らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

蚊取り線香

2016-07-15 | 家庭菜園

畑に行くと蚊に悩まされます。
麦わら帽子に防蚊用の網をつけて作業をしていますが、それでも蚊は少しの隙間から網の中に入ってきます。
止むなく蚊取り線香を腰につけますが、風のある日は線香の煙が流されてあまり効果がありません。
それでも趣味の菜園なので、蚊を追い払いながら作業する毎日です。
と言うことで、今日は防蚊グッズの蚊取り線香について調べました。

さて、蚊には昔から悩まされていたようです。
奈良時代の万葉集に、
   「あしひきの 山田守(も)る翁(おぢ)が 置く蚊火(かひ)の 下焦(したこが)れのみ 吾(あ)が恋ひ居(を)らむ」 作者未詳 万葉集 巻11-2649
と言う和歌があります。
   意訳:あしひきの山田を守る老人が置く蚊火のように、心のなかで焦がれているだけの私の恋です。

「蚊火」は松や杉などの葉で煙をモクモクとくゆらせて蚊を追い払う蚊遣(や)り火の事で、国内最古の防蚊対策の記述とされており、歌に詠まれているように、当時も蚊に悩まされていたようです。

蚊は、昔は殺された鬼の死体が蚊になり、人を刺すと言い伝えられて、恐れられていたそうです。
また、江戸時代に庶民に広まった正月の羽根つきには、羽根を蚊の天敵のトンボに見立てて蚊に刺されないよう願う意味もあったということです。

蚊対策としては、後に”蚊帳”(かや)が使われるようになります。
更に、明治19年に、除虫菊がアメリカから伝わると、明治23年(1890年)になって蚊取り線香が開発されるのですが、これは、「金鳥」の商標で知られる大日本除虫菊の創業者が仏壇に供える線香から着想を得て、殺虫効果がある除虫菊を練り込んだ蚊取り線香が開発されたそうです。

当時は20㎝の棒状で40分ほどで燃え尽きましたが、後に約75センチの渦巻き状が誕生し、棒状より太くした事もあって約7時間持続するようになり、一晩の就寝に間に合うようになったことからヒットし、昭和初期に本格普及したということです。

蚊取り線香は誕生以来120年以上経ってすっかりお馴染みになっていますが、我が家でも畑で蚊取り線香が欠かせないことからこれからも愛用し続けることになりそうです。