◎先進国人と発展途上国人
誰にでもわかる人類の進化の徴候とは、現代人は昔に比べれば、悲しいことをより悲しがり、苦しいことをより苦しがり、うれしいことをよりうれしがるようになったということ。これを単に感受性がより敏感になったということで片付けることもできる。だが真相は、ある程度の鈍感さを必要とする人間の物質的営みに堪えることに限界がきて、愛が根底にある感性が強化されてきたということ。平たく言えば、モノと金主体で生きていくことに本能的に感情的に抵抗を示して素直に感情を表出する人が増えてきたということ。
この感情の繊細さは、冥想のニーズへの知的理解と相乗して、時代の終わりにおける冥想流行を支えていく。
こうした状況は、私の見るところ先進国人に起こるものであって、中国を含む発展途上国人にはめったに起こらない。発展途上国を生き抜くには、ある意味で非常な鈍感さが必要なものであって、今日(2023年11月12日)現在ガザで白兵戦が行われているが、白兵戦後に正気で帰って来るには、そうした感性の鈍麻が必要なものなのではないかと思う。
感性の鈍麻とは、たとえば漫画家吾妻ひでおが過度の飲酒でアルコール依存症となり、ほとんど人事不省となった時期に家を留守にして、何日か後に帰宅したら、家電家財金目のものをすべて知り合いが奪って行って、自宅には何も残っていなかった由。そういうことができるような人を感性の鈍麻という。
先進国人も発展途上国人も皆スマホを駆使して英語を理解できるが、それはライフスタイルの外形が共通なだけであって、中味はそのように全く異なる。要するにおおまかには先進国人は大悟覚醒の準備が整っているのに対し、発展途上国人はまだの人がほとんど。
日本政府は、難民条約上の「難民」に該当しない紛争避難民を「補完的保護対象者」(準難民)として保護する制度を来月2023年12月1日に施行する。この制度によって、ガザやウクライナや将来の朝鮮戦争や中国内戦時に発生する紛争難民を受け入れる体制が整ったので、日本は世界の紛争難民の受け皿となった。これは現在の欧米が難民・移民受け入れにより治安が大きく悪化した結果を見れば、日本の治安悪化による生活コスト増は良民の懐と心理を圧迫する。これもLGBTQ法制と並んで岸田政権の少子化対策逆行策の一例。
これは既に収入の半分を税金・社会保険料・再生エネルギー賦課金で持っていかれる五公五民の生活がさらに苦しくなるということであって、冥想環境は悪化する。
2023年9/30(土) 17:16のyahooニュース〔民間の平均給与「37万円」の過酷…一方で露わになる「勝ち組公務員」の給与額〕によれば、「民間の平均年間給与は443万円なのに対し、公務員の年収約672万円と1.5倍以上差が開いている。」。それににもかかわらず、最近官民格差是正名目でさらに公務員給与が上がった。財源は税金。退職金・年金を含めるとこの差は更に大きいのではないか。このままの趨勢で行けば公務員年収が民間の倍になる日もあるだろう。昔、ダンテス・ダイジが「日本は給料を半分にするかどうか迫られる時代があって、それは日本の分岐点になる」と言ったが、半分にするのは、公務員年収のことだったかと思い当たる(あるいは預金封鎖&円の大幅切り下げ)。それは、応仁の乱以来の政府の管理統制自体が問われる時であり、その管理統制の外に出る人が相当数出てくる時期なのだろう。
閑話休題、人類の進化に向けた進歩とは、文明の進歩に合わせた新たな冥想文明への可能性への歩みということ。
肉体の進化の結果、大脳は悟りに堪えられるようになった。
肉体ではないレベルに対して感受性が開けた人が増えつつある。
そして無から始まり無に終わる輪廻のことをカルパ・劫と呼ぶが、それを実際にビジョンとして見ることは大変だが、それを七つの身体論などで知的に理解することはまだたやすい。
今や人間の精神も肉体も進化し、抑圧なしで神仏を知ることができるところまでやってきた。このタイミングが組織宗教の命脈の終わりなので、釈迦はこれを末法と見て、キリスト教の予言者マラキーは最後のローマ教皇を幻視し、ファティマ第三の秘密ではカトリックの終わりがささやかれ、ダライラマは自分が最後のダライラマだとしている。かくして万人が直接神仏を知る時代となる。
水平の悟りと垂直の悟りとは、それに向けた二本の灯台のようなものだ。