働条件が破壊さ れる状況に追いやられています。 コロナが影響する解雇や雇い止めは10万人を突破しました(4月13日時点の厚労省発表) 。飲食店などでシフトを大幅に減らされている実質的失業者は146万人にのぼるとの民間 推計もあります。こうした雇用不安を背景にした女性や子供の自殺が増えています。 資本家が金儲けを優先し、労働者民衆の命と生活がないがしろにされています。 労働者にとって危機的な局面であるにもかかわらず、自民党・菅政権は労働者への休業手 当を補てんしてきた雇用調整助成金のコロナ特例措置を5月から縮減する方針を示してい ます。7月からは特例そのものを廃止する考えも表明しています。 コロナ禍の雇用への影響が続いているなかで、この特例措置が縮減ないしは廃止されれば 、これまで以上に解雇と雇い止め、休業手当の不払いが相次ぐのは必至です。多くの労働 者民衆が路頭に迷い、いっそう命を奪われるのは火を見るよりも明らかです。 そこで下記のとおり、労働者階級が団結の威力を全世界で示すメーデーの日に、首相官邸 前で「労働者をこれ以上殺すな!」「労働者の命と生活を守れ!」の声を上げる抗議アピ ール行動を実施したいと考えています。 「自粛」ムードに抗して、闘うメーデーの伝統を守りましょう! 感染予防対策を施しながらの行動にしたいと思います。みなさんのご参加を心より呼びか けます! ■集合日時:5月1日(土)午後2時 ■集合場所:経済産業省本館前 (東京都千代田区霞が関1-3-1、東京メトロ「霞ケ関駅」A12出口すぐ) →経産省集合後に参加者全体で首相官邸前に徒歩で移動します。行動終了は午後4時ごろ を予定しています。 ※雨天決行。労組の方々は労組旗などをご持参いただければ幸いです。 ※最大限の感染防止対策に努めますが、各人におかれましても可能な範囲で対策していた だければ助かります。 ■連絡先:全国一般東京東部労組(電話03-3604-5983) ※参照ブログ記事 https://blog.goo.ne.jp/19681226_001/e/595c7bc9a207723eeb789f79 4818fc26
●第54回 2021年4月13日(毎月10日)
パレスチナとブラック・ライヴズ・マター
先日、関西でパレスチナ連帯の活動を長年続けてきているグループに招かれて、「コロナ禍で世界はどう変わるのか」というテーマで話をした。コロナについてはこの一年間有余考え続けてきたことをまとめて話したのだが、昨年度統計によると、いまや世界中で7500万人に及んでいる難民・避難民が、劣悪な住環境で「密に」暮らしていることに触れた時に、パレスチナの人びとが置かれている状況にも言及した。国連パレスチナ難民救済事業機関が発表している2020年度の数字に基づけば、パレスチナ難民の数は以下のようになる。ヨルダン川西岸106万人(総人口298万人)、ガザ162万人(総人口199万人)、そして近隣諸国に居住する難民は、ヨルダン242万人、シリア65万人、レバノン54万人となる。合計629万人に上るパレスチナ難民があの地域一帯には存在している。シリア、レバノンの国内情勢からすれば、その数は日々流動化していよう。
もちろん、1962年に書かれたパレスチナの作家、ガッサン・カナファーニーの『太陽の男たち』(河出書房新社)は、イラク南部の都市バスラからクェートへの密入国を図って悲劇的な結果に見舞われるパレスチナ難民の姿を描いていることからわかるように、同難民はより広範な地域に分散して居住していようから、実数はさらに増えよう。上記の総数629万人という数に基づいても、世界の難民総数7500万人の8.4%を占めることになる。
ガザ地区では、人口の45%が14歳以下の子どもで、難民が人口の80%を超えるが、イスラエル軍による完全包囲で、人と物の出入りが極端に制限され、燃料、食品、日用品、医療品が慢性的な欠乏状況にある。ヨルダン川西岸では、2002年以来イスラエルが「安全確保のために」建設している隔離壁で、パレスチナ自治区は飛び石状態にされている。学校、職場、病院、畑に行くにも、イスラエルの検問所を通らなければならない。これらに不服や抵抗の意志表示をすれば、イスラエル兵にいつ逮捕されたり銃撃されたりするかわからない。これがコロナ禍のパレスチナ自治区で日々起きている事態である。
今回この問題を調べていて興味深かったのは、米国の黒人解放運動の中で、とりわけBLM(ブラック・ライヴズ・マター)運動の展開の中で、パレスチナとの連帯が模索されているという事実だった。それは、黒人活動家で研究者のアンジェラ・デイヴィスの、以下の諸論文から学んだことだった。
(1)「ブラック・ラディカリズムのいくつもの未来」(『ブラック・ライヴズ・マター:黒人たちの叛乱は何を問うのか』所収、河出書房新社、2020年/写真)
(2)「産獄複合体について」(『福音と世界』誌2021年4月号、新教出版社)
かの女によれば、米国とイスラエルは「建国以来の入植者植民地主義、先住の人々に対する民族浄化のプロセス、(人種)隔離システム、構造的抑圧を実行に移す法制度の行使など」で著しい共通点を持つ。ブラック・ライヴズ・マター運動においては、「より批判的で集合的な正義をめざす我々の活動の中心には、警察の脱軍事化という要求が位置づけられるべき」だが、それと「パレスチナの占領と軍事化された取締りは連繋している」事実を強調している。米国の警察が「9・11」以降、イスラエルの警察から「対テロ作戦」の訓練を受けているとする指摘も重要である。
コロナウイルスの蔓延状況については、個人の力では追い切れない大量の情報が溢れている。そのなかから、人権状況に関わる本質的な情報にたどり着くのは容易ではないことを改めて痛感した。ブラック・ライヴズ・マター運動が持ち得る世界的な可能性に注目し続けたい。
*写真=ムキンポさんたんぽぽ舎です。【TMM:No4174】 2021年4月13日(火)地震と原発事故情報- 6つの情報をお知らせします ★1.4/13(火)汚染水流すな!緊急抗議行動 菅内閣の閣議決定糾弾、海洋放出許さない! 柳田 真(たんぽぽ舎共同代表) ★2.放射性廃棄物の地層処分について (その11) 「原発ルネサンス政策に反対する」 二酸化炭素排出量制限は原発ルネサンス政策である 平宮康広(信州大学工学部元講師) ★3.「ワクチン争奪戦に敗れた日本政府の怠慢」ほかの記事 「強固な同盟」の米国からワクチンがなぜ来ない? 月刊『紙の爆弾』5月号の内容紹介-鹿砦社(ろくさいしゃ)発行 中川志大(『紙の爆弾』編集長) ★4.日本の汚染水海洋放出迫る…24カ国311の市民団体が反発、 文在寅政権は水産市場点検…ほか メルマガ読者からの原発等情報1つ(抜粋) 黒木和也 (宮崎県在住) ★5.メルマガ読者からのイベント案内(お問い合わせは主催者へ) ◆4/25(日)討論会 「今、国民の選択が迫られる!原発問題をぶった切る!」 討論:宮本正樹・青木美希・本間龍・今井一 ★6.新聞より3つ ◆2023年にも開始 憤る漁業者 原発処理水 海洋放出決定 「約束違反だべ」「国も東電も信用できない」福島第一政府方針 (4月13日東京新聞夕刊1面より見出し) ◆処理水の海洋放出、福島県内の10~30代の若者でつくる 「DAPPE」がJR福島駅前で抗議 「強行に怒り」 (4月13日朝日新聞デジタルより抜粋) ◆新型コロナウイルスワクチン接種 英47% 米34% 日本出遅れ0.9% (4月13日東京新聞朝刊1面より見出し) ━━━━━━━ ☆ 脱原発川柳【汚染水水に流してならぬ罪】 【原発もコロナも警告してやまず】 乱 鬼龍 転載歓迎 ━━━━━━━ ※4/15(木)学習会にご参加を! 「どうする日本の司法:裁判員制度の問題点」 お 話:武内更一弁護士 日 時:4月15日(木)18時より21時 講師のお話は19時より 会 場:「スペースたんぽぽ」 新ちょぼゼミ 参加費:800円 予約方法:メールか電話で、ご氏名・電話番号(当日緊急に 連絡できる番号)をお伝えください。 予約受付番号をお知らせ致します。あと4人予約受付可 ━━━━━━━ ※4/16(金)「東海第二原発とめよう」集会にご参加を! 「水戸地裁で勝利判決」…原発事故時の避難計画全く不十分 お 話:・河合弘之弁護士(東海第二原発訴訟弁護団共同代表) ・「とめよう!東海第二原発首都圏連絡会」世話人 日 時:4月16日(金)18時より20時30分 会 場:「東京学院」貸会議室 (JR水道橋駅西口1分) (千代田区神田三崎町3-6-15) 主 催:「とめよう!東海第二原発首都圏連絡会」 TEL 070-6650-5549 資料代:800円 ━━━━━━━ ※4/17(土)山崎ゼミにご参加を!今一番ホットな原発問題を考える 「東電福島第一原発問題(汚染水・デブリ処理ほか)を中心に」 お 話:山崎久隆(たんぽぽ舎共同代表) 日 時:4月17日(土)14時より17時 会 場:「スペースたんぽぽ」 参加費:800円 予約の必要はありません。 ━━━━━━━ ┗■1.4/13(火)汚染水流すな!緊急抗議行動 | 菅内閣の閣議決定糾弾、海洋放出許さない! └──── 柳田 真(たんぽぽ舎共同代表) ◎ 4月13日(火)昼(12時より13時)、首相官邸前で放射能汚染水を海洋 放出するな行動がおこなわれた。 たくさんのノボリ旗がひるがえり、320人が参加した。 たんぽぽ舎会員も30人強参加。 3つの横断幕-1つだけ紹介…「放射能汚染水を海へ捨てるな! 安全な陸上部で保管できる10万トンタンク10基で可能、土地もある」を 持参して広げ、又、たんぽぽ舎作成の「汚染水を陸上保管に」ビラを 配布しました。 ◎ 集会は、さようなら原発1000万人アクション実行委員会の鎌田慧 さんの発言(下記、東京新聞「本音のコラム」とほぼ同じ内容)、 原水禁の藤本議長(大型船1隻を汚染水貯蔵にあてる案もある)、全労協 の組合、ピースサイクルなどから発言。 たんぽぽ舎柳田も発言し、1.汚染水を安全な陸上部で保管できる 案=10万トンタンク10基建設。土地はある。お金も安い(1基20億から 30億円)と、2.放射能を発生した東京電力の責任が大きい。 ひきつづき、東電を追及しようと述べました。 その後、コール、福島からのメッセージ等で1時間の緊急抗議集会を 終了しました。 ※参考記事 処理水(高濃度核汚染水)と風評被害 発生源の東京電力がタンクを増設・保管するのが自己責任 鎌田 慧(ルポライター) ◎ 福島第一原発構内、1000基におよぶタンクに溜まった「高濃度核 汚染水」はすでに125万トン。それを「処理水」と改名、「浄化水」の ようなイメージに変異させ、太平洋に放出する方針が、今日の閣議で 決定される。 多核種除去設備で処理しても処理しきれないのが「トリチウム」( 三重水素)。が、「外部被ばくはほとんど発生しません」(資源エネル ギー庁ホームページ)と強弁する。 ◎ 「トリチウムが染色体異常を起こすことや、母乳を通して子どもに 残留することが動物実験で報告されている」(西尾正道『被曝インフォ デミック』)。 世界的にも原発周辺で小児がんや小児白血病発生の報道がある。 ◎ 原発廃棄物を考えただけでも、巨大な環境破壊である。 トリチウムの海洋投棄を前提に建設された六ケ所村の核燃料再処理 工場は、1日で原発1基の1年分を排出する。希釈すれば無毒化できる とは、巨大な欺瞞(ぎまん)だ。 菅政権のトリチウムの放流決定は、目下、行方不明の燃料デブリと ともに原発推進のデッドロックである。この放流によってまたも魚が 売れなくなる風評被害が強まる、と漁民は憤激している。 風評とはあらぬ噂(うわさ)のことだが、トリチウムは厳然と存在する 猛毒物質。 ◎ 発生源の東電がタンクを増設・保管するのが自己責任。 閣議決定は国際的な犯罪行為だ。 本日12時、首相官邸前で抗議集会。 (4月13日東京新聞朝刊23面「本音のコラム」より) ┗■2.放射性廃棄物の地層処分について (その11) | 「原発ルネサンス政策に反対する」 | 二酸化炭素排出量制限は原発ルネサンス政策である └──── 平宮康広(信州大学工学部元講師) ◎ 1971年のニクソン・ショック後、通貨制度が変動相場制に変遷し、 各国中央銀行が多額の不換紙幣=法定通貨を発行しはじめた。そして、 各国政府が多額の公債=国債を発行して法定通貨をかき集め、重化学 工業を支援しはじめる。 政府が多額の資金を必要とする重化学工業を支援しはじめたのは1870 年代からであるが、約100年後の1970年代に加速した。 物価が世界規模で高騰し、そして1973年、第一次オイル・ショックが 勃発する。その後政府支援の中心が資源エネルギー部門に移行した( ちなみに、日本政府は同年7月に資源エネルギー庁を設立している)。 1975年にベトナム戦争が終結したが、1979年に第二次オイル・ ショックが勃発する。同年3月にスリーマイル島原発事故が勃発した にもかかわらず、1981年に発足したレーガン政権は原子力事業を推進 し、軍事力も強化した。 ◎ レーガン政権は、減税を実施しながら財政支出を増大した。その ための手段として、多額の外債を発行する。 当時の日本政府=中曽根内閣は、多額の内債を発行して外債= アメリカ国債を購入した。他方、投資銀行等が様々な金融派生商品を 組成して販売しはじめる(ちなみに、レーガン政権が発足するまで、 アメリカ市民権を有する者だけがアメリカ国債を購入する権利を 有していた)。 いわゆる西側諸国の金融資本が、1989年にベルリンの壁を崩壊させ、 東西冷戦構造を瓦解させたように思う。 だが、20世紀末頃から金融資本の衰退がはじまる。2008年に勃発 したリーマン・ショックがそれを象徴している。 ◎ 現在、各国中央銀行が多額の法定通貨を発行し続け、各国政府が 多額の国債を発行し続けて金融資本主義の延命を試みている。 だが、長続きしそうにない。2025年前後に、世界規模の恐慌あるい はハイパーインフレーションが勃発するかもしれない。 石炭火力発電を廃止し、二酸化炭素の排出量を制限して地球の 温暖化を阻止するとの考えは、世界規模の恐慌を回避するための第二次 ニューディール政策であり、原発ルネサンス政策でもある、と 言えないか。 二酸化炭素排出量制限については後述するが、一部の経済学者の 予想に従えば、第二次ニューディール政策は失敗する。 ◎ ニューディール政策は、一度目が第二次世界大戦につながり、 二度目が世界規模の恐慌あるいはハイパーインフレーションにつながり かねない。 にもかかわらず、各国政府は第二次ニューディール政策=原発 ルネサンス政策を推進している。 日本も例外ではない。放射性廃棄物の地層処分と老朽商用原発の 廃炉=解体埋設処分は、新たな原発を建設して稼働させるための 政策である。 (その12)につづく ┗■3.「ワクチン争奪戦に敗れた日本政府の怠慢」ほかの記事 | 「強固な同盟」の米国からワクチンがなぜ来ない? | 月刊『紙の爆弾』5月号の内容紹介-鹿砦社(ろくさいしゃ)発行 └──── 中川志大(『紙の爆弾』編集長) ◎ 日本では2月17日に始まった新型コロナウイルスのワクチン接種。 東京オリンピック・パラリンピックに間に合わせるどころか、いつ 全国民に行きわたるのかも不明な状況です。 1月に「ワクチン接種があってこそ東京五輪も可能」と語っていた 河野太郎担当相は、1カ月後には「接種日程に五輪は考慮しない」と “ノーガード”宣言。 なぜ日本政府は開催を前提とした話しかできないのか。その理由に ついては、本誌4月号で解説されているとおりです。 ◎ ワクチンについて世界を見れば、イギリス政府は3月20日に国内の 成人の半数が1回以上の接種を受けたと発表、7月には全成人の接種 終了の見込みとしています。 同時期にアメリカも、割合では全人口の約3割ですが、接種回数は 1億3000万回以上の世界トップ。日本の遅れは明らかです。 そして、ファイザーを抱えるアメリカと日本は「強固な同盟国」の はずですが、日本へのワクチン供給は、なぜか同社ベルギー工場から。 しかもワクチン確保は「EUの動向次第」という他人任せ…。 そこには、マスコミが指摘しない日本政府の“怠慢”があります。 こうしたワクチン接種をめぐる“真相”についてレポートしました。 ◎ ほか今月号では、山田真貴子内閣広報官の後釜・小野日子氏を独自 取材、政府が2025年までに小中学校で100%の普及を目指す「デジタル 教科書」がはらむ危険性など、多岐にわたる内容。定価600円 『紙の爆弾』編集長 中川志大 株式会社鹿砦社代表 松岡利康 ┗■4.日本の汚染水海洋放出迫る…24カ国311の市民団体が反発、 | 文在寅政権は水産市場点検…ほか | メルマガ読者からの原発等情報1つ(抜粋) └──── 黒木和也 (宮崎県在住) 1.日本の汚染水海洋放出迫る…24カ国311の市民団体が反発、 文在寅政権は水産市場点検 4/12(月)18:04配信「中央日報」日本語版 https://news.yahoo.co.jp/articles/370acc0c85f39bff2ab7ed8b9a63b1b81545db4c ┗■5.メルマガ読者からのイベント案内(お問い合わせは主催者へ) ◆4/25(日)討論会 「今、国民の選択が迫られる!原発問題をぶった切る!」 討論者:宮本正樹(映画監督)・青木美希(ジャーナリスト) 本間龍(ノンフィクション作家)・今井一(ジャーナリスト) 日 時:4月25日(日)11時30分オープン 12時~14時討論会 場 所:ロフトプラスワン(新宿歌舞伎町) 主 催:ロフトプラスワン 03-3205-6864 詳細 https://www.loft-prj.co.jp/schedule/plusone/175768 会場参加費:2000円(限定50名) 配信視聴:1800円 ◇なぜ日本は原発を止められないのか? 原発利権の黒幕は誰(どこ)か? これからどのように反原発運動を進めるか?を徹底討論! ┗■6.新聞より3つ ◆2023年にも開始 憤る漁業者 原発処理水 海洋放出決定 「約束違反だべ」「国も東電も信用できない」 福島第一政府方針 (4月13日東京新聞夕刊1面より見出し) ◆処理水の海洋放出、福島県内の10~30代の若者でつくる 「DAPPE」がJR福島駅前で抗議 「強行に怒り」 (4月13日朝日新聞デジタルより抜粋) ◆新型コロナウイルスワクチン接種 英47% 米34% 日本出遅れ0.9% (4月13日東京新聞朝刊1面より見出し)
外国人差別・人権侵害を加速する「入管法改悪」〜若者たちが反対署名提出
→動画(若者の思い・8分50秒)・動画(指宿弁護士の解説・17分)
今国会に上程されている「入管法改正案」は、難民申請者の強制送還を可能にするものである。来週にも衆院法務委員会で本格審議がはじまる状況だが、これに危機感をいだいた学生や若者たちはオンライン署名40,348筆を集め、4月14日に入管庁に提出した。
署名提出に先立って院内集会・記者会見が参院議員会館で開かれた。まず驚くのは、20代の若者ばかり。ほとんどが大学生で、その大多数は女性だった。手に手に「難民を犯罪者扱いするな」「刑罰ではなく生存権を」「入管法改正案反対!」のプラカードを持っていた。
またダンボール紙には「私たちは犯罪者ではない!」「保険も仕事もないのにどうやって生活するんだ!」などがあったが、これらはすべて難民の人たち自身が思いを書いたものだった。若者たちはなぜ反対なのか? それぞれがマイクで語った。
「クルド難民支援などを通して実態を知りおかしいと思った」「自分の親が外国国籍で他人事ではない」などがあったが、一番共通していたのは、「私たちの社会の一員として生きている彼らを迫害していいのか」ということだった。「強制送還することは人を殺すこと」「これを知って心がズタズタになった」「これは外国人差別・人権侵害だ」。若者たちの怒りは深かった。
指宿昭一弁護士(写真上)が17分にわたって「入管法改正案」の問題をわかりやすく解説した。「これは入管庁の焼け太り。いまの問題を解決するには法の改正ではなく、長期収容をやめることだ。国に帰ると命が危ない人や日本で家族を形成し定着している人を長期収容することは、一種の拷問・虐待である。法案は、難民申請を3回した人を簡単に強制送還できるようにしようとしているが、デタラメな暴挙であり信じがたい法改正だ!」と訴えた。「さいわい野党は絶対反対の立場だ。世論の反対の声が高まれば廃案にできる」と指宿さんは強調した。若者もこれに応え「署名は短期間に4万筆集まったが、もっともっと広げて10万筆にしよう!」と呼びかけた。(M)
福島原発のトリチウム --- 何が問題か
NPO法人チェルノブイリ救援・中部 理事
河田昌東(2021年4月12日)
現在も続いている福島第一原発からの放射能汚染水流出問題は、今後も簡単には解決出来そうにない。その大きな原因は「トリチウム」にある。原子炉内で溶けた燃料を冷やすために10年経った今も毎日140トンの冷却水を炉心に注入しており、それが汚染水となってたまり続けている。東電の発表では2011年5月~2013年7月にかけて流出したトリチウム量は約20~40兆(20~40×1012)ベクレル(Bq)で、この中には事故直後に流出した高濃度の汚染水や東電が意図的に放出した汚染水中のトリチウムは含まれていないという。また、汚染水に含まれるセシウムその他の放射性元素はALPS(多核種処理装置)で回収できるが、このシステムではトリチウムは処理できない。そのため、ALPS等で処理後のトリチウム汚染水は、タンクに貯蔵しているがその量は既に120万トン、1200個の貯蔵タンクにためられているが、敷地に余裕がなくなり廃炉作業にさしつかえるという。東電や原子力規制委員会はじめIAEAまでもが「海水で薄めて放出」を主張し、政府は福島県民はじめ全漁連や国民の声を無視して、2021年4月13日に、トリチウム汚染水の海洋放出を決めるという。
ではトリチウム水の海洋放出は何故問題なのか。
(1)トリチウムって何?
トリチウム(Tritium:略号T)は日本語では三重水素と呼ばれ、化学的性質は水素(H)と同じである。水素は原子核に一個の陽子(P)、その周りを一個の電子(e)が回っている最も小さい安定元素である。トリチウムは原子核に一個の陽子の他に2個の中性子(N)を含み(1P2N)、不安定なため中性子の1個が電子を放出して陽子に変化し、原子核に2個の陽子と1個の中性子を含む(2P1N)新しい元素(ヘリウム He)になって安定化する。この時放出される電子がベータ放射線である。トリチウムの半減期は12.3年である。原子炉の中では、冷却水(H2O)に僅かに含まれる重水(H-O-D)の重水素(D)の原子核に中性子が取り込まれたり、不純物のリチウム-6という物質が分解したりしてトリチウムが出来る。従って、原子炉の冷却を続ける限りトリチウムは新たに生産され続ける。一方、我々が生きている生活圏でもトリチウムは存在する。過去の核実験や宇宙線の影響で、地球上の水の中には1~2Bq/L程度のトリチウムが含まれている。
(2)トリチウムは何故除去出来ない?
国や東電、原子力規制委員会などは、トリチウム水は処理できないから海洋放出せざるを得ない、という。何故処理できないのか。トリチウムの化学的性質が水素と同じで、トリチウム(T)を含む水(T-O-H)と通常の水(H-O-H)が区別出来ないからである。セシウム137やストロンチウム90など多くの放射性物質の除去には、その元素の化学的性質を利用し吸着や濾過などを行い除去する。しかし、通常の水とトリチウムを含む水はこうした化学的方法では区別できず除去できない。その結果、沸騰水型原発では原子炉内で年間20兆Bq(20×1012)のトリチウムが生成されるが、その殆どを放出可能な年間22兆(22×1012)Bqの海洋放出基準が定められている(濃度では60000Bq/L)。余談だが、青森県六ヶ所村の再処理工場が通常に稼働すれば、年間1900兆Bq(1.9×1015)を大気中に、1.8京Bq(1.8×1016)を海中に放出する予定である。トリチウムの放出基準は事実上存在せず、現実追認であり原発を運転すれば必ず発生する。これも原発を稼働してはならない原因の一つである。
(3)トリチウムの何が問題か
トリチウム水は通常の水と同様、経口や呼吸、皮膚を通じて体内に入る。体内でも普通の水と同様に血液や体液を通じて細胞内の様々な代謝反応に関与し、タンパク質や遺伝子(DNA)の中の水素の代わりにその成分として入り込む。体内で水として存在する場合は新たに入ってくる水に置きかわり体外に排出される(生物学的半減期は12日)が、こうした細胞内の有機物の構成成分として取り込まれたトリチウムは容易に代謝されず、その分子が分解されて水になるまで長時間留まり(放射線生物学者ロザリー・バーテルによると少なくとも15年以上)、ベータ線を出し続けることになる(1)。 盛んに細胞分裂する若い細胞ではより多くのトリチウムを成分として取り込む。体内の有機物に取り込まれたトリチウムはOBT (Organic Bound Tritium:有機結合トリチウム)と呼ばれ、セシウムのように単に元素として体内に存在し放射線を出す放射能とは区別が必要だが、国際放射性防護委員会(ICRP)はこの点を過小評価している。トリチウムの出すベータ線はエネルギーが極めて小さく、外部被爆は殆ど問題にならないが、こうして体内の構成成分に取り込まれると、全てのベータ線は内部被曝の原因になる。
(4)DNAに取り込まれたトリチウムの問題
トリチウム水を介してトリチウムはDNAの中の酸素や炭素、窒素、リン原子と結合し、化学的には通常の水素原子と同じ振る舞いをするが、半減期とともに電子(ベータ線)を放出して周囲を内部被曝させ様々な分子を破壊する。しかし、それだけではない。トリチウムが壊れヘリウム原子に変わると、トリチウムと結合していた炭素や酸素、窒素、リン等の原子とトリチウムとの化学結合(共有結合)が切断する。ヘリウムは全ての元素の中で元も安定な元素で、他の元素とは結合出来ないからである。その結果、DNAを構成している炭素や酸素、窒素、リン原子は不安定になり、DNAの化学結合の切断が起こる。このように、トリチウムの効果は崩壊時に出すベータ線の被曝だけではなく、一般的な放射性物質による照射被爆とは異なる次元の、構成元素の崩壊という分子破壊をもたらすのである。いわゆる照射被爆は確率論的現象だが、DNAの破壊はトリチウムの崩壊と共に必ず起こる現象である(1)。
(5)トリチウム汚染で起こること
核実験が始まった1950年代以降、トリチウムの生物学的影響に関する研究は数多く行われている。最も広く知られているのは染色体の切断などの異常である。人リンパ球を使った実験ではトリチウム水に晒された場合、3700Bq/ml位から染色体異常が起こり、370万Bq/mlではほぼ全ての細胞で染色体の切断が起こる。DNAの構成要素の一つチミジンの水素をトリチウムで置換した場合、37Bq/ml位から染色体の異常が始まり19万Bq/mlの濃度では100%の細胞が染色体異常を起こす(2)。生体次元での研究も数多くあり、染色体異常(突然変異)の結果、致死的なガンなどの健康障害が指摘されている。特に問題なのは子宮内胎児への影響である。胎盤は通常の水とトリチウムを区別出来ないため、トリチウム水はそのまま胎児に入り、盛んに分裂中の細胞に取り込まれる。その結果、胎児に異常が起こり死産や早産、流産などの他、様々な先天異常などの原因になる。米国カリフォルニア州のローレンス・リバモア国立核研究所のT. ストラウムらの研究(3)ではトリチウムによる催奇形性の確率は致死性ガンの確率の6倍にのぼる。カナダのオンタリオ湖はカナダ特有の重水原子炉から出る大量のトリチウムによる汚染が知られている。その結果、周辺地域で1978~1985年の間に出産異常や流死産の増加が認められ、ダウン症候群が1.8倍に増加し、胎児の中枢神経系の異常も確認された(4)
このように、トリチウムは放射線のエネルギーが低いためにその影響が過小評価されがちだが、ベータ線被曝だけでなく、生体分子の構成成分の破壊を通じて、他の放射性物質とは全く異なる生物への影響もたらすことが大きな問題である。トリチウムの海洋放出は、政府の言うような単なる風評被害ではなく実害が起こる。
- 文献
(1) Rosalie Bertell : The Health Effects of Tritium (http://www.beyondnuclear.org/)
(2) 堀、中井:総説:低レベル・トリチウムの遺伝的効果について:保健物理(1976年)vol.11, p1-11.
(3) Straume, T and Carsten, AL.:Tritium Radiobiology and Relative Biological Effectiveness. Health Physics. 65 (6) :657-672;(1993)
(4) Tritium Releases from the Pickering Nuclear Generating Station and Birth Defects and Infant Mortality in Nearby Communities :Atomic Energy Control Board, Report INFO-0401 (1991)
*情報提供 : 愛知連帯ユニオン
毎木曜掲載・第200回(2021/4/15)
ひたすらな記者魂に脱帽する
『ふくしま原発作業員日誌-イチエフの真実、9年間の記録』(片山夏子、朝日新聞出版、2020年2月刊、1700円)評者:志真秀弘
4月13日、政府は東京電力福島第一原発の汚染水(現在約125万トン)を海洋放出することを決めた。炉心溶融事故から10年、避難したままの人たちは、いまだ4万人を超える。どれだけ多くの人たちがさらに傷つけられればいいのか。放出汚染水は処理されているから「普通に飲める水ですよ」と嘯いた大臣がいるらしいが、もはや人間の顔を粧っているに過ぎないと断じたくなる。
本書は2011年3月の原発事故のあと、イチエフの現場で働く作業員に、9年間にわたり話を聞き続けた記録である。2011年から年毎に章立てがされている。作業員は全員仮名だが、「シンさん」「ハッピーさん」「ユウスケさん」などの名前で現れる人と「作業員」とだけ記されている人を合わせて、ざっと数えただけで、40人をこえる。おそらく実際にはその何倍もの人たちに話を聞いているに違いない。現地に通い、これだけの人にインタビューするのは大変な労力が必要だっただろう。聞かれる人は、自分が話したことが知られたら働けなくなるのがわかっている。聞く場所を選ぶのも大変な難儀だ。たいていは空いた居酒屋あたりになる。
事故から1年も経たない2011年12月6日、野田首相(当時)は「冷温停止が達成され事故そのものは収束した」と宣言した。それを聞いた現場の怒りは激しかった。誰が核燃料を取り出しにいくんだ、「政府は嘘ばっかりだ」。「ろくに原子炉建屋に入れないのに」収束なんてありえないだろう。ところが厚労省は「宣言」を機に、緊急作業時の被曝限度を引き下げ大半の作業を「通常作業」とした。その結果競争入札が進んで賃金も危険手当も下げられた。
原発事故をめぐる政治の急転に、そしてそれに振り回される現地の状況にわたし自身全く無自覚だった。〈その時自分は何をしていたのか!〉と思う。東電も時の政権も、これほど早くから人々の記憶を1日も早く消し去ろうとしていたのか。前後して20Km圏内、30Km圏内の線が引かれ「賠償される家、されない家」に分けられる。作業員のリョウさんは「家族が別々に暮らすのはどんなに大変なことか」とつぶやく。当たり前の日常生活がどれほど大切かが、わたしの胸にも染みてくる。
ところが、2013年9月安倍首相(当時)は「状況はアンダーコントロール」と言い放ってオリンピック招致を成功させた。この時、現場は「汚染水もれで大騒ぎになっている」のにとの怒りを押し殺して、これからの作業進行への不安を語る人が多く、複雑な反応だったと記されている。一人ひとりの作業員の仕事への誠実な気持ちはこのことからも痛いほど伝わる。「生まれた場所を元に戻したい」、「誇りを持ってやってきた」と語る人も多い。わたしが〈あるくラジオ〉でインタビューしたあらかぶさんは北九州生まれだが「人の役に立ちたい」と思ったと話していた。その真正直な気持ちは現場で働く作業員に共通することがこの本からよくわかる。その気持ちを裏切り続ける政治と対照的な人間性がそこに生きている。 反原発集会が大きく広がったのは2012年の初夏だったが、そこに参加した時の気持ちも本書は呼びさまし、励ましてくれた。著者のひたすらな記者魂に脱帽する。
【200回の記】
〔週刊 本の発見〕は今回でちょうど200回になります。第1回は2017年2月15日で、取り上げたのは『プリズン・ブック・クラブーコリンズ・ベイ刑務所読書会の一年』(アン・ウォームズリー著、向井和美訳)でした。1回に数冊を紹介した回もありますから、200冊を超える本がこれまでに書評されたことになります。出発の頃は、ネットで書評する試みは稀でした。それが4年を超え200回に届いたのは、読者のみなさんの支えがあってのことです。出版社や著者の方からの紹介依頼も増えています。これからもレイバーネットにふさわしい、ときに遊び心も交えて、良い本、面白い本をひろく紹介していきたいと思います。この欄がさらに大きく育っていくように皆様のご支援のほどよろしくお願いします。
なお同じ年(2017年)7月に始まったレイバーブッククラブ読書会も4月24日に28回を迎え、オンラインで開催されます。とり上げるのは『縁食論―孤食と共食のあいだ』(藤原辰史)です。「本の発見」週刊化を契機に始まった読書会ですが、コロナ禍をオンラインで切り抜けて進んでいます。こちらもどうぞよろしく。(志真秀弘)
毎木曜掲載・第200回(2021/4/15)
ひたすらな記者魂に脱帽する
『ふくしま原発作業員日誌-イチエフの真実、9年間の記録』(片山夏子、朝日新聞出版、2020年2月刊、1700円)評者:志真秀弘
4月13日、政府は東京電力福島第一原発の汚染水(現在約125万トン)を海洋放出することを決めた。炉心溶融事故から10年、避難したままの人たちは、いまだ4万人を超える。どれだけ多くの人たちがさらに傷つけられればいいのか。放出汚染水は処理されているから「普通に飲める水ですよ」と嘯いた大臣がいるらしいが、もはや人間の顔を粧っているに過ぎないと断じたくなる。
本書は2011年3月の原発事故のあと、イチエフの現場で働く作業員に、9年間にわたり話を聞き続けた記録である。2011年から年毎に章立てがされている。作業員は全員仮名だが、「シンさん」「ハッピーさん」「ユウスケさん」などの名前で現れる人と「作業員」とだけ記されている人を合わせて、ざっと数えただけで、40人をこえる。おそらく実際にはその何倍もの人たちに話を聞いているに違いない。現地に通い、これだけの人にインタビューするのは大変な労力が必要だっただろう。聞かれる人は、自分が話したことが知られたら働けなくなるのがわかっている。聞く場所を選ぶのも大変な難儀だ。たいていは空いた居酒屋あたりになる。
事故から1年も経たない2011年12月6日、野田首相(当時)は「冷温停止が達成され事故そのものは収束した」と宣言した。それを聞いた現場の怒りは激しかった。誰が核燃料を取り出しにいくんだ、「政府は嘘ばっかりだ」。「ろくに原子炉建屋に入れないのに」収束なんてありえないだろう。ところが厚労省は「宣言」を機に、緊急作業時の被曝限度を引き下げ大半の作業を「通常作業」とした。その結果競争入札が進んで賃金も危険手当も下げられた。
原発事故をめぐる政治の急転に、そしてそれに振り回される現地の状況にわたし自身全く無自覚だった。〈その時自分は何をしていたのか!〉と思う。東電も時の政権も、これほど早くから人々の記憶を1日も早く消し去ろうとしていたのか。前後して20Km圏内、30Km圏内の線が引かれ「賠償される家、されない家」に分けられる。作業員のリョウさんは「家族が別々に暮らすのはどんなに大変なことか」とつぶやく。当たり前の日常生活がどれほど大切かが、わたしの胸にも染みてくる。
ところが、2013年9月安倍首相(当時)は「状況はアンダーコントロール」と言い放ってオリンピック招致を成功させた。この時、現場は「汚染水もれで大騒ぎになっている」のにとの怒りを押し殺して、これからの作業進行への不安を語る人が多く、複雑な反応だったと記されている。一人ひとりの作業員の仕事への誠実な気持ちはこのことからも痛いほど伝わる。「生まれた場所を元に戻したい」、「誇りを持ってやってきた」と語る人も多い。わたしが〈あるくラジオ〉でインタビューしたあらかぶさんは北九州生まれだが「人の役に立ちたい」と思ったと話していた。その真正直な気持ちは現場で働く作業員に共通することがこの本からよくわかる。その気持ちを裏切り続ける政治と対照的な人間性がそこに生きている。 反原発集会が大きく広がったのは2012年の初夏だったが、そこに参加した時の気持ちも本書は呼びさまし、励ましてくれた。著者のひたすらな記者魂に脱帽する。
【200回の記】
〔週刊 本の発見〕は今回でちょうど200回になります。第1回は2017年2月15日で、取り上げたのは『プリズン・ブック・クラブーコリンズ・ベイ刑務所読書会の一年』(アン・ウォームズリー著、向井和美訳)でした。1回に数冊を紹介した回もありますから、200冊を超える本がこれまでに書評されたことになります。出発の頃は、ネットで書評する試みは稀でした。それが4年を超え200回に届いたのは、読者のみなさんの支えがあってのことです。出版社や著者の方からの紹介依頼も増えています。これからもレイバーネットにふさわしい、ときに遊び心も交えて、良い本、面白い本をひろく紹介していきたいと思います。この欄がさらに大きく育っていくように皆様のご支援のほどよろしくお願いします。
なお同じ年(2017年)7月に始まったレイバーブッククラブ読書会も4月24日に28回を迎え、オンラインで開催されます。とり上げるのは『縁食論―孤食と共食のあいだ』(藤原辰史)です。「本の発見」週刊化を契機に始まった読書会ですが、コロナ禍をオンラインで切り抜けて進んでいます。こちらもどうぞよろしく。(志真秀弘)
民間企業のファイザー社に、日本政府の強い要請を拒否する理由はないですよね。現に、アストラゼネカ社やモデルナ社は委託生産させてくれと日本政府に打診している。ファイザー社だけが断る理由はない。玉川徹、そこを突っ込んで聴き出さなきゃ。裏に何かあるわけでしょ。EUと米国の日本仕置きとか。
モーニングショーの河野太郎を見てたけれど、ファイザー社に日本で委託生産しろと、日本政府が強く要求して実現させればいいんですよね。何でそれをしないんだろう。ファイザー社の意向に唯々諾々と従ってちゃだめだ。まさか、米国やEUがそれを止めているんだろうか。
「テレビを買い換えようか迷っている – インターネットとテレスクリーン」をアップしました。https://critic20.exblog.jp/32088603/
エカチェリーナ2世、琥珀とか瑪瑙とかが好きなんですね。そこに金をまばゆくふんだんに使う。バレエ芸術の国家的育成も含めて、彼女の美意識がロシア人の美のイメージの原型なり傾向を形作っている感じ。仙台にとっての政宗みたいな。
草刈民代がエカチェリーナ2世を紹介するNHKの特集番組、6年前の再放送だったが面白かった。草刈民代、庶民的で感じいいですね。もうこういう番組でさえ制作されないだろうと悲観する。
たしか岡本行夫だったと思うけれど、2-3年前、いかな自由と民主主義を奉じるEU・NATOといえども、旧CISのベラルーシやウクライナまで手を突っ込むのはやり過ぎだ、ロシアが窮鼠猫を噛むで逆襲に出るのは当然だ、みたいなことを言ってましたね。日曜日のTBSの番組で。
「コロナの後は戦争 – 台湾有事・米中戦争・第三次世界大戦は三位一体」をアップしました。https://critic20.exblog.jp/32085525/
東京リベンジャーズ 第1話「Reborn」 2021年4月10日放送分 | アニメ | 無料動画GYAO! (yahoo.co.jp)
人生どん底のダメフリーターの花垣武道(タケミチ)は、中学時代に付き合っていた人生唯一の恋人橘日向(ヒナタ)が犯罪組織“東京卍會”の抗争に巻き込まれて死亡したことを知る。突然の悲報に驚きながらも変わらぬ日常を過ごすタケミチだったが、駅のホームで何者かに突き飛ばされて線路へ転落。迫り来る電車に死を覚悟したが、目を開けると何故か12年前にタイムリープしていたのだ。
キャスト
新祐樹,和氣あず未,逢坂良太,林勇,鈴木達央,寺島拓篤,広瀬裕也,武内駿輔,葉山翔太,日野聡,水中雅章,松岡禎丞,木村昴,野津山幸宏,河西健吾,小野大輔,竹内栄治,森久保祥太郎,江口拓也
一番熱くて、一番切ない
タイムリープサスペンス
人生どん底のダメフリーター花垣武道(タケミチ)。
中学時代に付き合っていた人生唯一の恋人・橘日向(ヒナタ)が、
最凶最悪の悪党連合“東京卍會”に殺されたことを知る。
事件を知った翌日、駅のホームにいたタケミチは
何者かに背中を押され線路に転落し死を覚悟したが、
目を開けると何故か12年前にタイムリープしていた。
人生のピークだった12年前の中学時代にタイムリープし、
恋人を救うため、逃げ続けた自分を変えるため、
人生のリベンジを開始する!