『あざみの歌』は まだ歌えますか

泣いて、笑って、歌って介護!!そんな日常の過去の記録と
新たに今一度自らを見つめてぼちぼちと戯言なりを綴ります。

歌は美酒のように。

2006年05月10日 02時57分06秒 | 歌と私と私の祭り
夜会の前日は、早々と逝ってしまった姪っ子の四十九日の法要だった。夜会の為に二ヶ月前からショートステイの予約をしていたので行く事が出来たのだが、それはそれで何だか複雑な気分。義姉と少し話せたので良かったのだけれど、思えば義兄が亡くなってからはゆっくり話も出来ていなかった。同じ嫁としての立場での付き合いって肝心の旦那がいなくなってしまえば疎遠にもなる。と言うより、疎遠にしたいのだと思う。
・・・思い出すのが辛いじゃない。私もそうだと思う。

けれど背の君にはそれが納得出来ない。寂しさのほうが勝るのだろう。ま、その気持ちも分からないではないけど、変な具合になだめ役になって気分は益々落ち込む。
義姉が明るく振舞えば振舞うほど辛くなるけど、それは義姉の精一杯の心遣いなので甘んじて受けるようにした。子供の年は同じくらいだけれど、義姉とは一回り以上年が離れているので、私では頼りがいがなくて当たり前だと思うし、その年の数の間にかけがえのない人をたくさん送らなければならなかった義姉の悲しさなど到底私に分かる筈もない・・・分かるなんて軽々しく言えたもんじゃない。

翌日、障害者支援法が変わる為、医者の意見書を取りに役所指定の精神科までぺこちゃんを連れて行かなければいけなかったので、そちらの方も気にかかって本来なら「素敵な夜」に向けてどきどきしている筈なのに、心はずっしりと重いまま。

かぁちゃんの家が隣になって、ようやく実家が出来たので妹が安心して来れるようになった。と同時に、これまで独りで抱えて来た大きな問題を私に話せる心と時間のゆとりが出来たようだが、彼女もまた心がずっしり重いまま。

ぺこちゃんと甥っ子がそれぞれに寝静まった頃、「おねぇ、カラオケに行こう!」・・・おい、またかよっ!って、久々だもの。望むところよ!!(笑)
いやぁ、既に11時を回っていたし、お茶する感覚で1時間くらい・・・ですむ訳がない。結局2時過ぎまで歌いっぱなし。あはは~っ、不良妻~っ×2!!

みゆきさんの歌は私達にとって時を旅する列車の切符のような物。
若い頃は近所迷惑顧みず、お互いにギターを抱えて歌うのが日課で、その頃我が家に渦巻いていた黒雲を歌う事で吹き飛ばしたものだった。「この子にはあまり辛い思いをさせたくはない。」とずっと思ってきたけれど、それもどうやら儚い夢物語となりそうだ。
なので、今一度黒雲を吹き払おうぜっ!とばかりにいきなり熱唱体制に突入!・・・うふん♪・・・歌っている時は確実に私は別人格になるようだ。

美味しいお酒を飲んだらきっとこうなるんだろうなぁ・・・心地良く体の隅々で血が踊るのを感じる。まるっきり下戸なので想像の世界だけど、この時ばかりは怪しい雲は消え失せる。

あらよ~っと!
なんでもかんでもど~んと来いってんだ~!!・・・ういっ・・・。
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夜会

2006年05月08日 01時55分08秒 | 歌と私と私の祭り
あ~っはっはっはっ(←崩壊寸前)
「夜会」ですよ~っ!中島みゆき女史の「夜会」・・・行ってしまった。

妹が「おねぇ、夜会に行くぞ。チケット取れてしもうた。」と興奮して電話してきてから数ヶ月・・・。妹よよくやった(感涙)

遥か昔の記憶が蘇る。
初めて、夜背の君に子供たちを預けて、臨月のお腹を抱えた妹に付き添って出かけたみゆきさんのコンサート。「しばらくコンサート活動ができない。」と夜会の事を告げられた時には、まさか自分が年月を経て観に行く事ができるようになるとは思ってはいなかった。

いや~、あの時は帰る時間が予定より遅くなって随分怒られたっけなぁ・・・。
それより何より、私は妹の隣で、はらはらしながら心の中で呟き続けたっけなぁ。
「おい、今はまだ産むなよ・・・まだだぞ。そんなに興奮して産気づいたらどうするんだ・・・。」その時にお腹にいた子は今はもうすぐ17歳。花の女子高校生である。月日の経つのは早い。年をとるのは当たり前だ。
しかし、みゆき女史のあのパワーはいったいどこから?
もう若くないなんて言ってられない。私もがんばらなきゃ!・・・何を?(笑)

ところで、
あの・・・一幕と二幕の間の休憩時間に後方に座ってらした方。みゆき女史の熱烈なファンの方のようで東京での公演も見に行かれたと話してらした。それはいい。けどね、けどね~っ・・・東京公演との比較をして何やら熱心に語り合うのはいいけれどネタばらしちゃぁ駄目だよ~。しかもさらりと。
・・・ねぇ、背の君か我が子だったら思いっきりビンタだよ(涙)
二幕が開いた途端にそんな事は忘れ去るほど舞台に引きずり込まれたのでいいけど、携帯の電源を切るとか途中で物音をたてるとか、同じように、ネタばらしをしないって言うのも大切なマナーだと思うんだけど・・・コンサートなら、内心「おおそうか、あの曲を歌うのか!」と期待できる部分もあるんだけど舞台だもん。


しか~し、満足!!贅沢な気持ちで、久々にしゃんっとした洋服を着て、ちゃんと口紅をひいて、少しヒールの高い靴を履いて・・・帰りに、いつもかぁちゃんの家からの帰り道に眺めていたファミレスに寄って、さんざん愚痴話に花を咲かせて来た。かぁちゃんをショートステイに預けて、ぺこちゃんを放っておいて(もちろん背の君や息子は家にいるけど)そんな事をしてもいいのか?ってどこかで後ろめたく思ってはいるけれど、軽く流せてしまう自分もいる。・・・そんな軽薄な自分も最近では嫌いじゃない。

ゴールデンウィークならぬゴールデンデイ。少し自分も輝けたかな。
素敵な一日をありがとう。
・・・実は密かに前夜祭もあったのだけど、それはまた改めて。
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空があんまり青いので。

2006年05月04日 03時24分54秒 | 日々の出来事
                                                                                                                                  近くの公園へかぁちゃんを連れ出した。
空の青さと木漏れ日が眩しすぎて、一瞬意識が虚空へ飛んだ。

「桐の花が咲いてるよ、かぁちゃん。」

30年近く前、かぁちゃんが失意の中でここの近所に越してきた時に
窓から見つけた空へ向って咲く薄紫の花。
最初は木の名前さえ知らずにいたけれど、
「桐」の花だと誰かに聞いてきて嬉しそうにはしゃいでたっけ。
それから毎年この花の季節を楽しみにしていたよね。

私は何年かぶりで見たのだけれど、
つい興奮して携帯のカメラに収めてみた。
木の真下まで行って、ほれほれ~って騒いでみせたけど
かぁちゃんはチラリと見ただけで微笑む事も忘れていた。

空の青さが少しだけ寂しかった。


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たけのこづくし

2006年05月03日 02時49分12秒 | 日々の出来事
この間から、口内炎が痛いと言いながら、背の君が「たけのこ、たけのこ!たけのこ食べたい!!」と煩いので今朝、八百屋に走って適当なのを三本買ってきた。

<今晩の我が家の晩御飯>
・たけのこご飯
・木の芽和え
・筍とピーマンと牛肉の炒め物
・たけのこ、お豆腐、わかめのお吸い物

へへん、「文句は言わせネェ!」とばかりに、たけのこづくしにして差し上げた。
明日、口内炎がひどくなっても知らないから・・・やっぱりいけない妻かしらん。
こんな時は優しく「あなた、口内炎が痛いのでしょう?筍はおやめになった方がよくってよ。」なんて微笑むのがいいのかもしれないけど・・・。
んふっ、そんな事はおそらく一生言わないと断言できる(爆)


幼い頃、かぁちゃんが、「筍は食べられたくないから皮をいっぱいかぶってるのよ。」と言っていたのをふと思い出した。
同じように、「栗ご飯が食べたい。」と言ったら「栗なんかやめなさい。イガを被って硬い皮をかぶって、その上にまだ渋まで被っているのに。人間に食べられたくないからよ。」とも言っていたっけ(笑)
ん~、あれはもしかしたら、単に面倒くさかっただけなのかもしれないなぁ。

そのせいなのかどうなのか、私はケーキは断然モンブランが好きだった。今でこそチーズケーキにトップの座は譲るけど、昔ながらのモンブランの栗の実の所を最期に取っておいて食べるのだ。「くりさ~ん、食べてあげるからね~。」


かぁちゃん、たけのこ御飯、完食!!

けど、下茹でする時にうっかりふきこぼしてしまったので、コンロの周りが糠だらけになってしまった。後片付けが・・・。ううう・・・。
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あれっ?

2006年05月01日 03時48分42秒 | 日々の出来事
世の中はゴールデンウィークに突入。私には関係ない・・・事もない。
背の君は何と九連休・・・半分私にちょうだいよ。
しかし、ここの所月日が経つのが早すぎる。何も出来ないままに時間が過ぎるのは物凄く焦ってしまう・・・何か自分に手ごたえのある事をしなけりゃなんて昨日までは思っていたのだけど、そうも言ってはいられないようだ。

かぁちゃんがおかしい。
朝いつものようにベッドから起こして、トイレに連れて行こうと立たせたのだけれど、背中が反ってしまってうまく立てない。

あれっ?・・・一応歩けたので両手をひきひきトイレまで歩かせたけれど、手の力を緩めると後ろに後ずさりして仰向けにこけそうになる。
「どうした?」と大きな声で聞くと「・・・うふふっ」といつものように笑うので安心したのだけれど・・・確かに仰け反ってしまう事は度々あったな・・・。

あれっ?・・・だけど、朝食のパンを食べない。食べないのは初めての事だ。座っている状態で上体が支えきれない。いつもの椅子で座っている事が出来ずに、ベッドに座らせて布団を重ねて体を支える。

あれっ?・・・むむむ・・・参った。まただ、トイレでいきむ事が出来ない。ここの所調子がよかったのになぁ。私はかぁちゃんのお尻を覗き込んで「やれ頑張れ!ほれ頑張れ!」しまいに♪いっきみきれない~ろくでなし~♪と歌い始めてしまうと、かぁちゃんは「うふふっ」と笑いながら、眠りそうになる。それを必死で起こして何とかなったけど、う~、汗だく。・・・お産じゃないんだから(苦笑)

あれっ?・・・お昼ごはんまで、ほとんど口にしない。どうしたんだ~っ?

四日前、湯船に入れようとした時に、かぁちゃんは足に全く力を入れなかったので危うくおっことしそうになって冷や汗をかいた。上がる時も湯船にへたり込んだままなので力任せに引き上げたら、右膝からグキッと音がした・・・私の・・・。
しばらく湯船には入れない方が安全だな。とは思っていたが、う~む。

アルツハイマーにせよパーキンソンにせよ、もうどっちの症状でもいいのだけれど、やはり確実に進行しているのだろうなぁ。穏やかな時が続いていると、その事を忘れてしまっているが、今のままで治まる事なんてないのだなぁ・・・。

まぁ、夕食はぺろりとたいらげたので、大きく胸を撫で下ろしたのだが、はてさて、どうなっていくのやら。火曜日は運良く診察の日なので先生に言おうと思っているけれど、「次々といろんな事が起きてくるね。」と気の毒そうな顔をされるのは分かっている。デイサービスでも個別リハビリを入れてくださっているのだから、これ以上の事は望めないのだろう。

明日は、あれっ?と思うくらい元気になっていればいいんだけどな。
かぁちゃん、もう少しがんばれ!大好きな新緑と花の季節なんだからさぁ!!


コメント (2)
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