7月に入ってからの大阪は連日33度から34度の暑い日が続いていましたが、昨日は遂に今年初めて35度を超える猛暑日となりました。
このような暑い時期には手軽に茹でて冷やして、つるつるっと食べられるそうめんやひやむぎ、冷やしうどんなどがおいしいですよね。
私も先日素麺を食べましたが、氷水で冷やした素麺が喉を通る時のあの冷感と美味しさは、熱い夏にはこれに優る御馳走はないと言っても過言ではないような気がします。
ところで、そうめん(素麺)、ひやむぎ(冷麦)、うどん等の麺類は、原料はどれも小麦粉から作られていますが、それぞれの違いはどこにあるのでしょうか。
今日は麺好きの方にその違いをご紹介します。
調べてみると、そうめん、ひやむぎ、うどんの区別はJAS規格(日本農林規格)の『乾めん類品質表示基準』で決められています。
それによると、「機械麺」の場合、その太さが
・直径1.3mm未満を「そうめん」、
・直径1.3mm以上1.7mm未満を「ひやむぎ」、
・直径1.7mm以上を「うどん」
と分類しており、基本的には麺の太さで区別しています。
一方、「手延べ麺」の場合は、麺の太さが直径1.7mm未満であれば、「そうめん」でも「ひやむぎ」でも良いことになっているようです。
そもそも、ひやむぎ(冷麦)とそうめん(素麺)は本来は製法が違うものでした。
冷や麦の語源は、うどんを細く切ったものを「切り麦」といい、熱して食べるものを「熱麦」、冷やして食べるものを「冷麦」と呼んでいるように、冷や麦は細打ちにしたうどんで、小麦粉と塩と水を混ぜたものを練って延ばし、切って作るものでした。
また、そうめんは、小麦粉と塩と水を練るところまでは同じですが、ひやむぎのように切らず、練ったものに植物油又はでんぷんを塗り、よりをかけて引き延ばし、細く仕上げて、天日干しにして作るものでした。
現在では、製麺機で作られるため、切って作る「そうめん」もあれば、油を使わず作る「そうめん」、油を使って作る「ひやむぎ」もあるようです。
つまり、「ひやむぎ」と「そうめん」の違いは、基本的には太さによって区別しますが、例外も考慮すると機械麺では太さを基準にし、機械麺でなければ製法が基準になるということです。