http://www.labornetjp.org/news/2022/1647597889176staff01
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なぜ国連は動かないのか - 緒方貞子のようにマリウポリ市民を救わないのか
〈あるくラジオ〉「93歳のわたしと憲法」(2月23日放送)でゲストの笠啓一さんは具体的に語っている。「こんなひどい戦争がなぜ起きたのか」。日本だけでなくアジアでも数えきれない犠牲者を出した。二度と戦争してはダメだ。みんなの身体に、平和憲法は空気のように染み込んだ。笠さんはラミスのいう「わずか数ヶ月」の日本の状況をそういきいきと伝えてくれた。 廃墟の中に生まれた自由と解放感、その稀有な自由空間での津々浦々の青年たちの活動を笠啓一は語ったが、その希望に満ちた行動は再現可能だとかれは強調していた。改憲を狙う政府に対し、わたしたちは75年の間、政府に憲法を「押し付け」る仕事をずっとやってきた。ロシア軍の侵攻がウクライナに広げた戦火を目の当たりにする今こそ、日本でわたしたちはこの平和憲法を拠り所に反戦の声をあげるときだ。それはわたしたちの使命でもある。 著者ラミスは安保条約と憲法9条との矛盾を、何よりも沖縄から考える。さらに憲法に入り込んでいる天皇主義、人権条項とくに思想・言論・表現の自由について、平等のさまざまな意味、政治活動とその主体となる市民について、国家と宗教つまり政教分離の問題、さらに憲法を改正するとはどういうことかなど、ひとつひとつを行動の手引きとして論じている。ぜひこの本を手に取って読み、活動のマニュアルとして使ってほしい。 なお著者のC.ダグラス・ラミスは1936年、サンフランシスコ生まれ。今は沖縄に住み、3月19日、沖縄市民会館で発足集会が開かれる「ノーモア沖縄戦 命どぅ宝の会」の呼びかけ人・共同代表の一人。 |