計算気象予報士の「知のテーパ」

旧名の「こんなの解けるかーっ!?」から改名しました。

有限要素法にヒントを得て・・・

2013年11月06日 | 計算・局地気象分野
 アメダス観測値を基に、新潟県内の昨シーズンの積算降雪量の分布を解析してみます。

 さて、アメダスは不規則に点在しています。点在している数値データを基に面的な分布をどのようにして求めれば良いでしょうか。ここで、有限要素法のアイデアが浮かびました。有限要素法では領域を三角形要素に分割していました。そこで、今回は近隣の3つの観測点を頂点とする三角形要素を作ってみます。



 続いて、その三角形要素の中で線形補間する事を思いつきました。3つの頂点をO、A、Bとし、OAOBのベクトルからなる△OAB上の任意の点はベクトル方程式OP=sOA+tOB(sとtは媒介変数)で表される事を利用します。



 この状態では線形補間なので、さらにこれを曲面的に滑らか分布に補正する処理を施して、次のような分布を得ました。尚、一部地域は解析の対象外としてグレー表示しております。


(昨シーズンの新潟県内の積算降雪量 ※グレー域は解析対象外とした)


(さらに、詳細な観測データを加えると、より細かい特性が見えてくる・・・)

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2 コメント

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Unknown (日高拓哉)
2014-02-12 04:35:37
「この状態では線形補間なので、さらにこれを曲面的に滑らか分布に補正する処理を施して」の部分ですが、この具体的な処理方法はどのようなものでしょうか?

教えていただけるとありがたいです。
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Unknown (qq_otenki_s)
2014-02-12 11:50:27
コメントを頂き、ありがとうございます。
この処理としては「スプライン補間」を使いました。

スプライン補間で検索するといろいろな資料が得られますが、私は下記の書籍を参考にしました。

水島二郎,柳瀬眞一郎,2002:新・数理工学ライブラリ 数学① 理工学のための数値計算法,数理工学社,222pp.

ご参考になれば幸いです。
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