激闘編から、七転八倒編に。
さて、トランジスタを2SC1815からBC550C(フェアチャイルド製)に変更することに。
2SC1815でも、このトランジスタから、こんなに中音域の綺麗な音が出るのかと感心するものの、
ホワイトノイズが気になって。3日たっても減る様子がないので、トランジスタを交換という技に
出ることに。
元からのパターン設計がBC550Cなので、同じ方向に並ぶことに。
ただ、最初の予定では、基板の上に小さな基板破片を付けて、基板部品側にパターンを出すことで
トランジスタの変更をしやすくしたものの、先の異常発振が気になったので、トランジスタの足の長さも
影響あるのではないかということで、面倒ながら、基板に直接取り付ける方法に変更することに。
しかし、ここからもっと大変が始まることに。
初段2SC1815では非常に安定していたものの、BC550Cにすると、定電流回路に付けている多回転半固定抵抗を調整しても
出力側で700mV以下に設定できず、半固定抵抗を左から右に回しきってもダメということで、回路定数を見直す必要がありそう
ということで、カットアンドトライの始まりはじまり。
先から気になっていた、多回転半固定抵抗に並列に付けている抵抗も外してみたものの、僅か可変範囲が広くなった
程度で根本的な解決には程遠かったのが、少し残念で。
ダイオードが4本直列につながっている端で電圧を測定すると、プラス電源側が0.5V程度に対してマイナス電源側が2.5Vもあって
これはとんでもない事になっている様子で。
音も歪みまくるといった具合ながら、別の意味でよい歪みが発生しているようすで、そのむかし、
マーシャルのアンプの修理を頼まれて、見よう見まねでやっとの事で直したときの事を思い出して、なにやら
嬉しい感じが(おおきな間違いがあるぞー)
今つくっているのはヘッドホンアンプであって、ナチュラルディストーションの回路ではないので、気を取り直して。。。
初段の次の段に問題があるのは分かっているものの、どういった対策を行っていいものやら。
プラス電源側のPNP側のゲインが不足しているのか、マイナス側のNPN側が不足なのか、はたまた
アイドリング電流が双方で足りないのか分からないので、片方ずつ交換してみることに。
ただ、手持ちの2SA1015/2SC1815は見事に150/130台のhfeなので
あえて、BC560 / BC550Cのhfe460台のものに入れ替えてみることに。
しかし大差なく。。。
ということは、抵抗だなという事で、BC560のエミッタ側に入っている抵抗値を倍にしてみることに。
(こう書くと、何も考えてないようですが、実は内緒で計算しました;;;)
プラス電源側の電圧が予想以上に下がりだしたので、BC550Cコレクタ側の抵抗も増やしてみることに。
ただ、470Ωまで上げてしまうとゲインが不足しだす様子なので、ほどほどがよさそうな感じながら、
あともう一歩。
ということで、BC550Cのベース電流を増やしてみることに。
(まずは、こちらが最初なのですが;;;)
困った事に、田舎の電子部品屋は、定電流ダイオードの種類が少なく、なんと2mAが2本しかなかったので
本来であれば電流を倍にしたいところながら、通販で注文していては、次の実験がいつになるか分からないので
手持ちで工夫することに。
定電流ダイオードから1KΩを通じて定電流回路とBC550Cに供給されているので、あえて抵抗で分けて
BC550Cベースには330Ωをつなぐことに。
ここまでくると、ダイオードの両端が双方で1.4V台に入ってきたので、良い感じということで、あとは
エミッタとコレクタの抵抗を調整することに。
(計算上では、動作ぎりぎりの状態なので、電源に余裕がないと即・歪みにつながるのが問題かも)
BC560エミッタ側は270Ωに。BC550Cコレクタ側は220Ωに。
初段と次段を変更したことで、ホワイトノイズが皆無となり、中音域が非常に豊かな様子ながら、
音に曇りがない感じで、これは非常に好みの音になっているなというのが感じられるものの、
高域がちょっと強すぎる感じもあって、たまに耳に刺さる場合があるものの、3日ほどのエージングなので
今後変化する様子もありそうながら、光が見えてきたので次の段階に進むことに。
初段BC550Cの熱結合は適当ともいえるもので、両面テープの上に残っていた導電袋のビニルを
小さくきって囲んだだけといういい加減きわまりない物なのに、指先でトランジスタを触っても
5mV程度のドリフトしか起こらず、これは以外な効能がでたものかと。
これを台所用の隙間アルミテープに変更すると、どうなるのかといった期待もあるものの、これは
後の実験ということで、今はこの状態で試すことに。
まだまだ続くというより、終わりが見えない。。。