「ひょんなことから知り合った」とか、「ひょんな縁で」のように「思いがけず」或いは「意外な」という時に使う『ひょんな』と云う言葉があります。
今日はこの語源について調べました。
『ひょんな』は、室町時代のことばを集めた「日葡(にちぼ)辞書(日本語をポルトガル語で解説した辞書)」には、【服装や、やり方などが奇異で突飛な(人)】という解説があって、元々はちょっと奇妙なことをいう言葉だったようです。
一方、江戸中期の儒学者・新井白石は著書「同文通考」の中で、“不吉なことをいう「凶」の中国語の読みの一つに「ひょん」があり、そこから「ひょんなこと」というようになった”と説明しているそうです。
また、江戸時代の方言と俗語の辞典「かた言」では、“ひょんという木の実に由来する”といっています。
「ひょんの木」とは「イスノキ」の別名で、大きいものでは高さ15メートルほどになり、この木の葉には小さな虫が作った大小さまざまな虫こぶができ、大きいものでは5センチほどの丸くて堅いこぶになって、秋になると虫が穴をあけて中から飛び出すようです。
その空洞になった虫こぶに口をあてて吹くと「ひょうひょう」と鳴るところから「ひょんの木」と呼ぶようになったそうです。
他にも、宿り木に由来するという説をあげている言語学者の方がおり、その方は、他の樹木に寄生して育つ宿り木は東北地方の方言で「ひょー」というところがあって、そこから「ひょんな」というようになったと説明しているそうです。
ひょんなことからこの言葉の語源を調べてみましたが、ひょんな結末になりましたね。
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ひょんなご縁で、この画像を拾いました。