三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

日本人とマンガ文化

2012年03月31日 08時29分53秒 | Weblog





講演を2本と、会議、その他取材などの
1週間の出張を終えて、ようやく昨日は札幌で落ち着いた気分。

今回の講演2本では、
先日紹介した、出来上がったばかりの高断熱高気密住宅「マンガ」をネタにしたりして、
その上で、講演終了間際に
「少しですが、ありますので、希望者にタダであげます」
と、アナウンスいたしました。
この作戦、ピッタシ大成功で、山形の講演は建築のプロ向けでしたが
会場の120~130人のうちの半数近くの方が挙手されました。
で、講演後、わたしのテーブル前にみなさん押し寄せまして、
やっぱり日本人、マンガ文化民族らしい反応でありました。
で、よく観察していると、
みなさん、目が少し笑っている。
マンガというのは、こういう予定的反応を日本人にもたらすのですね。
難しい話をわかりやすく伝えるという文化というのは、
琵琶法師の昔から、日本人に根付いている受容傾向なのでしょう。
農作業から解放されての夕べ、
村の鎮守の森などで、琵琶の音とともに叙情性豊かに語られる
物語は、ある程度の誇張を持ってはいたけれど、
都で起きた政治や文化の変化をわかりやすく、
民衆に伝播していったものでしょう。
そういう文化土壌の上に、マンガというような形式も
そのマザーを持っているのではないかと思う次第。

マンガは単純化がその基本だと思います。
でもその「流れ」は、必然を組み合わせていく行為であって、
その上で起承転結の筋立てが、大きなストーリー性を展開していく。
波瀾万丈があり、陰々滅々があり、
美の描写があり、諸行無常が展開する。
日本のマンガの源流に、よく信貴山縁起があげられますが、
仏教の教えの流布のために民衆にわかりやすいように工夫する、という意味で
やはり目的性はよくわかりますね。
ぜひいろいろな地域のオリジナルを作成していきたいなと考えております。


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Replan北海道vol.96 発売

2012年03月30日 06時54分55秒 | Weblog





さて、ずっと東北地域に出張しておりましたが、
昨夜遅く、ようやく帰還いたしまして、いまは札幌です。
印刷製本プロセスから、流通に回っていたReplan北海道が昨日から、
一般発売されております。
ここんところ、いくつもの出版企画や別冊、特別企画などなど
同時進行で進んでいるので、交通整理も大変ですが、
春の住宅シーズンに、欠かせない情報の杖。
北海道で家づくりを考えるなら、
最新の性能とデザインのことなら、Replan北海道が一番の情報の宝庫ですよ。
住情報に精通したスタッフが、住宅の最先進地・北海道の今を
わかりやすく、楽しく美しい誌面構成でお伝えいたします。
絶対に本州系の雑誌にはない、リアリティが満載です。
しかも、オススメする工務店・ビルダーの情報も折り紙付きのわかりやすさ。
ぜひ書店店頭で、お買い求めください。
本日は、ほぼ全面、宣伝版でした(笑)。


【特集】いっしょ住みのメリット
「核家族」は家族の一般的な単位。しかし、最近では親子や兄弟、姉妹で一緒に暮らそうと考える人たちが増えてきているようです。
さらには、家族のようなつながりを持つ集合住宅や人とのつながりを求めて仲間と暮らすシェアハウスも。
そのきっかけの一つと言えるのが、昨年の3月に発生した東日本大震災。
「大切な人と一緒に暮らしていたい」「万が一のとき、近くに」そう考えるようになった人も多くなったのでしょうか。
安心感はもちろん、土地の共有やローンなど、多世帯で住むことにはメリットもたくさん。そして何より、集まって住むって楽しいらしいのです。

Contents
●特集/ いっしょ住みのメリット
●リフォーム特集
●住まいの備え PART4「地中熱利用」
●ヒートポンプな暮らし
●建築写真家・安達 治 ZOOM UP 住宅64
 「大麻の家」夏井 直之
●北の建築家
 「宮の森の家」前川 尚治
 「山鼻の家」岡田 順博

こちらからもお求めいただけます。
http://www.replan.ne.jp/content/bookcart/b1hok/h96/index.php/
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厳格な社会運営のコスト増を考えよう

2012年03月29日 05時38分55秒 | Weblog



先週から東北各地を講演や取材、会議などで転々としております。
その間、原稿を書いたり、講演データの作成やら、
メールでの仕事のやりとりなどが宿泊先のホテルで続いております。
どうしても生活は不規則になって、
深夜にパソコンに向かって作業するようなスタイルになってしまいます。
メールを受け取る人たちは、ありゃりゃ、いったいどういう生活をしているの?
という状態だと思われます(笑)、申し訳ありません。
しかし、本当に情報端末・インターネットの便利さがあってはじめて
こういう環境でも仕事が出来るものだなぁと実感させられますね。

なんですが、
情報化時代になって、こういう情報の取り扱い方、
いろいろ考えさせられることが多くなってきています。
たぶん、情報というものが、社会から厳しく選別されはじめて来ている
そんな時代になっているのではないかと思っております。
そういうなかでメディアのありようも、大きく変化して行かざるを得ない。
少なくともメディアに携わる人間は、このことをアタマに叩き込んでおかねばならない。
なにを情報発信すべきか、について、取捨選択眼が厳しく問われている。
そんな風に考えている中、
朝日の先日の巨人軍報道の1面トップ扱いにはびっくりさせられましたが、
一方で、読売新聞のインターネット版で見た記事にも、むむむ・・・であります。
以下、要旨抜粋。

ガソリン代も市に請求…支援公用車占有の市議

 宮城県気仙沼市の離島・大島で地元市議(60)が支援物資として名古屋市から贈られた公用車を占有していた問題で、この公用車のガソリン代は市が支払っていたことが新たにわかった。市議は公用車を私用で使っていたことを認めているが、給油時にナンバーを記録するようになった9月以降だけでも、5回で計220リットルを給油し、2万5760円を市が支払っていた。
 読売新聞は情報公開請求で、公用車にガソリンを供給するガソリンスタンド(GS)が、給油時にナンバーを控えるようになった9月8日以降、GSが市に提出した請求書と車のナンバーを控えたメモの写しを入手した。それによると、市議が占有していた公有車は、9月23日~12月22日に5回、計220リットル(計2万5760円)を給油していた。読売新聞が市議に取材を始めた12月末以降は給油実績がなかった。
 同GSでは9月8日以前も市の公用車にガソリンを供給していた。ナンバーを控えておらず、詳細は不明だが、関係者によると、市議は9月8日以前もこのGSで給油していたという。市議は取材に対し、公用車を私用で使っていたことを認める一方、「ボランティアを送り迎えしたり、島を案内したりしていた」などとし、災害対応に使っていたと説明した。しかし、公用車の運行記録はなく、公私の区別は不明だ。大島出張所に詰めていた職員の一人は夏頃、市議が公用車を自宅に持ち帰り、買い物などに使っていたところを目撃したため、「ガソリン請求できるのは公用で使った分だけ。(ガソリンを)入れすぎではないか」ととがめたという。こうした事態について、菅原茂市長は「本土では、災害対応にあたる民間の車のガソリン代は、ボランティアセンターが負担していた。大島では、代わりに市が支払った」と説明。ガソリン代をチェックする市危機管理課の担当者は「公用車は、てっきり災害対応だけに使われていると思っていた」と話す。

という記事が、一時は読売インターネット版の2番目のトップ記事だった。
・・・不正は確かに行われていただろうと推測されます。
どんな不正も、罰される必然性はある。しかし、交通違反をメディアが報道すべきかと言われれば
そうではないでしょう。なんでも報道すべきかと言われれば、
そこには、そうするべきだとする「編集姿勢」が不可欠だと思います。
この記事の報道姿勢は、みんなの善意で送られたクルマが私物的に利用されているのは
けしからん、というものでしょう。
・・・しかし、
こんな些細な、それも根拠がまだハッキリしない島の中での暮らしとも公用とも
明確でない事態を、全国誌である読売が書き飛ばして
いったい、どういう社会的な意味があるというのか?
申し訳ないけれど、大衆ヒステリーに依拠した安易な報道姿勢を
強く感じた次第であります。
新聞記者のレベルの低下ぶりは本当に著しい。
で、こういう報道が為される結果は、どういう事態が進むかと言えば、
やはり公的な活動の停滞、厳格運用による時間の遅延が引き起こされるのは明白だと思う。
「公用車の運行記録」って、そんなものを一々、災害復旧が最優先されるべき現場で
「不備だ」などとあげつらうメディアの人間とはなんなのだろうか?
そういうことに人手を使わなければならないとすれば、
公的な仕事はどんどん増えていく一方だ。情報化社会になってこういう仕事はハッキリ増えている。
ただでさえ、取り組まなければならない仕事は山ほどある中で、
そんな「厳格運用」を地方自治体に強いようとする報道の姿勢は、常識の理解を超えてしまう。
こんなことをあげつらうよりも
政治と行政の「復興遅延」について、警鐘を鳴らすことの方が
大きなテーマになるべきではないのか?
ふだんからどうも最近の社会の、厳格さが正しさであるであると誤解する風潮、
そういうことを助長させる報道の姿勢について大きな疑問を感じざるを得ないのです。
こんなレベルの記事を全国誌として掲載する
編集キャップの姿勢も含めて、メディアのありように強く疑問を感じます。
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ベッドから思わず、震度4

2012年03月28日 09時02分18秒 | Weblog





月曜日は福島を訪問。きのう火曜日には
仙台で朝からずっと会議漬け。
いろいろなところで年度末の動きがあれこれとあります。
東日本大震災があって、行政の継続性という部分でどうするのかと思っていたら、
特段大きな違いのない年度末で、行政の側では
定期的な移動風景が見られておりました。
また、民間側でも各種の契約が更新時期を迎えて
さまざまな動きがありますね。

そんななかですが、
会議漬けと打合せ漬けで疲労困憊して
早くに仙台のホテルのベッドでひと眠りしていたら、来ましたね、震度4。
30秒ほどというテレビのアナウンスでしたが、
印象としては、「これは、また相当に被害が出るかな」というもの。
ちょうど東日本大震災の時のゆっくりとした揺れに似ていた。
とりあえず仙台の事務所メンバーに確認したら、
事務所は特段の被害はなく、落ち着いている。
さすが仙台のメンバーは肝が据わっているというべきか。
少々の揺れには、泰然自若的であります。
その後、札幌にも連絡して無事で問題ないから、
という連絡を入れておりました。
テレビを付けたら、さすがにずっと地震のニュースをやっている。
先日講演してきた宮古が一番震源に近いようで
震度5ということ。
沿岸から海底にかけての震源でも、震度はどちらといえば
内陸の方が大きくなっているのですね。
昨年の大地震が、すっかり地震の巣を刺激して活発化したのか、
こういったかたちでエネルギーの放散が頻発するようになったのか、
東北に出張している間に地震に出会う確率はずいぶん大きくなっていると思います。

さて、あしたは山形での講演であります。
その準備とデータ作成、その他諸々、
本日はパソコンとにらめっこの仕事が続く予定であります。
今週末、土曜日は坊主が日ハム応援に行こうと誘ってくれましたので、
<って、もちろんチケットはわたし負担ですが(笑)>
季節は春に向かってまっしぐらですが、
でもまだまだ、冬も根強いし、自然の脅威を常に感じ続けさせられますね。



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高台移転とは言うけれど

2012年03月27日 07時51分16秒 | Weblog




宮古での講演と平行して、宮古で住宅の取材でした。
宮古は、大槌などの集落とは違って津波被害は局所的というのが特徴。
そういうことなので、今回の私の講演のように
「復興」というフレーズが始まってくるのが早い。
しかしそうはいっても、被災したみなさんの最大の問題は
「どこに建てるのか」という問題。
宮古のように局所的被害とは言っても、
では、そうしたみなさんはどこに家を建てることが出来るのか
「高台移転」とはいうけれど、
現実には建てられる敷地はすでに利用され尽くしていて
相当、旧来の土地から離れなければ、土地を探すことが出来ない。
写真は、震災前から計画していて震災後に新築された家から
海側を臨んだ写真位置なのですが、
こうした高台地域って、それこそ山の急傾斜をなんとか整地して
ようやく住宅地にしました、という敷地。
北海道のような敷地や公共道路にゆとりがある地域の常識からすれば、
ここで毎日生活するのは、4DWのクルマが不可欠だなと
そのように思ってしまいます。
そのうえ、土地がきわめて貴重なので、道路幅員は
究極的に狭くなっていて、
取材中も、工事車両が荷物を搬入させるのに
大汗をかいてクルマのハンドル切り返しを行っていた。
たとえ敷地がなんとかあったとしても、高台では工事の維持管理コストが
倍増せざるを得ない。
そういった現実の前では、やはり大規模な公共土木工事でも行って
周辺の山などを切り崩したりでも、するしかないのではと思えます。
こういった現実に対して、やはり公的な環境整備があまりにも遅れている。
さらに震災がれきの問題。
その「保管場所」の多くは津波被害地域ではあるけれど、
使える土地がこういった利用のされ方をしているのも現実。
札幌市の市長さんは、エゴイズム丸出しに震災がれき受け入れ反対を言いましたが、
そこに暮らしているものとして、本当に恥ずかしい。
そういうことを宮古の人たちに謝ると、
「いや、受け入れないで下さい。がれき処理も現地の建築業者にしてみると
貴重な仕事のタネです。自分たちで50年かけて処理します(笑)」
というような、諧謔的表現で返されてきました。
それって、50年こうした現実が継続することを意味する。

宮古から、沿岸に沿って大槌や釜石なども取材してきました。
がれき処理が、遅々として進まない現実を
目の当たりにします。
全国の、震災がれき受け入れ反対のみなさん、首長さん、
よくこの現実を考えて下さい。
地域エゴイズムに対してまっとうに立ち向かっている
石原慎太郎東京都知事さんには、政治的立場はどうであれ、
正論を見る思いがしています。
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人の世に残っていく痕跡

2012年03月26日 04時49分01秒 | Weblog





先日東京に行ったとき、
ふとした時間が合ったので、散歩がてら
泉岳寺に立ち寄ってみた。
泉岳寺と言えば、赤穂浪士たちのお墓があることで知られている。
写真は、その集団墓地の中の首領、
大石内蔵助の墓であります。
ちょうど訪れたときにも、多くのみなさんが礼拝し、
花を手向けたりしていた。
500年近い時を越えて
日本人にずっと愛され続けてきたこの行為は、なんなのだろうか?

江戸の時代でも、人間の営為自体はそうは変わらないだろうと思います。
その多くは打算であったり、
日々の雑事の連続の中で費やされていったものに相違ない。
そういった営為の間に、ときどきちょっとした変化があり、
日々の世情の色合いが移り変わっていく。
殿様の不始末の結果、失業の憂き目を見た当時の「地域政権・大手企業」
とでもいえる赤穂藩のひとびとが、
その存立の基盤の理由の原理原則に則して
「主君の仇を討つ」という旗幟鮮明な行動に出た、ということは
まことに生々しい事件だったのだろうと思います。
江戸の中期において発生したこの事件が
その後の支配階級としての武家にとって、
大きな精神的拘束力を持ち、幕末に至るまでの
武士階級の倫理的意識を規正していったことは想像に難くない。
「こうであるべきだ」と考えているだけなのと
そのように実際に規範として行動すると言うことの間には
巨大な距離があるのだろうと思いますね。
そして現代に至っても、泉岳寺はこのかれらの声望によって
寺域に来訪者の絶えることがない。
人間の営為の価値観というのは、こういったことなのかと
それを教えている意味でも、まことに日本人であることの
根源的な部分で重要な精神領域を形成していますね。



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宮古の講演会無事終了

2012年03月25日 08時08分58秒 | Weblog



きのうは宮古の住まいを考える会主催の
「復興住宅講演会」にて講演を行ってきました。
わたしは、ことしもすでに3回の講演を依頼されて
東北各所でお話ししておりますが、
通常は工務店さんなどのプロのみなさん向けが多く、
そういう意味では、一定のレベルは担保されているので話しやすいのですが、
きのうの場合は、久しぶりに一般のみなさん相手というもので、
しかも、たいへんな体験をされたみなさんが中心、ということで、
ある緊張感も持って臨みました。

一般のユーザーさん向けですので、
わかりやすさは相当に気を使っていかなければならない。
論旨の展開などもそうだし、
テーマ設定はなるべくシンプルなほうがいい。
そういうことで、今後の復興への家づくりでは
なによりも長く住みつづけられる安心感、
エネルギーが不安になっていく中で
住宅の性能向上、器としての安心感を最優先すべきではないかと
そういったテーマでお話しいたしました。
おおむね30名くらいのみなさんがお集まりいただきました。
わたしの講演では必ず、年平均気温の確認をさせていただくのですが、
宮古は、一昨年の平均気温が10.8℃。
東京以南地域がおおむね16℃。
それに対して、札幌は8.5℃なんですね。
みなさん、むしろ札幌と仲良くしましょう、って呼びかけたら
そんな話し始めて聞いた、そりゃそうだ、というような
にこやかな笑顔が広がっておりました。
で、そこから断熱とか気密とか
そういう展開に持っていくのですが、
まずはじめにこういう「つかみ」があると、
話がぐっとわかりやすくなってくれるのですね。

で、講演終了後は活発に質問が出て、
わたしどももたいへん有意義で、一般のみなさんの意識も再確認できました。
やはり一方通行で聞いているだけでは
なかなか理解が深まらない。
それぞれの認識レベルで質問が出てくると
対話がはじまって、ブロークンにお話しが展開していって
こちらも、思わぬ発見が得られるようになるのですね。
時間はオーバーしてしまったのですが、
やはり「どこに建てるのか」という敷地の問題が
みなさんの復興住宅計画を大きく立ち遅らせている。
この問題は、多地域から来たわたしには立ち入りようのない問題なのですが、
しかし、そういう意識があり、建築を依頼するプロとも
一緒になって探したりすることで可能性は高まっていく。
また、発言が強まっていくことで行政などの方でも加速する部分がある。
そんなようなお話しを致しましたが、
この問題がいちばんの問題のようだと認識いたしました。
いろいろ宿題にもなって、たいへん勉強になりました。
講演後も、クルマに乗るわたしに、声を掛けていただくなど、
対話が成立した、ということが確認できて、
思わずうれしさがこみ上げておりました。

<写真は、宮古浄土ヶ浜の岩の様子です>

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雪が舞う宮古にて

2012年03月24日 06時40分09秒 | Weblog




天気予報どおりの空模様です・・・。

きのう、札幌から宮古まで来ました。
本日、取材と、午後からは市民向けセミナーの講師を依頼されています。
きのうは午後から天気が崩れる、とありましたが、
札幌ー仙台のフライトは好天。
仙台市内での用件も無事に済んで、
その後は宮古まで一路、クルマを走らせておりました。
1時ちょっと前に仙台を出発して
宮古のホテルには午後5時前の到着。
で、主催者の工務店グループさんたちと打ち合わせを兼ねた会食。
そこからの帰り道、クルマだったのですが、
もうそこで雪が舞い始めておりまして、
みなさんからは、「北海道から雪を運んできた」と揶揄されて
たいへん申し訳ない次第であります。
で、今朝、恐る恐る外を確認したら、
写真のような寒々とした光景が広がっておりました。
宿泊先は宮古の駅前なんですが、
遠景の小山には孟宗竹の林であります。
竹林に雪景色、まぁ北海道ではあり得ない光景に出会った次第。

昨晩は、たくさんのみなさんとにぎやかに情報交換させていただきました。
昨年中の被災地での住宅着工が3県合わせても3000戸ほどとのこと。
これは、阪神淡路大震災のときの初年度30000戸の1割。
いろいろな状況に違いがあるとは言え、
まことに厳しい状況を映し出している数字だと再確認いたしました。
こういった状況の中ですが、
本日は、「復興住宅」と銘打った地域工務店さんたちの協同イベント。
どのような動きになっていくのか、
不安でもありますが、逆に言うと状況を正確に把握できる機会とも言えます。
本日講演のキーワードは「寒さ」。
そういった意味では本日の舞台背景はぴったりとも言えます。
なんとか、みなさんのお役に立てる情報提供が出来たらと
頑張ってみたいと思っております。


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深夜の男性化粧品買い物

2012年03月23日 05時06分43秒 | Weblog




私たちの年代は、男性用化粧品というものとの
付き合いが、ほぼ全生涯的に始まった年代なのだと思います。
少年期から青年期のころに
アフターシェーブや、ヘアトニックなどが発売され、
ずっと使い続けてきた。
わたしは、年の割にあたまは黒々ふさふさ、なのですが、
これはヘアトニックを欠かさず使い続けてきたことが
やや関係しているのかも知れませんね(笑)。

で、ここんところ、
夜に根を詰めてやる仕事が続いていて、
夜は8時くらいに寝て、早朝というか、深夜1時頃に目覚めて
そこから考えながら作っていく作業を続けておりまして、
それは一段落したのですが、
そのクセが継続していて、昨夜は8時に寝て本日2時に起床。
で、きょうから6日間出張に出るので
その準備を始めたところ、アフターシェーブローションが少なくなっている。
で、3時過ぎに買い物へ。
なんか、怪しい行動ですが(笑)、
そういう次第で、出掛けたのですね。
ところが、そういえば最近、アフターシェーブローションは
なかなか店頭に展示している店は少なめ。
一番ありそうと思えた終夜営業のスーパーでもない。
しょがないと、コンビニを3種類ほど巡ってみましたが、
やはり、置いておりませんでした。
どうも、おじさん年代の嗜好は時代から大きく取り残されている。
でも、コンビニの棚にアフターシェーブローションらしき役割のもの自体がない。
ひげを剃ったあと、どうしているのか、かれらは。
ハタと、立ち止まってしまいましたね。
どうもそれらしき役割のものを1種類だけ発見しましたが、
なんと、男性化粧品なのに、女性タレントさんとおぼしき(全然知らない顔)
ラベルが貼ってあるのですよ。
「???」っていうところですが、
親切な店員さんから「男向けだから、女の人で惹き付けようというのですよ」
と、ニッコリ笑って解説していただきました。ありがとう。
そりゃそうでしょうが、どうも腑に落ちませんね。
第一、女性の写真があったら、「あ、これ、女性向けだな」っていうのが
普通の反応だと思うし、ましてや、そういう広告手法と理解しても、
購買には結びつきにくいのではないか。
こういう商品を買う年代の男性は、この商品を使っているのを
彼女とかに見られたりしたら、彼女たちにどう思われるのか、考えないだろうか?
男性は男性らしい方が、モテるように思うのですが、
まぁ、前世紀のおじさん年代の戯言なんでしょうね(笑)。

話が逸れました。
で、結局、購入できず仕舞いでしたが、
こうしてブログのネタにはなってくれた行動でしたので、
まぁ、損にはならなかった、と(笑)。
でも困った、アフターシェーブローションはどうしよう・・・。

写真はまったく関係ありませんね。
これは岩手県水沢で食べた水沢牛であります。
ゴソゴソ、パソコンを探していたときにふいに出てきた写真。
健康診断でひっかかって以来、食事に気を使っておりまして
段々ストレスが溜まってきて、こういう写真に強く惹かれるようになってきた。
やばい前兆症状であります・・・。


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住宅マンガ出版しました!

2012年03月22日 12時45分17秒 | Weblog



さて、昨日のややもやもや、も
(って、これ、ループしていますね(笑)~)
早く寝て、午前1時からのデータ作成作業の疲れもあって
どっかに消えていってくれました。
本日は、講演データ出来上がりと寝不足のハイテンションで
すっかりブログ更新を忘れておりました。

なんですが、きのう、
だいぶ、作業に時間が掛かっていた「住宅マンガ」が印刷アップして参りました。
諸処に納品も完了して、ようやくお披露目であります。
これは、一応ストーリーマンガのドラマ性も持った
「高断熱高気密住宅」啓蒙のマンガ、という
ちょっと変わったジャンルを拓く作品であります。
昨年夏から着手して紆余曲折、約7カ月かかって、ようやく誕生であります。
わたしは、マンガ少年の過去を持っておりまして
生きているウチに、1回はマンガを生み出したいと念願しておりました。
ですから、この企画の提案も、いつもと少し違った熱を帯びていたかもしれません(笑)
住宅のプロと住宅メディアのプロ、そしてマンガのプロが集まって、
専門的なことをわかりやすく伝える表現を試行錯誤。
しかし、「高断熱高気密住宅マンガ」ということで、
やはりどうしても専門的な言葉が多く出てきて
見方によっては、ものすごく、専門的かも知れません。
きのう、見せたひとからは
「メッチャ、難しいマンガ」という評価もいただいた次第。
19日には各所に郵送いたしまして、
みなさんの反応を心待ちにしておる次第です。
でも、マンガのシナリオライティング、原作、プロデュース
っていう仕事をできたのは、
ある意味、冥利に尽きる部分があります。
楽しかった・・・。
あ、主人公は、建築を志す大学研究科の女の子なんですが、
思い入れもすごく湧いてきますね。
まるで、自分の娘のように思えて、これもうれしい。


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