講演を2本と、会議、その他取材などの
1週間の出張を終えて、ようやく昨日は札幌で落ち着いた気分。
今回の講演2本では、
先日紹介した、出来上がったばかりの高断熱高気密住宅「マンガ」をネタにしたりして、
その上で、講演終了間際に
「少しですが、ありますので、希望者にタダであげます」
と、アナウンスいたしました。
この作戦、ピッタシ大成功で、山形の講演は建築のプロ向けでしたが
会場の120~130人のうちの半数近くの方が挙手されました。
で、講演後、わたしのテーブル前にみなさん押し寄せまして、
やっぱり日本人、マンガ文化民族らしい反応でありました。
で、よく観察していると、
みなさん、目が少し笑っている。
マンガというのは、こういう予定的反応を日本人にもたらすのですね。
難しい話をわかりやすく伝えるという文化というのは、
琵琶法師の昔から、日本人に根付いている受容傾向なのでしょう。
農作業から解放されての夕べ、
村の鎮守の森などで、琵琶の音とともに叙情性豊かに語られる
物語は、ある程度の誇張を持ってはいたけれど、
都で起きた政治や文化の変化をわかりやすく、
民衆に伝播していったものでしょう。
そういう文化土壌の上に、マンガというような形式も
そのマザーを持っているのではないかと思う次第。
マンガは単純化がその基本だと思います。
でもその「流れ」は、必然を組み合わせていく行為であって、
その上で起承転結の筋立てが、大きなストーリー性を展開していく。
波瀾万丈があり、陰々滅々があり、
美の描写があり、諸行無常が展開する。
日本のマンガの源流に、よく信貴山縁起があげられますが、
仏教の教えの流布のために民衆にわかりやすいように工夫する、という意味で
やはり目的性はよくわかりますね。
ぜひいろいろな地域のオリジナルを作成していきたいなと考えております。
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