三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

正調・ガード下焼き鳥店

2010年07月21日 07時45分06秒 | 出張&旅先にて




きのう、小石川の凸版印刷でセミナーがあり、
その帰り、銀座で知人と会う用事があり、
そちらへ向かうことになりました。
凸版印刷は、最寄り駅は飯田橋。
とはいっても、15分くらいは歩く。
ようやく飯田橋に着く頃には、猛暑で汗びっしょり。
いやぁ、35度以上の暑さは、カラダに効く。
で、飯田橋から銀座と言うことで、
移動が地下鉄ならば、ということで、有楽町線で有楽町へ。
下りてから、これも10分くらい歩く。
ということで、どうせならと、以前によく通ったガード下を見ていくことに。
この写真の場所は、有楽町から新橋方面へのガード下。
有楽町からは500mくらいの位置でしょうか。
ひっきりなしに電車が通って、
話していても、なんども聞き取れないくらいの騒音の中の店。
通路に対してほとんどオープンな店で、
混み合ってくれば、ビールケースを脚にして
板を渡して即席のテーブルを作って
どんどん通路が埋められていく。
独特の昭和の東京サラリーマン文化のメッカ的雰囲気になる。
とくにきのうのようなクソ暑い日になると、
こんな雰囲気の中で、ビールでのどを潤したくなる。
まさに垂涎というような、状態であります(笑)。
建築的にも、ガード下のコンクリート打ち放しの屋根ドームが
場末とも、近代そのものとも、
なんとも言えない独特の情緒性を持っている。
個人的には、歴史的文化遺産としてユネスコに申請したくなる(笑)。
ちょうど通りかかったのは4時前だったのですが、
早引けの人たちか、猛暑の中、盛り上がりはじめる寸前の
穏やかな空気感が漂っておりまして、
思わず引きずり込まれるような風情満点であります。

まぁ、東京の魅力って
いろいろにあるのでしょうが、
こういう廃れない人間くさい風情がしぶとく残り続けている、
そんなところもきわめて面白いと思いますね。
人を驚かす巨大で豪勢な建築もそれはそれだけれど、
こんな風景の中の建築とは言えない空間性も
ものすごい存在感を持って迫ってくるものがあります。
いかがでしょうか?






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街角の招き猫

2010年07月20日 08時02分58秒 | 出張&旅先にて




きのうは朝、札幌を出て
午前中の東京へ移動。
本日、業界関係の講演会・イベントに参加であります。
で、きのうは熱中症で19人が倒れたという炎暑の中、
都内を仕事で行脚しておりました。
さすがに、35度以上という暑さはきびしい。
でもまぁ、湿度はそうは高くない感じがいたします。
カラッとした暑さで、
いつもの、高温の大気にたっぷりと含まれた湿度が
全身にまとわりついてくるような感覚はそれほどでも。
暑さの感覚を科学すると、
こういった湿度と温度と日射線の強さ、
それに風とかの体感的部分が複合的に感覚されるものなのでしょうね。
北海道・東北では、
寒さの感覚について、かなり研究が進んでいると感じますが、
このあたりの暑さの体感感受性について
どのように論議すべきか、まだ目盛りがないように思います。
まぁまだ不勉強ということなのか、
そういう論議には意味が見いだされていないと言うことか。

っていう次第で
歩いていたのですが、ふと地下鉄後楽園駅の近辺道路で
こんな置物を発見しました。
配置されている位置が微妙で、
ちょっと隠れるように鎮座しておりました。
空間としては、公園敷地なのかと思われるので、
公共的意味合いがあって置かれているのでしょうか。
でも、招き猫とこの公園には連関性は認められない。
公園管理者の側で認識があるとすれば「黙認」くらいか。
だとすると、お地蔵さんのような意味合いで
縁起物をあえて撤去すれば後難があるかもと心配している。
というような推測が働きますね。
ちょっと不思議ながら、
まぁユーモラスな姿形に、思わずシャッターを切った次第(笑)。

さて、今週土曜日に迫ってきました、イベント。
Replanがプロデュースする、実際に建っている建築家関与の住宅を見学できるバスツアーの企画です。
今回は、4事例のご紹介で、
宮島豊さん、遠藤謙一良さん、平尾稔幸さんの事例。
参加費は無料。詳しくは、
北のくらしデザインセンターイベントのご案内
で、ご確認ください。以下、案内文の抜粋です。

「北のくらしデザインセンター」フェア 2010夏 開催!
~建築家に「なんでも聞ける」家づくり相談会
「北のくらしデザインセンター」フェア 2010夏 ~
◎ 開催日時 :2010年7月24日(土)10:00~17:00
◎ 開催場所 :パナソニックリビングショウルーム札幌(札幌市北区北9条西2丁目1) 3階ショウルーム・6階会議室・7階ラウンジ
◎開催内容
 ●建築家住宅・バス見学会
 ●建築家と一緒にまわるショウルームツアー
 ●家づくりの相談コーナー
 (セミナー/スライド上映/パネル&模型展示/ワークショップなど)
◎参加費用 :無料
ぜひ、お申し込みいただきたいと思います。どうぞよろしく。






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明治の頃の風呂

2010年07月19日 05時24分49秒 | 古民家シリーズ



ユニットバスという設備は
開発の最初の頃は、狭小なホテルの部屋などの用途として
関東地域などで販売が開始されたようですね。
Wikipediaで見てみると、
現在につながるFRP製のユニットバスは、日本で開発された。1964年、東京オリンピックを控え、急ピッチで建設が進められていたホテルニューオータニで、内装工事を出来る限り省力化するために考案された[1][2]。主に開発に携わったのは日立化成工業(現:ハウステック)・東洋陶器(現:TOTO)の2社である。それまではバス・トイレの施工は1部屋につき職人数人と1ヶ月を要していたものが、運び込んで設置するだけで良いユニットバスを採用したことでわずか数時間に短縮されたという。
というように記載されています。
しかし、このユニットバスが一般木造住宅に導入されたのは
北海道が大変早かったと記憶しています。
それは、冬期間、銭湯に通うのが大変だったからなのか、
家の断熱気密性能が高まって、
家で風呂に入るという習慣が可能になったからなのか、
まぁいろいろなことが考えられるのですが、
とにかく、普及速度は速かったと思います。
欧米人と違って、っていうか、
日本人と他の国の人間を明確に分ける基準があるとすると、
一番大きなポイントは、入浴の習慣でしょう。
肩までしっかり浸かって入り、しかも
カラダを洗うのは浴槽外で、という
大量の湯と同時に、暖気も必要になる風呂習慣ですね。
この浴槽は、明治の初年建築の北海道余市の漁家住宅のもの。
家人専用のお風呂であります。
雇用者たちは、この家で過ごすのは春から秋までなので、
沐浴は、家の外の水場で行っていたといわれています。
薪を大量に消費して、湯を温めるというのは
たいへん豪勢なことで、貧富の格差が明確だったのですね。
薪を燃やすストーブ部分が鉄で覆われて
その熱がこちら側の木製水槽に伝えられ、
湯が沸く、という仕掛けになっています。
家の断熱もまったく顧慮されていない時代、
こういう風呂に入るというのは、気合いのいる行為ですね。
冬期間は、漁とかはないわけで、
日中でも忙しいわけではないでしょうから、
天気のいい日の昼間をめがけて
入浴したものかも知れません。
内地での夏場の暮らしのように、日中の汗を夜に流す、
っていうような生活習慣ではなかった可能性が高い。
いろいろに想像力が膨らんでくる思いがします。







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北のくらしデザインセンター発表第1号住宅

2010年07月18日 08時15分54秒 | Weblog





青葉町の家
設計/遠藤謙一良

敷地はなだらかな厚別の丘陵地帯に位置します。
道路面より 1.6m 程高い南面の土地で 40 年以上 育った
大きな紅葉と胡桃の既有樹木があります。
当初高台に建っていた両親の住宅の建て替えの計画です。
計画では当初より不便であった冬の雪対策として、
道路レベルに玄関を設定、主階(居間)を 半階上がった
庭レベルとするスキップフロアーの 計画として
さらに半階上がって主寝室と和室を配 置しました。
主階であるリビングは南側の庭に大 きく開かれ光と庭を楽しむ空間です。
諸室は床レベルが違いながらも庭につながるリビングに連続しています・・・。
・木造 2 階建 □敷地面積/ 360.00 m² (約 108.9 坪) □
・延べ床面積/ 149.49 m² (約 45.22 坪)
<以下省略>

今週土曜日の24日に、バス見学会やセミナーで発表される住宅です。
この住宅は、北のくらしデザインセンターでの契約案件。
発表されるものとしては初めての住宅です。
住宅の設計から、建築計画、施工と
実際の住宅が生まれてくるまでには長い時間が掛かりますね。
とくに設計におおくの夢を実現させるべく
たっぷりと設計者といっしょになって考えていくと、
最低1年近い時間がかかるものです。
北のくらしデザインセンター開始から1年半ほどで
ようやく実際に立ち上がった住宅も見ていただける次第です。

きのうは実際に移動時間も計算するべく、
下見取材をして参りました。
まぁなんとか、時間内に納まるように調整したいと考えています。
ぜひ、建築家住宅バス見学会&パナソニック電工でのイベント、
多くのみなさんの参加をお待ちしています。
とくにバス見学会の方は、定員間近。
イベントセミナーでも、遠藤さんからこの住宅の最初の出会いから、打合せ、
設計契約~工事の様子などの一連の流れをご説明いただきます。
新築やリフォームをお考えのみなさんには
絶対に参考になる、っていうか、生きた教材のようなもの。
24日というと、海山への行楽の方も多いでしょうが(笑)
一見の価値はありますよ。

以下は迫ってきたイベントのご紹介。
Replanがプロデュースする、実際に建っている建築家関与の住宅を見学できるバスツアーの企画です。
今回は、4事例のご紹介で、
宮島豊さん、遠藤謙一良さん、平尾稔幸さんの事例。
参加費は無料。詳しくは、
北のくらしデザインセンターイベントのご案内
で、ご確認ください。以下、案内文の抜粋です。

「北のくらしデザインセンター」フェア 2010夏 開催!
~建築家に「なんでも聞ける」家づくり相談会
「北のくらしデザインセンター」フェア 2010夏 ~
◎ 開催日時 :2010年7月24日(土)10:00~17:00
◎ 開催場所 :パナソニックリビングショウルーム札幌(札幌市北区北9条西2丁目1) 3階ショウルーム・6階会議室・7階ラウンジ
◎開催内容
 ●建築家住宅・バス見学会
 ●建築家と一緒にまわるショウルームツアー
 ●家づくりの相談コーナー
 (セミナー/スライド上映/パネル&模型展示/ワークショップなど)
◎参加費用 :無料






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デジタル雑誌発売開始

2010年07月17日 08時02分04秒 | Weblog





かねてから準備を進めてきていた
本誌Replanのデジタル版開発、いよいよ準備が整って
本日から販売が開始されています。
今回は、Replan関東版と、北海道版が販売されます。
関東版が一足先に本日から、北海道版は近日発売予定です。

販売は、Fujisan.co.jp販売ページにて、取り扱っています。
このFujisan.co.jpというのは
WEB上の雑誌専門販売サイトで、
今回のiPadの発売を受けて、積極的に展開しています。
当社としても、自社でAppストアで販売するよりも
既存の雑誌販売サイトで販売する方がメリットがあると判断した次第。
iPad端末は非常に優れた開発コンセプトで
やはり、このデバイスで見る雑誌体験は格別です。
っていっていたら、
フジテレビ系列の「めざまし土曜日」で、
自分で紙の本や雑誌を裁断して、スキャナーでPCに取り込んで
そのデータをiPadで見る、というライフスタイルが始まっている
という情報アナウンスをやっておりました。
いやはや、本当にそういう時代であります。
以前、音楽CDがパソコンに取り込まれて
それがWEBでフリーに流通したということがありましたが、
その後、Appleがそれを有料サービスに変えて、
iTunesというストアからダウンロードして購入する、
という「ライフスタイルの変革」をユーザーに提案して
みごとに成功させたことがありましたね。
今回の本や雑誌のデジタル化も
そのような経過をたどるかも知れませんね。
であれば、今回のように先に課金のシステムがあるというのは
やはりユーザーの指向性にも叶っていると言えましょう。
ただし、本や雑誌というのは人間の歴史でもきわめて長く、
そして有用性がきわめて高い領域なわけですから
こうした文化の変革には慎重な対応は必要だと思います。
そのうえで、こうした進化にはわたしたちの側も積極的に対応し、
よりユーザーの利益になるような有用性の高いコンテンツの開発に
全力で取り組みたいと考えています。
でもまぁ、著作権というものがありますので、
デジタル雑誌を購入してくださいね。どうぞよろしく(笑)。


ついで、以下は迫ってきたイベントのご紹介。
Replanがプロデュースする、実際に建っている建築家関与の住宅を見学できるバスツアーの企画です。
今回は、3事例ほどのご紹介で、
宮島豊さん、遠藤謙一良さん、平尾稔幸さんの事例。
参加費は無料。詳しくは、
北のくらしデザインセンターイベントのご案内
で、ご確認ください。以下、案内文の抜粋です。

「北のくらしデザインセンター」フェア 2010夏 開催!
~建築家に「なんでも聞ける」家づくり相談会
「北のくらしデザインセンター」フェア 2010夏 ~
◎ 開催日時 :2010年7月24日(土)10:00~17:00
◎ 開催場所 :パナソニックリビングショウルーム札幌(札幌市北区北9条西2丁目1) 3階ショウルーム・6階会議室・7階ラウンジ
◎開催内容
 ●建築家住宅・バス見学会
 ●建築家と一緒にまわるショウルームツアー
 ●家づくりの相談コーナー
 (セミナー/スライド上映/パネル&模型展示/ワークショップなど)
◎参加費用 :無料





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出来たての茅葺き屋根

2010年07月16日 06時48分30秒 | Weblog





写真は、沖縄地方に残されている古民家復元住宅内部。
いわゆる「茅葺き屋根」って、
出来上がってすぐの様子って、あんまり見ることはありませんが、
この復元住居では、まだ出来上がってすぐの時期だったようで
ごらんのような白木の清々しい木組みと
真新しい萱の色合いが、なんともアースカラーで
癒される空間性をたたえておりました。

20年に一度ずつ、伊勢神宮は
建て替えられていくのですが、
あれは、古代から、森林の一区画を焼き畑で焼いていくという
ヒマラヤから偏西風の流れ込む地域共通の
生産文化性を象徴的に表しているのではないか、といわれています。
そういう文化性が連続していって、
わたしたちのDNAのなかに
こういった清々しい白木空間を良しとする感受性が育った。
どうもそんな気がいたします。
わびさび、とはなにか、と問われて利休の師匠さんは
「正直でつつしみ深く、おごらぬさまをいう」
という答を発したと言いますが、
結局日本人の感受性の基本はこういう文化性なのかも知れません。
しかし、こういう境地に気付いたというのは
やはり人類文化の中でも特異だなぁと思います。
写真のような光景は、まさに素材がその輝きをそのままに
真っ正直に見せるというデザイン。
小径木を皮を剥いで、白木にして組み上げていく。
そのうえから、新鮮な萱が重ねられていって
視覚的に、懐かしい色合いと、個体の大きさの違いが
微妙な織り方のように感じられ、単色だけれど錦のようにも思われる。
こういう美には、やはり圧倒的な力感がある。
まぁ本当にDNAに訴えかけてくる美しさ、といえる。

こんな空間にいたら、
陳腐なデザインなど、まったく無力と思えるのではないか。
どうもそんな風に思えてならない。
いかがでしょうか。


さて、以下は迫ってきたイベントのご紹介。
Replanがプロデュースする、実際に建っている建築家関与の住宅を見学できるバスツアーの企画です。
今回は、3事例ほどのご紹介で、
宮島豊さん、遠藤謙一良さん、平尾稔幸さんの事例。
参加費は無料。詳しくは、
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で、ご確認ください。以下、案内文の抜粋です。

「北のくらしデザインセンター」フェア 2010夏 開催!
~建築家に「なんでも聞ける」家づくり相談会
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◎ 開催日時 :2010年7月24日(土)10:00~17:00
◎ 開催場所 :パナソニックリビングショウルーム札幌(札幌市北区北9条西2丁目1) 3階ショウルーム・6階会議室・7階ラウンジ
◎開催内容
 ●建築家住宅・バス見学会
 ●建築家と一緒にまわるショウルームツアー
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◎参加費用 :無料







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縁側下空間

2010年07月15日 13時36分48秒 | Weblog



縁側と本体建物って、
木造の大型建築では、たいへん重要な部分。
古人はいったいどのように作ってきたのか、わかる部分でもある。
写真は足利市の「足利学校」主屋の縁側下であります。
いつの年代に現在の建物が建てられているものか、
こういう大型木造建築って、
火災に会い続けてきているので、
まぁわかりづらいのですが、足利学校そのものは
室町期ころまではさかのぼるのは確実で
関東管領・上杉氏が保護したという記録があるので、
少なくともそれくらいの時代から、
建築としての歴史がある。
たぶん、火災などの建て替えに際しても
それまでの構造技術は念頭に置かれて再生がされたのだろうと思います。
法隆寺とかの寺院建築の建て替えのときには
国家的な検討が加えられて
建築工法も計画され実施されてきたのだと思います。

そういう目で見るわけで、
やはり面白みがありますね。
そもそも大口径の材木を使わなければ
このような大型木造建築はできません。
そういう大口径木材というのは、人力が主の時代には
切り出すのも、運ぶのも、組み上げるのも
大変な労力を要したものだと思います。
長期的に持たせていくために
こういう材料を使って、どのように施工するか、
いろいろ知見が動員されて、このような建築に至ったのでしょう。
昔にしてみると、このような整然とした木組み自体が
驚きのような「先端的技術」の結果だったものと思われます。
吉野ヶ里などを見ると、
一般の住宅は、貴人も含めて竪穴が一般的で
このような木造建築は、今日の鉄筋コンクリートのような
長期耐久建築と考えていたと想像されます。
よく見ると、基壇的な土盛りがまずあって、
その上に石が、直線的に敷き並べられ、
そこに「土台」がわたされています。
礎石は、適度に隙間が開いていて、そこは「通気」が計られていたのでしょう。
基壇は、木造本体を水の害から守るように考え、突き固められたのでしょう。
本体に対して、縁側はより簡易な建て方です。
高床で水の害からの保守を考え、さらに屋根は縁側も保護しているのが
一般的ではありますが、
雨の吹込とか考慮して、本体とは違う考え方での建築です。
こういう建築的考慮で、千年を超えて生き続けてきているのですね。
美しく、また合理的思考がうかがえて、
たいへん楽しい思いがしてきます。
<本日は多忙で、ようやく書き上げられました、ふ~~~>

きのうのページビュー1,871PV ということで、
ずいぶんたくさんのご来場がありました。
最近、ずいぶん、たくさんのページビューになっておりまして、
え、なぜに、っていう次第であります。
これからもご愛読のほど、どうぞよろしく。







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DMの日時記載漏れ

2010年07月14日 07時56分02秒 | Weblog






いやぁ、大変申し訳ありませんでした。

って、いきなりの謝罪で、
わからない人には、まったくわかりませんね。
実は、12日に「建築家住宅バス見学会」のダイレクトメールを
北のくらしデザインセンター会員のみなさんに
郵送したのですが、記載不備、
それも日時が不記載という、なんとも申し訳ない事態なのです。
受け取られたみなさんには、なんと申し上げようもない、
お恥ずかしい次第であります。
このイベントについては、現在、
告知活動に力点を置いて、
このブログでも、ご紹介してきたものですから、
ブログ読者のみなさんの中にも、
このDMを手にされた方もいらっしゃると思います。
さっそく昨晩、訂正した日程書類をお送りしております。
大変申し訳なく、訂正させていただき、お詫び申し上げます。
願わくば、イベントに足をお運びくださいますようによろしくお願いします。


手違いはあったわけですが、
参加いただく建築家のみなさんや、
こころよく住宅を公開していただけるみなさんのご厚意に
なんとか報えるように、
イベントの広報には全力を挙げていきたいと思います。

ここのところ、
企画案件の立案、書類作成や、進行管理など、
めまぐるしい作業が引き続いておりまして、
ミスが出やすい環境にはなっていると反省しております。
しかし、ミスはなんとかカバーして
前向きにやっていく他はありません。
重ねてではありますが、
混乱したDMを受け取られたみなさん、
大変申し訳ありませんでした。
<写真は今年冬の古川での除雪作業風景、後始末、ということで>






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建築家住宅バス見学会の家_1

2010年07月13日 06時16分38秒 | Weblog




いよいよ来週土曜日24日に迫った、
建築家住宅バス見学会をメインにしたイベント。
パナソニック電工さんのショールームを会場に
建築家住宅を合計4件見て回った後、
気軽に建築家に相談も出来るという内容です。
詳しくは、
北のくらしデザインセンターイベントのご案内
で、ご確認ください。

で、このイベントで航海される住宅について
建築家の平尾稔幸さんから、データが寄せられました。
写真は、その家の立面図であります。
立地環境的にも、傾斜地利用という建て方。
以下、平尾さんの住宅紹介文です。

札幌市街を一望に見渡せる宮の森の高台のお宅です。
傾斜地の山側に犬を遊ばせることも できる庭をつくり、
同じフロアーで日常生活が完結できるようにとのご希望でした。
・シンプルにゆとりある空間として動線が回遊するプラン
・眺望を活かす出窓(ヒーターの熱で結露防止)
・お仕事の関係で中国の調度品などを多くお持ちで、それらがさりげなく馴染むような
自然体の空間。
・飾らない性格のご夫婦にふさわしい肩のこらない空間
・炭も販売されている関係から階段の壁や床下に炭の仕込 み
などが特徴です。 山側の庭は、ご主人が自ら友人と造園工事を行いました。
建物ができる前に庭が完成して いたというめずらしい例でした。

というような住宅です。
設計者と、建て主さんの話し合われたことが
このようなコンセプトの明快さとして表現されます。
いわば、注文住宅としての核心的な部分ですね。
このような「注文」「設計意図」が実際にどのように実現されているのか、
そういう現場見学、となるわけです。
そして、現場では設計者が、詳しく説明をしてくれます。
具体的な設計上のポイント、
実現させたかった暮らし方を、具体的なプランに落とし込んだ様子が
手に取るように理解できるのです。

このほかにも、情報データが寄せられてきますので、
来しだい、このブログで紹介したいと思います。
まぁ、どうしても直前の申込みが多いのですが、
来週土曜日、参加は無料ですので、
ぜひ、多くのみなさんの見学を歓迎いたします。






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国家の意思決定

2010年07月12日 07時49分03秒 | Weblog




きのうは選挙でしたね。
まぁ、事前の大方の予想よりも民主党が負けて
自民党が比較第1党になって、
「みんなの党」が躍進した、という結果。
選挙直前での、菅直人の消費税発言とその迷走が、
そのまま、選挙結果に出たようなものでしょうか。
この結果を受けて、普通に考えれば
民主党政権の基盤が大きく崩れ、
参議院での少数与党という、
ちょっと前に自民党政権が倒れたのと同じ状況になった。
結局、強いリーダーシップは発揮できず、
漂流するように、その時そのときの
民意のぶれによって、たゆとうように世界の中で、
羅針盤のない航海をしなければならないのが日本、となりそうです。
国家戦略とか、大方針という論議や政策方向がなかなか打ち出せない。

まぁ、たしかに国家戦略などというのは、
後進国とか発展途上国レベルくらいでしかわかりやすく発揮できないのかも知れない。
明治のスタートの時の日本は、まさにそういう状況で
だからこそ、「改革」を、「富国強兵」という明瞭なかたちで進められた。
大戦での敗北後も、「経済大国」というかたちを変えた戦略で
世界の中で明確な羅針盤を持っていたと言えるでしょう。
今日の世界で言えば、中国が取っている「国家独占資本主義」的な
政治運営であれば、機動的に国家戦略を運んでいける。
しかし、ある程度成熟した民主主義を持っている国では
常に選挙という国内動向あるいは国民感情に配慮しながら
国家戦略として、大方針を進めていかなければならない。
で、問題はいまの時代で言えば、そういう運営者政治家にはお金の問題でも
完全無謬であることが求められ、しかも
カリスマ性が必要であって、なにより経済運営についての
明瞭なリーダーシップが求められている。
そんな完全無欠な「与党」など、求めるのは無理ではないか。
もし、このような基準を現代の世界のリーダーシップに求めたら
どれだけの国家が生き残れるのか、あまりにも難しい。
で、結果としては、
常にポピュリズムが定見なく、右往左往する。
世界の中で、表情の見えない国として、
徐々にパスされていく国になるしかない。

しかし、この結果を受けて
自民党や、みんなの党がどういう政治選択をしてくるのか、
それと民主党がどのように対応していくのか、
混沌とした政治に期待しているのは、
そういった成熟した論議が起こると言うことではないのか。
そういうふうに期待しながら、
見ていきたいと思います。
知人の徳永エリさん、
厳しい戦いの中、当選おめでとうございます。期待しています。







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