旅程4日目の午前は前回に続き台中市の観光で、台中州庁と日月潭湖畔を見学しました。
「台中市政府庁舎(旧台中州庁) 」
台中州庁(たいちゅうしゅちょう)は、かつて日本統治時代に官公庁として使われた建築物で、完工後はまず台中州の庁舎として使用され、第二次世界大戦後は台中市の行政機関(台中市政府)として使われました。
現在は市の市定古蹟に登録されていますが、最初に使われたのが日本統治下だったため、古蹟の名義も中国語での一般的な用法の「州政府」ではなく、日本語由来の「州庁」のままとなっています。
この庁舎は現在も行政機関として使用されており、中では職員の人たちが仕事をしていましたが、観光客は仕事の邪魔にならないように見学することが可能となっています。
日本では考えられない観光施設ですね。
・台中州庁舎の正面玄関です。
綺麗に整備された台中州庁舎の中庭です。
「日月潭」
日月潭(にちげつたん)は、台湾南投県魚池郷に位置する湖で、ダムを除くと台湾で最も大きな湖です。
名前の由来は、湖の北側が太陽(日)の形、南側が月の形をしていることからこのように呼ばれています。
日月潭は、「阿里山」「太魯閣渓谷」と並ぶ、台湾を代表する景勝地で、海抜787mにある台湾最大の淡水湖です。
台湾の英雄「蒋介石」も愛した人気の観光スポットで、その神秘的な湖面の美しさは、世界中から観光客が訪れる人気スポットとなっています。
この地には以前、故蒋介石総統の別荘「蒋公行館」がありましたが、1999年9月21日に発生した、台湾中部を震源地とする大地震で倒壊しました。
行政院は、この地を日月潭観光発展の起爆剤とするため、同地を国際観光ホテル予定地への地目変更を許可し、約20億元(約55億円)を費やして、ギネスブックの記録を上回る黄金を多用した高級リゾートを完成させたのだそうです。
・右側中央の岡の上の建物が故蒋介石総統の別荘「蒋公行館」です。
文武廟は日月潭の湖畔の中でも少し高い場所に位置しているので、文武廟の美しい屋根越しに日月潭の絶景を拝むことができます。
・文武廟から眺めた日月潭です。
「文武廟」
文武廟(ぶんぶびょう)は台湾で最も大きな湖として有名な、日月潭の北側の湖畔に位置する大きな廟で、学問の神、孔子と武の神、関羽、岳飛を祭っている寺院です。
黄色の屋根に赤い柱、各殿の門扉に描かれた極彩色の絵など、中国的な豪華さを感じさせます。
・文武廟です。
建立は1938年で、1975年に再建されました。
中国宮殿式の廟としては台湾で最大級のものだそうです。
建物は山門側から奥に行くほど高くなっていて、順番に「拝殿」「式聖殿(正殿)」「大成殿(後殿)」の三層構造になっています。
一番手前の「拝殿」は主要な祭祀を行う場所で、その次の「式聖殿」に三国志などでおなじみの「関聖帝君(関羽)」や「岳武穆王(岳飛)」が祀られており、一番奥の「大成殿」には儒教の創始者「孔子」が祀られています。
廟は前殿、中殿、後殿の三殿様式になっており、前殿は文廟で文の神である孔子が、中殿は武廟で武の神である岳飛や関羽が祀られています。
・拝殿です。
・彫刻が施されている美しい大成殿の天井です。
「大成殿」
正面入口の扁額には「大成殿」と書いてありますが孔子廟のことです。中央祭壇(孔子像)
この龍の彫刻も美しく、特に海外からの観光客に人気のスポットとなっています。
・中央祭壇。孔子像が祀られています。