国際情勢の分析と予測

地政学・歴史・地理・経済などの切り口から国際情勢を分析・予測。シャンティ・フーラによる記事の引用・転載は禁止。

不安定化するアジア大陸

2011年01月07日 | 中国
園田義明めもで取り上げられた日経の米中のアジア勢力圏争いの地図は興味深い。アジアタイムズの記事も、来るべき多極化時代は不安定であり、特に米国の一極体制が崩れる2020年から多極体制が安定する2050年までの30年間が危ないと指摘している。これらはアメリカ発の情報であろう。ただ、陰謀愛好者の私は少し違った見方をしている。 アジアタイムズの記事では、第一次世界大戦の引き金を引いたセルビアの役割を孤立したミャンマーや北朝鮮が果たす可能性が指摘されている。日経の記事でも北朝鮮とミャンマーは最も親中的で危険とされている。しかし、北朝鮮の建国には帝国陸軍が深く関与しているという噂がある。ミャンマーも同様に、帝国陸軍がその建国に間接的に関与している。総本家の中国も日本の支援で潤う上海閥が大きな勢力を保っている。これらの親中国勢力は実は全員が帝国陸軍の後継者ではないのかというのが私の想像である。 明治維新以降の日本には大きく二つの勢力が出来た。一つは脱亜入欧派であり、帝国海軍が属する。もう一つは、中国などのアジアと手を組んで欧米に対抗していこうという勢力であり、帝国陸軍が属する。戦前の日本で海軍と陸軍の仲が悪かったのは当然だ。真珠湾攻撃はアジア切り捨ての帝国海軍派戦略であり、戦後も日本はそれを継続した。それが完成し日本が欧米に完全に追いついたのが1980年代であるが、その後日本は米国から激しい攻撃を受ける。やはり、日本単独で欧米に追いつくには無理があったのだ。その後、日本は中国の上海閥支援を強化し、中国が高度成長を遂げ、欧米は世界の主導権が徐々に東洋に移動していることを認め始めている。帝国陸軍はやっと第二次大戦に勝利しつつあるのだ。今後は、日本が中国などの東アジア諸国をどこまでコントロールできるかがアジアの安定の鍵になっていくだろう。 ちなみに、私がアジアで一番軍事的に危険だとみなすのは韓国、パキスタン、イスラエルである。この三カ国はいずれも強大な仮想敵国に包囲され孤立しており、軍事力でそれを解決しようと言う誘惑に駆られやすいからだ。韓国の北朝鮮侵攻は米中戦争という第三次世界大戦に直結する。この韓国を如何に安全に滅亡させ、旧帝国陸軍人脈からなる安定した東アジア大陸統治システムを作っていくかが日本にとって最も重要である。 . . . 本文を読む
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