三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

均整の美しさ

2013年02月28日 07時10分41秒 | Weblog



写真は宮城県内の武家の古住宅建築。
門のフレームで区切られた先に、均整の取れたプロポーションが端座する。
屋根の架かり方が、なんともその量感といい、
質感といい、そして姿形といい、なかなかに見事。
入り口の開け方もいいですね。
おもわず、釣り込まれるようになかに入っていってしまった。
建材も決して豊富ではない時代にあって、
それでもそこそこにいい建材を使えていた、いい建築が
残り続けることで、顧みるよすがが保存されていく。
考えてみると日本の現代って、こういう古建築に対して
たいへん配慮するようになっている。
西洋近代の工業化、合理化を受け入れた結果の経済的繁栄による富の一部であれ
こういった過去の保存に費やし始めているのは、いい。
こういう積み重ねが、やがて大きな文化資産になっていくと思います。

さて、今年もあっという間に2月末。
バタバタと過ぎる時間もあり、またなかなか進行しない案件もある。
しかしそれにしてもあっという間に時間は過ぎて参ります。
ことしは、当社の発行するReplan北海道が創刊25周年で
通算での発行号数が100号に、この3月で到達いたします。
その進行が大車輪ですが、3月23日には札幌大通り地下歩行空間で
ささやかなイベントも行う準備を進めております。
時期が迫ってきたら、ご案内させていただきますが、
まぁなんとかやってこられた、というのが実感であります。
そういった準備もこれから追い込み時期。
時間は、本当に早く過ぎていくばかり、であります。
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茶室・数寄屋と日本建築の現在

2013年02月27日 05時58分05秒 | Weblog



先日見学取材してきた、大崎市古川の家です。
茶を楽しまれている方で、
寒冷なこの地でも、そういった住宅を希望され実現した住まい。

茶室という文化は、
建築の様式にまで昇華した日本建築の面白い領域です。
日本人ではあるけれど、やや断絶感のある北海道の人間からすると
どうもそのままでは受け入れにくいものがある。
「簡素さ」「侘びサビ」というイデオロギーを優先させた建築になれば、
どうしても北国的な環境では問題が出やすくなる。
「にじり口」などは、どう考えても熱環境的には実現不可能。
形式化し、様式化した、硬直的なデザイン優先志向は寒冷地建築とは合わない。
どうしても実現させるとなると、
そこの「断熱欠損」を飲み込んで、全体でどのようにマイナスを少なくしていくか、
と考えて行かざるを得ない。
そういった簡素デザイン志向と寒冷地建築との境界線が
古来、宮城県地域だった歴史時間が日本にはあるのではないか。
そんなふうに思っています。
しかし最近、東日本大震災での応急仮設住宅を木造で建てた
筑波大学の安藤邦廣先生と知遇を得て、
その研究事跡を知って、著作も読ませていただいて、
目の覚めるような思いをさせられております。
先生の研究では、利休を頂点とする「数寄屋建築デザイン」とは、
それまでの日本建築に対して革新的な潮流であり、
戦国からの「復興期」にあたっての「応急仮設」的な建築手法であり、
きわめて合理精神に根ざしたものだったとされているのです。
繰り返された戦争の世紀がようやく終結しそうになって来たころ、
京都の街の建築の復興に当たって、
決定的に「木材建材」が不足していた。
それを解消するために「京都北山」で、生育の早いスギ材を大量に植林を始めたけれど、
それでも大きな径の木材資源にまで育成するためには
30年はかかり、そのうえ、間引きなどの手間を掛けていかなければならない。
そういった時代背景において、
経済の主体でもあった京都の町衆たちの指導層である利休は、
この間引きされた細いスギ材も建築材料に利用することを考えた。
待庵などの建築で使われたスギ材の細さはそういう結果だった。
そして応急仮設的な住宅空間の「広さ」も、合理性に基づいて再検証すれば、
4畳半という規格サイズに収斂できると考えた。
天才たる利休は、さらに面積を削っていって、
極小空間でも、最低限の人間動作が可能だと突き詰めていった。
さらに壁も、木材に代わる材料として豊富にありながら、
それまでの建築概念からは想像されなかった、竹で「木舞」という下地を作り、
その上から、ほぼ無尽蔵にある「土」を塗り固めて造作した。
資源はないけれど、人的労働力は豊富にあった時代環境に即して
合理的に考えられていった建築手法総体が総動員された結果の建築スタイルが
「数寄屋建築」の本質なのだと解明されているのです。
土壁の手法において、土内部の空気をできるだけ極小化させるために
「叩き付ける」ように施工するプロセスなど、
その時代の建材状況の中で、「気密化」を追求した結果だというのです。
合理的な「性能追求」の姿勢がその技術の中核において行われている。
こうした知見を得て、
そうであれば、その時代精神はむしろ今日で言えば、
高断熱高気密住宅の方が、
利休の創造した世界観に近い建築運動になると思わされたのです。
まぁまさにコペルニクス的な転回とでもいえるでしょうか。

長くなってきました、今日はこの辺で。
このテーマ、ときどき、触れてみたいなと思っています。
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毎日、大雪大雪

2013年02月26日 06時23分07秒 | Weblog



いやはや、猛烈であります(笑)。
きのうはついに、朝はもちろん、その前の日深夜にも徹底的な雪かき。
朝は、その整理のような状況でしたが、軽く整備的な雪かき。
まぁこれでさすがに峠は越えたに違いないと
思っていたら、午後、夕刻から窓の外が見えないような
「ホワイトアウト」の超大雪の到来・・・(泣)。
少し大雪が収まらないと雪かきに立ち向かうにしてもどうしようもない。
自宅に帰る時間、午後8時頃になってもどうしようもない状況なので、
やむなく通路部分と、駐車場のクルマ周辺だけを除雪して
家に戻って,軽く腹ごしらえ。
といっても、家でもあらかたの雪かきを済ませなければ
玄関にも入られない。なんとか、応急的にやってから夕食を済ませ、
本格的除雪モードに着替え、まずは自宅部分を粗ごなしに片付け。
それから、まだ残っているスタッフのクルマの位置を入れ替え、入れ替えしながら、
事務所駐車場と通路部分の全面雪かきであります。
さすがにめげて、つい独り言ながら愚痴も出てしまいました。
しかし、カミさんは、こちらは冷静に雪かきしようという心強い対応。
大いに反省させられて、えんやこら、であります。
で、カミさんはまだ仕事が残っているので、会社に残って残業。
わたしは、さすがにどっぷり疲れて爆睡。
でも、午前2時過ぎに起きたら再びの積雪状況(泣)。
事務仕事をパソコンで片付けて、
再度、朝5時から自宅周辺の徹底的な除雪。
さらに事務所駐車場の除雪を行って参りました。
いま、午前6時でありますが、本日の営業は終了したい心境であります(笑)。

日曜日を挟んだここ数日は、
天気予報でも、この冬最強の寒波到来、とは言っていましたが、
しかし、ここまでの積雪もかなり異常なペースだったので、
「もうそろそろ、神さまも許してくれるのでは・・・」と、
淡い期待も掛けてはいたのですが、
無慈悲にも、徹底的な鉄槌を神さまから下されたような札幌の街であります。
昨年、災害救助法の適用まで受けた岩見沢のことを可哀想に、と
言っていたのでありますが、
まことに身に染みる積雪の過酷さでありますね。
まずはこの積雪状況を克服することから。
ひたすら、お日様のお力を願いたいものであります。
春を待つ北国人の思い、切なるものがある次第。
まぁ、こういう辛さがあって、
なおいっそうの春の実感が深まるものなのでしょうね。
そういえば、きのうは青森の方から電話連絡を受けておりました。
彼の地、酸ヶ湯では積雪が5m以上という新記録樹立とか。
もう、お互いに笑い飛ばすくらいしかない心境になりますね。
北国人同士、力を合わせて、っていっても合わせようはありませんが(笑)
エールを送り合いながら、冬を乗り越えたいですね。
ふ~~~~、がんばるぞ。
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ニッポンの冬日

2013年02月25日 05時24分56秒 | Weblog



最近、北海道から本州地域へと活動領域が拡大して
感受性の部分でも、いろいろに邂逅を感じるようなことが多い。
写真は宮城県の登米で取材した住宅の室内風景。
古民家を探訪して歩く無意識の目的のなかに
「日本人的な感受性」の再構築・再確認があると思い至ります。
北海道美瑛で創作活動されている日本画家・後藤純男さんの作品には、
日本的感受性である「花鳥風月」というものが、
日本人が明治以降開拓した北海道という北の大地でどのように変遷するのか、
というようなテーマが迫ってきます。
そういう日本が出会った北の寒冷気候の厳しさという考え方・見方というのが
現代日本ではまだまだ多数派的な受け止め方だと思うのですが、
わたしのような北海道に生まれた日本人であって、
すでに日本的な「夏を旨とした」家づくりを一度否定した後の
住宅環境を基本とした見方を持っている、そういう種類の人間からすると、
今度はその先に、もう一度「温故知新」的に「日本的なるもの」を
再発見したいと思っている自分があります。
たぶん北海道から本州以南地域日本への、民族的な「恩返し」に似た思い。
あまりそれとして強く自覚しているわけではありませんが、
どうも、自分自身をふり返ってみて、そんな軌跡が想起されます。
もちろん、そうではなく、
高断熱高気密の家づくりの先の「生活文化性」でも、
むしろ「インターナショナル」な方向に向かう、というのもアリとも思うし、
現実に進んでいる流れではないかとも思うのですが・・・。
でもやはり、日本人であると言うことを再発見する方が、自然なのではないかと
そんなふうにも考えている次第です。

で、なにげなく写真のような光景に出会う。
建築年代は江戸中期にさかのぼるような武家住宅内部の「座敷」から、
広縁を介した先の庭園の冬日を,障子越しに明暗シルエットでみる、
というような民族的な「経験記憶」が想起される。
ここが宮城県であり、季節は2月の中旬であるという外的条件から考えると
きわめて過酷な室内での「寒冷」感を覚悟した上で、
それでもなお、こうした空間の美しさもあるのだと思わされます。
障子という文化は、日本人のこころに染みわたるように、ある感受性を
残してきた文化なのだろうと思います。
それは、ガラス越しの明瞭な外部把握とはひと味違った対自然認識観を
日本人のこころにもたらせたに相違ないと思うのです。
それはちょうど墨絵の表現力にも似た、ある特異な感受力かもしれない。
寒いけれど、その直射の下に居れば、陽光が貯まり来るような冬の日の下
寒錆びたような庭木が、ある「侘びサビ」を伝えてくる。
室内で、じっと採暖のための火鉢を抱え込んだり、
炬燵にくるまったりしながら、春を待ちわびている太平洋側ニッポンの冬。
こんな室内風景に、歴史的な暮らしのありようが見えてくる気がする。
こういう光景の中で、日本人の感受性はどう反応したのだろうか、
そういう想像力も掻き立てられる。

ひるがえって、こういう空間美は
北海道の住宅では、どのように民族的連続性を持てるのか、
とも考えてしまったりする(笑)。
一方でたぶんそんな感受性の伝承はありえないと、醒めきって思ってもいる。
2013年の冬2月、あちらこちらと巡り歩きつつ、
そんななかで感じていることのひとつであります。
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MacとiPhone、連絡先同期

2013年02月24日 07時11分32秒 | Weblog



きのう夜に仙台から札幌に帰って参りました。
中小零細企業の経営者というのは、いろいろなことをしなければなりませんが、
やはり働いているスタッフの環境をあれこれと考えるのは大きな仕事。
最近、増え続ける「名刺」管理・活用に一筋の光明が見えまして、
わたしは、自分のMacとiPhoneの間で、
「連絡先」の同期が完成した環境で仕事しております。
たぶん1200~1300名以上くらいのみなさんの名刺とその情報を
常に更新しながら、いろいろなフォルダ分けに基づいて整理整頓できています。

Macでは写真のアイコンの「連絡先」という機能があります。
これは電話帳であったり、住所録であったりするのですが、
これとスキャナーのOCRソフトが連携できるようになっていて、
その取り込まれたデータが、iCloudというAppleの無料のサービスで
iPhoneにもそのまま、なにもせずに同期されていくのです。
スキャナーはきっとなんでもいいのでしょうが、
Mac用の同梱ソフトとして富士通のScansnapがいい、という評価を聞いていたので
それを採用してみました。
使ってみると大変使いやすく、しかもOCRの精度が格段に向上している。
はじめは、これまでの同様ソフトの使用実感から
評価をあまり信用していなかったのですが、
それでもやっぱり使ってみたい、ということで始めたら、
予測を遙かに超えていたのですね。
あ、わたし、富士通から広告料はいただいていません,念のため(笑)。
しかもMacのソフトとして使い勝手はたいへんいい。
なんと言っても、「連絡先」ソフトとの連携が即座に実行されるので、
使っていて、その使用実感は堪えられません。
しかし、所属企業先の読み込みでは、当然ながら「会社」がデフォルトなので、
公務員さんの所属先は追加入力する必要がある。
それと、個人名でだけのソートは使用する側から言うとあんまり意味はない。
個人の友人関係名簿であればそれでもいいのかも知れませんが、
そういった使い方が必要なほどの数の個人関係って
「友だち5000人」とか自慢するFacebookの金儲け目的利用者くらいでは(笑)。
ということなので、わたしは個人名の頭に会社名をつけて登録している。
だいたいが、個人名で記憶している人よりも
「○○会社の○○さん」というように記憶している人の方がはるかに多い。
まぁそのようなひと手間が必要ではありますが、
わたしの場合は、年末年始の「節句働き」で
粗ごなしに1000人以上データを読み取り、
その後、時間を見ながら少しずつデータ修正に取り組んでいる。
こうしたデータ修正はMac上で行えるので作業効率は非常にいい。
それが異動先でのiPhoneにすべてデータが「電話帳」として格納されている。
「すべての連絡先」のほかに任意の振り分けフォルダが登録できるので
こちら側の必要に応じて、「関係」を整理整頓しておける。
どんな関係先の方でも数秒で電話連絡先・メールあて先にアクセスできる。
仕事の効率化・スピード化に、格段の威力を発揮してくれている。

という自分の環境での実施体験を踏まえて、
これは他のスタッフにもその環境を構築して、
「営業活動の効率化」を進めていきたいと考えたのであります。
が、が、ががが・・・(笑)、
他のスタッフの環境って、驚くほど千差万別であります(泣)。
「おいおい、なによこれ」という状態(笑)。
むむむ、中小零細企業でのIT活用、
なかなかに道は遠いものがあると実感させられております。
う~~~ん、どうしよう・・・。
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太平洋側での降雪

2013年02月23日 05時31分32秒 | Weblog



夜は早くに寝て、早くに,と言っても深夜の時間に起きて
いろいろデスクワークをこなす、
というライフスタイルが身についてしまって、
体内時計もすっかりそのモードになってしまっております(笑)。
起きると言っても、2時とか3時とかですから異常ですね。
なんですが、デスクワークははかどる。
なんといっても、電話連絡が来ないのがいい。
日中だと、どうしても各所からの連絡が来て、落ち着いて作業はしにくい。
ただやはり、こういう状況は長く続けているとよくなさそうであります(笑)。

で、本日も早めに目覚めて旅先、仙台のホテルで
いつものように作業していたら、どうも外部の物音が非常に静か。
なにげに窓を開けてみたら、ごらんのような雪であります。
わたしの本拠地・札幌は、年間降雪量が6mにもなる豪雪地。
関東や、仙台平野その他の「太平洋側地域」への憧憬は強く持っているのですが、
しかし一方で、雪が降ってくるとなぜか安心する部分も持っている。
「よしこういうときは慌てずに、ゆっくり片付け仕事をするぞ」
とでも言ったらいいような心理にすぐ、スイッチ変更する。
そういう心理回路が雪国人には備わっているのではないかと思います。
本日夕方の飛行機で札幌に帰るので
少しは天候をあやぶむ部分もあるのですが、
むしろこういう歓迎するような心理の方が大きい。
自然の摂理に逆らわずに、それを受け入れて柔軟にこっち側で対応しようという
そういった心理にすぐになる、ということでしょうか。
考えてみると、住宅への思いもそういった心理部分が大きくて
降雪状況のなかで、そうした自然の猛威に立ち向かうばかりではなく、
従順にその状況を別の形に活かしていこう、という心理が働く。
このイマのわたしの状況では、外出しての作業ではなく
よし、徹底的にパソコンでの作業を片付けるぞ、というふうに変化する。
そしてそのことに雪国人的な、予定調和的な安堵感が出てくるのですね。

ということですが、さて、
本日のスケジュールにどこまで影響が出るものか、
喜んでも居られない、あれこれ対応策は考えなければなりませんね。
さてどうすっかなぁ・・・。
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東北の高速道路建設状況

2013年02月22日 05時29分57秒 | Weblog


きのうは、仙台にて「中央3省東北トップによる講演会」が
開催されました。
PPPという民間と行政サイドとの連携によるセミナーです。
大震災以降、行政の動きについての公式的な情報が
不可欠になって来て、毎年取材してきています。
国土交通省・経済産業省・農水省の東北官僚組織トップによる情報開示です。

なんですが、早朝から札幌、北海道は大雪状況。
07:50新千歳フライトの便めがけて、早めに最寄りのJR琴似駅へ。
いつもより早く、午前6時に到着したのですが、
いきなり駅でアナウンスがあって、列車は軒並み運休や遅ればかり。
とりあえず、乗れる列車にということで、06:20発の列車に。
JR札幌駅からは、06:33発の新千歳空港行きに乗り換える予定で切符も購入。
この列車が6分遅れで札幌駅に到着したのですが、
乗換の06:33発の新千歳空港行きの案内がどこにもない。
確認したら、この便は「運休」したということ。
わたしは、「指定席」も購入しているのですが、無情の宣告であります。
で、次の便は、06:48発。予定では07:25到着なので一応飛行機には間に合う。
なんですが、すでに自由席車両は長蛇の列。
ようやく乗車はできたのですが、
今度はドアが駅停車ごとに開閉に時間がかかる。
雪が付着して機械が「締まっていない」という危険アラートを出す。
時間がジリジリとロスしていく・・・。
最初3分遅れで発車したのですが、新千歳空港には11分の遅れで到着。
この時点で07:36分なので、チケット受付やボディチェックも考えると
たぶん、ダメだなぁと半分は諦めておりましたが、
それでも長蛇のエレベーターをキャンセルして階段を駆け足上り。
さすがに寄る年波、すぐにゼイゼイ・・・。
やっとの思いでチケット購入の列に並ぶと、地上アテンダントの方が、
ショートカットの案内をしてくれまして、
チケット購入・ボディチェックもショートカットしてくれました。
そこから走ってゲートを抜けてなんとか、間に合った次第。
久しぶりのギリギリセーフ、というフライトでありました。
やっぱり地上交通の乱れということで、
いろいろに配慮してくれていたようです。
ただ、そうかもとは思っても、時間が迫ってくる身としては、
どうしても走ったり,焦ったりさせられます。
で、そこからも飛行場の滑走路が1本だけの運用だったようで、
地上を走る時間が異常に時間がかかり、
結局、仙台空港到着は30分の遅れでした。

で、最初の講演が国土交通省の方の講演。
高速道路の震災後・建設状況の説明であります。
通常、5年はかかる進行が1年に短縮されて猛スピードで進行している様子が
報告されておりました。
「遅い,遅い」と言われ続けている「復興」ですが、
取り組んでいる状況をつぶさに聞くと、
やはり、危機に対応しての日本人の集中力というのはすごいと実感します。
各人が、いま可能なことに誠実に真摯に対応すること、
それが、大きな力になっていくのだと思われました。
・・・、それにしても
わたしが出張から帰還する土曜日から日曜日に掛けても
北海道は大雪という予報。
さてさて、ことしの冬の猛威、まだまだ半端ではないようですね。
国土交通について、深く学んだ1日でありました。
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黄金山神社

2013年02月21日 05時38分42秒 | Weblog



いい名前ですね(笑)。
以前探訪した、日本で金が初めて発見された地に建てられた社です。
古代史の上で、やはり東大寺の大仏建立はきわめて大きな出来事であり
完成時期にあわせてわが国国土から黄金が採取されたことは
その後のさまざまな歴史の進展にとって結節点的なことだったのだと思います。

黄金山神社(こがねやまじんじゃ)は宮城県遠田郡涌谷町黄金迫(こがねはざま)に鎮座する神社。日本で初めて金を産出した場所である。延喜式神名帳の「陸奥国小田郡 黄金山神社」に比定される。旧社格は県社。
740年代、平城京で聖武天皇が大仏塗金のための黄金を切望していた。当時、日本国内では金は採れないとされ、全て輸入に頼っていた。まさにその時、陸奥国守百済王敬福が管内の小田郡(現遠田郡)で産出した黄金900両を貢上した。天平21年(749年)正月4日のことであった。900両もの砂金を収集し、奈良の都まで運ぶためには1年から2年の歳月が必要であり、実際に砂金が発見されたのは747年頃と考えられる。この黄金発見によって東大寺大仏は無事完成し、小田郡は永年、陸奥国は3年間免税とされた。

というのが、Wikkipediaでの概略紹介。
現在の交通手段では、高速三陸道の松島北インターを下りて大体30分くらい。
地理的には石巻の北方にある感じでしょうか。
古代の律令国家が曲がりなりにも成立したのには、
ここから出た黄金が、かなり決定的な要因だった割りには、
いまここを訪れても、関心はまったく薄くなっている(笑)。
ごく最近、地元の自治体が真新しい歴史館を作って観光の起爆剤にしたいと
考えているようですが、さてどうなんでしょうか?
わたしとしては、ライフワークの基本モチーフにも関わるので、
そのひとつの根源地への手触りの実感が得られたという意味で感慨があります。
いま建てられている神社社屋は、板倉で建てられていて、
それなりには、古色を感じさせてくれますが、
黄金出土の頃には、国家のモニュメントとして六角堂が建てられていたのだそうで、
その復元などもいいのではないかと、
外野的な感想も持ちました。

なにはともあれ、名前がなんともいい(笑)。
訪れて、なにか御利益があらたかに顕れることを深く期待している次第。
・・・合掌(笑)。
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石置き屋根

2013年02月20日 05時58分08秒 | Weblog



写真は、川崎市にある「日本民家園」のなかの古民家。
日本の民家では、このような「石置き屋根」が用いられることがある。
板葺きの屋根面に割り木を押さえとして渡して、
その棒状の割り木に石を敷き並べていっている。
用途としては、風の強い地域で屋根材の板が吹き飛ばされないように
という配慮が大きいのだろうと思われる。
藁葺きから板葺きになって、そこから瓦葺きになっていく
その中間的な形体の屋根仕様なのではないかと想像しますね。
地方によってはさらにこの石が、鉄平石が用いられたりしている。
平ぺったい石になれば、やはり瓦に移行する寸前という感じがよくわかる。
日本海側の北陸地域などに名残が観られるようで
その影響が比較的に強い北海道の西部海岸地域で、
古い番屋建築などに残っていることがある。
行ってみると実感するけれど、日本海側地域の風は半端ではなく、
たとえば、藁葺きなどの屋根では通用しなかったことが容易に理解出来る。
そういった事情が、こうした石置き屋根の成立に与っているのでしょう。
で、おおむね屋根傾斜はなだらかになっている。
このあたりも、たとえば雪深い山村の急勾配の藁葺き屋根との違いを
良く表現していますね。
やはり地域の風土が,そこに似合うデザインを生み出すということですね。
少ない材料の選択幅のなかで、知恵と工夫で
先人たちは最適な「地域に似合った家づくり」を選択してきた。

ひるがえって、
現代はその建築材料の供給が全国規模でフラットに展開して
それこそ全国どこでも同じような建材を使うのが
価格的合理性を持ってしまっている社会。
したがって、九州の最南端から北海道の最北端まで
ほぼ同じようにサイディングとカラー鉄板で仕上げられる。
今年度、国交省は「地域型住宅ブランド化事業」という
いわば、お仕着せのようなかたちで「地域らしさ」を全国の住宅生産者に
アイデアを出せと強いた。
地域らしい素材使いとデザインをユーザーに提供しろという次第。
ところが、どうもこの事業の受けはまったくよくないそうです。
東京を中心にした考えから発して、
地方らしさを競え,というような傲岸さを感じさせられて
無意識に反発をしたものか、
あるいは、これだけ全国一律的な建材流通状況のなかで、
実現している価格合理性を、地方の側で放棄しろ、と強いているように
そのように受け取った部分があったのかも知れません。
ひとびとの「暮らし」のありようにしても、
ほぼ全国共通のテレビを媒介とした文化的共通性が異常に強いのが日本社会。
こうした基盤的な状況への透徹した見方が
どうも霞ヶ関にいるみなさんには、見えていないと思われてならない。
同じ「地域型住宅」というならば、
やはり気候風土に徹底的にこだわった、
「耐候性」というような部分に集約的に目を向けるべきではないのか。
現代で意味がある「地域性」とは、そういうものであると思います。
税金は意味があるように使って欲しい・・・。
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ガラスのピラミッドで音楽演奏会

2013年02月19日 05時30分12秒 | Weblog



高校同期の友人から、音楽会の招待がきた。
おおお、と胸が騒いだ(笑)。
というのは高校時代、学生運動華やかな頃だったので、
みんな浮かれていて、かれに至っては、見よう見まねの「現代音楽」音楽会を
学校に許可を取って開いたりしていたのだ。
学生運動と言うよりは、その混乱に乗じてワイワイと
みんな勝手気ままにサブカルチャーのやりたい放題を自由に楽しんでいたのだ。
そのかれから、久しぶりに「やる!」という案内です。
これは、その意気にぜひ応えて応援したい、という胸騒ぎであります(笑)。
いったいどんな演奏会をするのか、さっぱり聞いていないのですが、
これは盛り上げるだけは盛り上げないと、という次第なのです。
無責任は平にご容赦下さい(笑)。以下、あるホームページに掲載した案内文です。

みなさんお元気ですか?
もうリタイヤされている幸せなみなさんを横目に、
忙しく駆けずり回っている管理人です(泣)。
そんなわたしにY君から「演奏会」のお知らせが来ました。たぶん、ここに掲載して、
お前も聞きに来い、
昔の前衛音楽の再現パフォーマンスを炸裂させてやる、
という挑発的な(笑)お誘いに違いないと、ワクワクしています。
なんですが、そういうのは妄想で、どうも内容を見ると楽しそうなコンサートのようです。ご案内いたします。ぜひ雪を融かすような情熱的な演奏を期待したいと思います。

演奏会タイトル:
  「雪も融けない3月のガラスのピラミッドコンサート」
期日:3月3日(日)午後6時開演 午後8時終演
場所:モエレ沼公園・ガラスのピラミッド2階
   <札幌市東区モエレ沼公園1-1>
入場無料:チケットなしでも入れます。
出演:タートルズ、ミシューラ室内アンサンブル、シニア吹奏楽団トリオ(Yくんほか、たくさんのみなさん)
曲目:バッヘルベルのカノン、カッチーニのアベマリア、アルカデルトのアベマリア、・・・世界の約束、銀河鉄道999、雪も融けない3月の日、逃亡者の前に開かれる道はない、ほか。

なお、ガラスのピラミッドの現在の状況は雪が朝に降っては凍り付き、解凍を繰り返しているようです。まぁ呼吸しているようでもありますね(笑)。以下、モエレ沼公園 blog
より。

先日までの暖かさはどこへやら、急に冬に戻ってしまいましたね。
来園頂く方も、困惑気味のようです。モエレは風が強いので、雪が降っていなくても眼前が真っ白になるからでしょう。「前が見えなくて歩けない」という方も。
雪が降った日の朝は、ガラスのピラミッドも雪に覆われます。次第にガラスが暖まって、雪は解け落ちていきますので、こうした姿が見られるのは朝のうちだけ。
ガラスのピラミッド受付では、長靴の貸出は引き続き行っていますので、準備のない方はお気軽にお立ち寄り下さい。

という状況のようです。
で、著作権侵害を避けて、ガラスのピラミッドの写真を探したのですが、
なぜか、わたしが持っているのはガラスのピラミッドのレストランの料理写真のみ(笑)。
これで、ガラスのピラミッド、イメージして下さい。
むむむ、ちょっと、無理があるか(笑)。
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