さて、ここからが激闘編の始まりに。
たかじんさんが錬りに錬られた回路なので、すんなり動作するだろうと思っていたものの
当方のスキルがやはり不足しすぎているのか、次から次へと問題が発生するはめに。
回路図の部品などは、オリジナルを参照していただく事にして、ここではポイントのみを示すことに。
まず最初とまどったのが、電源をいれてから出力端子とGND(両電源を使っているので実際には仮想グランド=信号グランド)間の
電圧を測定すると、左+4.7V/右-4.7V といった具合で、あれれ?ということに。
もっとも、オペアンプと違ってトランジスタを組み合わせたディスクリート回路なので、ずれていて当たり前ながら、
ここまでずれるかとしばし考えていて、回路図左下の定電流回路に半固定抵抗が付いているのを思い出して
やおら回してみてみることに。
しかし、多回転なので、ぐるぐる回す回す。
やっとの事で左チャンネルは10mV程度まで下がったものの、どうしたことか右チャンネルが600mV以下にならず
マイナスとプラス双方の間で、急激に電圧が変化してしまうという現象が。
ああ、これは発振しているなということで、iPhone用の純正インナーフォンを気にもせずに出力端子につなぐと、
ビヒャーとにぎやかな音が。
やれやれ、電源ラインあたりから見直しが必要ということで、電源ラインに入れている電解コンデンサに
104(0.1μF)のフィルムコンデンサを並列に付けていくことに。
いくつかは想定していたので、基板上にパターンや穴も用意していたものの、流石に電解コンデンサが大きいので
フィルムコンデンサは基板裏につけていくことに。
これで大丈夫だろうと思ったものの、やはりまだ発振状態が続いていて、ビヒャーからぼぼぼぼぼブー、という音に
変化しだしたので、少しは効果があった模様で。
しかしまだまだ問題が続く様子で。
ならばと、帰還抵抗あたりを見直すことに。
出力側から負帰還を掛けているので、位相補正のためにシルバーマイカ(10PF)を付けていたので、基板裏に
5PFを追加する事に。
これで、僅かぽぽぽぽと音がしだしたのと、300mV程度まで調整可能となったので、あと少し。
負帰還を大きくしたものの、逆に悪化する結果となったので、押してもだめなら引いてみなという事で、
あえて帰還量を減らす方向に。(22KΩ→47KΩ)
抵抗は手持ちの関係上、倍くらいから調整した方が良いだろうという事で、この値に。
やっとの事で100mV程度まで調整可能になったものの、どうしてか、これ以上下げる事が出来ず。
ここでふと思うことが。
元の回路の差動部分のトランジスタは、2SC1815だったものの、音が良くなるということで、BC550Cに
していたものの、前者のhfeが150に比べて後者は495もあるので、ここらも何かあるのかということで
オリジナル状態にしてみることに。(そもそも逆)
トランジスタが斜めになって写っているのは、これのせいで、トランジスタの足の順序が違うため、
無理やり取り付けたという例に。
増幅率も下がるから安定するだろうと思いきや、ほとんど変化なし。あれ???
この状態で音を出してみると、やはり右だけ歪む様子で、なにかまだ対策方法がありそうで。