三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

新聞社と広告コラボ

2010年02月28日 06時14分29秒 | Weblog




きのう、この広告のことを紹介するのを忘れていました。
北海道地域ではこの誌面が、きのう、別刷りで入っていました。
(道内の札幌以外地域では少し遅れるかも知れませんが)
地元の北海道新聞さんから、先方の広告特集について
その記事を雑誌社としての当社で構成して欲しい、という依頼があり、
このような形でまとめさせていただいたワケです。
まぁ広告についての、地域新聞と、地域雑誌とのコラボという次第。

新聞の広告ではどうしてもポイントが絞られるのに対して
雑誌では、丹念に取材して深く掘り下げることが可能。
片方は多くの読者の目に触れるけれど、片方は買った人だけが目にする。
そういう媒体としての特性をミックスして
広告企画として、実験的に取り組んでみた次第なのです。
わたしたちの側では、記事の構成を準備して北海道新聞さんでは
営業を通して広告主を集められ、こんなかたちでまとまったのです。
当初予定からはすこし記事ページも増えたので、
広告主的には、それなりの注目度は得られたかも知れません。
新聞紙面では、ライフスタイルに迫る、みたいな取り上げ方はむずかしいので
これまでそのあたりにフォーカスした企画は少なかったと思ったので
「家は生き方」っていうタイトルで、
これまで取材した住宅に特徴的な、ライフスタイルを表現してみました。
その過程で、ライフスタイル紹介のためにわかりやすいように
「クマさん一家」キャラクターを開発して、
ビジュアル的にも多くの読者にわかりやすい表現をこころがけ、
そういうビジュアルに違和感がないように、
解説役キャラクターとして、「リプランくん」キャラクターも開発しました(笑)。
これは、当社のWEBサイトで案内役を務めているキャラで
一般には、今回の誌面がお披露目デビューであります。
北海道新聞さんには「ブンちゃん」というキャラもいるので、
イラストキャラのタイアップという側面もありました。
わかりやすくて面白い、っていうような広告企画としての性格を
アピールしたいという狙いだったのですが、さてどうでしょうか?
とにかくこういう時代、
いろいろに可能性にチャレンジして、情報力の魅力を
読者ユーザーに訴求していく必要がありますね。
そんな挑戦をいっしょに仕掛けてみた次第ですが、
さてどんな結果や反響が出てくるモノか、楽しみであります。

きのうの沖縄での地震はその後、若干の津波などもあったようですが
大きな被害に発展したようではないようです。
まずまずひと安心というところですが、
南米チリではマグニチュード8.8という巨大地震ということ。
地球が生きている様を教えてくれているようですね。
環太平洋地域に住むわたしたちには、この地震との付き合いは
避けて通れない問題ですね。






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札幌、春遠からじ

2010年02月27日 06時15分57秒 | Weblog




今年の冬も、ほぼ峠が見えてきたところなのでしょうか、
札幌でも今週は温暖な日々が続き、気温も上昇しております。
25日には最高気温がなんと、8度ということで、
すっかり雪もぬかるんで参りました。
そういうことから生活道路の状態はクルマも入りにくい状況。
そうなると市に苦情が増えてくるのでしょうね。
たぶん、そのような経緯があって、わが家周辺でも除雪車が入念に排雪していました。
こういうの、税金の使い方としてはどうなのか。
いろいろ議論の分かれるところですが、
住民エゴと行政サービスの過剰さ、っていうところ。
で、たぶん、問題はそういうのを許容すると、
どんどん歯止めがなくなって、財政規律がゆるんでいってしまうということ。
そういうことなんですが、まぁ、(笑)。

今週は先週までの出張続きが一段落して、
札幌で腰を落ち着けて過ごすことができました。
やっぱり落ち着いた環境でモノを考えるということが必要ですね、人間。
しばらくぶりに編集長に復帰して
企画進行のはじめから最後の確認まで流れを見ているのですが、
やはりこういう作業には、膨大な作業と、知的緊張感がともないます。
インターネット時代になって、情報というモノに
境目がなかなか見いだしにくくなっている。
ようするに情報はタダ、みたいな感覚が蔓延してしまっている部分がある。
でも、やはり企画し・編集し・印刷して販売するという情報には
一杯の思いと、時間・労力、多くのひとの協同があるのですね。
そういう部分は、今後も大切にしていかなければならないと思います。
日経新聞は、本格的なWEB新聞を販売開始して、アナログ新聞より
高い値段を付けて販売しています。
たぶん、問題は電子形態になると簡便になる、
2次使用についての著作権コントロールの問題かなと思うのですが、
そういう部分を含めての決断だったモノでしょうか。
大いに注目していきたいと思います。
そして、AppleはiPadを発売して、電子ブックの可能性が広がってきました。
結局、メディアの混乱は、こういう形で先行きが見えてくるのかも知れないと
そういう方向性が出てきたのではないかと思っています。
ポータルサイトの最人気コンテンツって、ようするにニュースなんでしょう。
そのニュースは既存メディアが、インターネットに提供しているのであって
そういう意味では、電子形態でも人間、傾向は変わりはしない。
まぁ、人間の興味を思索し、企画して編集するっていう作業の価値は
そう簡単にはなくなっていくものでもないと信じます。
しかし、これから先、まだ混乱期は続くのは間違いないでしょうね。

雪がとけて、ところどころに地面が顔を出すっていうと、
まぁ、春遠からじと思うのですが、
そうはいかないでしょうね、簡単には(笑)。
また寒波はやってきて、大雪は来るものと思っております。

って、書いていたら沖縄の娘からメール。
沖縄でけっこう大きな地震があったようです。
とりあえず無事を知らせてくれて、よかったよかった。
でも、なんでもあるものですね~。






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パッシブハウスのラベル

2010年02月26日 07時09分09秒 | Weblog




きのうはPVソーラーハウスの全国総会が開催。
これは太陽光発電の全国ネットワークです。
太陽光発電への追い風を受けて、昨年から会員が66社も増えています。
昨年に引き続いて、総会は北海道で開催された次第。
昨年は函館で行われて、ことしは札幌での開催。
懇親会にも100名以上の参加ということで、ほとんど顔と名前が一致しない。

ことしの講演では、現在話題の森みわさんが発表されていました。
彼女は、ドイツで設計活動をしてきた設計者で
ドイツの「パッシブハウス」を日本でも実践しようと
鎌倉に住宅を建てた方です。
「世界基準のいい家を建てる」という本を出版し、
大きな話題を呼んでいる方ですね。
実は、3月に出版する予定の当社の「エコ住宅Q1.0_2010」でも
日本のQ1.0住宅と、パッシブハウスの対比的な特集を組んでおりまして、
森さんにも原稿を書いていただいています。
ただ、遠隔地にいますので、電話連絡だけで
わたし自身はあいさつしていなかったので、ちょうどいいなという次第。
だったのですが、彼女はきのうの飛行機で直行・直帰ということで、
あいさつすることはできませんでした(泣)。
まぁ、原稿や記事で紹介しますので、ぜひみなさんご覧ください。
3月17日、全国の書店で発売予定です。

で、講演の中で面白かったのが、
EU圏内各国で定められているという、建築性能の表示ラベル。
パッシブハウスという、明確なエネルギーパス(その建物の使用エネルギーを
数字化して、性能を明示するシステム)表現を、
一般的にもわかりやすく可視化させたものなのです。
実は、北海道R住宅での取り組みでも、
この「住宅性能の可視化」というのは大きな要素なのですが、
結局、洋の東西を問わず、人間が考えることには大差がなく、
こういう努力が必要なんだなぁと、思いました。
で、やはりヨーロッパのデザインセンスはやはり悪くない。
わたしたちにも、こういうテーマでの取り組みは何年も前からあったけれど
悲しいかな、こういうことに「予算がない」(泣)。
やはり国を挙げて省エネに真剣に取り組んでいる国と、
まずは、税金を使うためには産業振興が最優先して
省エネでも、本来の意味とは違うアプローチの国との違いなのでしょうか。
確かに、エコキュートや太陽光とか、ヒートポンプとか、
省エネ機器の先進性は日本は高いものがあるけれど、
その機器が入る住宅性能基準では、日本は大きく遅れている。
次世代基準レベルで性能基準はいいとして、省エネの主役は
そういう機器導入に力点が置かれているのが現状なのですね。
ドイツパッシブハウスの断熱基準と比較したときに、
そのあまりなお粗末さは、ちょっと恥ずかしいような状態ですね。
そのうえ、EU圏内ではさらにゼロカーボン基準に向かって
各国がそのスピードを競い合っている。
まずは、基本的な住宅性能向上に目を向けずに
主に、機器を導入しなさい、という考え方では
孫子の代までの骨太な国家目標とはとても言えない。
機器は設備として性能劣化もするし、更新もしなければならないのですね。
まぁ、泣く子と官僚システムにはかなわないわけで、
そういうことに対応していかなければならないのですが、
しげしげと、こういう省エネ性能ラベルを眺めていて、
彼我の違いに呆然としていた次第であります。






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民主党政権の成否

2010年02月25日 07時46分48秒 | Weblog




きのうは久しぶりに友人と談笑できました。
かれの意見によると、地方に子供が生まれないような状況を作った
自民党政権の長年の政治的無策が現在の困難を生み出しているという認識。
かれのオホーツク海側の小さな町では、
かれの小学生時代に小学校に一学年あたり、
200人近く通っていたものが、現在は18人なんだとか。
こういう少子化の進行に対して、
なにも為すことがなかったことへの怒りが強い。
アメリカと同じ社会を作って、属国としての経営をやってきた
というように断じている。
子どもを育てることが困難になるような状況を放置し続けてきた事への
怒りという意味では、まったくその通りなのだと思う。
少子高齢化が強く叫ばれるようになってからも
政治の側の動きは、政治としての将来への意志がなにも出てこなかった。
かれら自民党は、ただただ政権にしがみ続けてきただけだったのではないか。
その結果が、現在のこの状況だと思われるのですね。

まぁ、そういうなかでわれわれは経営をしていかなければならないのだけれど
将来展望がまったく見えない地方の現実をどうするのか、
こどもが生まれない地域は滅びるに任せていくのか、
そういう問題なのだと深く感じます。
ひるがえって、長崎の選挙では自民党が勝利した。
結局不起訴になった、小沢の政治資金記載不備問題であれだけの
キャンペーンが張られた結果、こういう結果が出たのだと思う。
しかし、少なくともこれまでの方向性を改革しようと
次々に社会改造構想を打ち出し、子育て支援に梶を切ろうとしている
そういった政権が、あんな程度の問題で崩されるのであれば、
日本の民主主義にとってまことに不幸だと思う。
官僚機構とマスコミ一体となった、あのキャンペーンの
起動力は一体何だったのでしょうか?
ただの検察機構の独自判断だったとすれば、
本当にその時代観を疑わざるを得ない。
また政治への官のブラフであったとすれば、それもあまりにも独走である。
検察の動きは、一体何であったのか、
それを調査するのにはどうしたらいいのだろうか、
いまの時代でいえば、国会での喚問ということになるけれど、
それでは政治からの官への恫喝にしかならない。
そうでなく、とすれば、やはりマスコミの側からの検証が不可欠だ。
一体、東京地検特捜部は、どうしてああいう行為を行ったのか、
国民に対して、マスコミは開示する努力をすべきだ。

ああいった「政治と金」という問題一般に論点をずらして、
政治を追求したキャンペーンに簡単に反応して、
振り子のように自民党を勝たせてしまうのは、
そうではないと思っていただけに、なんとも残念だと思いました。
こういうことでは、国家再生のような荒療治には国民意識が
ついて行けないのだなぁと思わざるを得ない。
もっと社会が追い詰められるまで、改革の方向には向かないのかも知れない。
まぁ、このまま少子高齢化を進めて
こどもが生まれないような社会を進行させて、
その先にどんな社会展望を打ち出したいのか、
そういうことから論議をはじめてもらいたいと、心底思います。
(写真はフランス資本のガラス会社の東京本社インテリア)






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人口減少社会_1

2010年02月24日 07時06分24秒 | Weblog



きのうのブログで、霞ヶ関官僚の考え方を見たけれど、
現代から未来を見通す最大のテーマは
どう考えても、人口減少の問題だと思う。
いまは、人口減少が始まったばかりの時代であり、
そして先進国の中でも、日本がその先陣を切って突入してきた時代なのだ。

人口減少社会は、ヨーロッパが発祥となって切り開いてきた
産業革命・エネルギー革命による人口爆発が終結し、
新たな社会に向かって世界が踏み出していくことなのでしょう。
現代の経済を生み出してきたクルマをはじめとする主導的な産業は
当面は人口増を続けるマーケットを求めて
市場が世界全体に広がっていくことで、
国民経済という視座を離れて、世界企業として、
資本と市場の両方で国家という縛りを離れていく方向で
解決を図っていくのでしょうか。
基本を国民経済に置いていた企業経営というものが
その範囲では、企業運営の基本的な必要要件、市場の確保ができないことから
このような方向に向かうのは必然なのでしょうね。

そういう世界企業は輸出と、現地生産の拡大という形で
企業の右肩上がり構造を維持しながら、
日本の基本的な経済のプレーヤーではあり続けるのでしょう。
ちょっと前の小泉改革というのは、そういう輸出型企業を支援し、
国内市場では、無駄の排除という考え方で
公的な支出を効率優先に切り替えてきて、
現象面での好景気を実現してきていた。しかし、足下では
地方の切り捨て、というような方向でやってきていたと言えるでしょう。
「景気回復」とか言われていたけれど、北海道のような地方では
一貫して経済が縮小し続けてきていたのが現実。
そういう方向性の問題点が噴出し、
いまわれわれは、民主党政権という存在にたどりついている。

国内市場の縮小というのは
ここにきて一気に吹きだしてきていると思います。
前倒しで、今後の社会の方向性が表現されるものなのでしょう。
きのう電通から、昨年の広告費が
10%以上のマイナスになった、という発表がありました。
国内市場というものへの将来見通しが見えなくなってきている。
人口減少社会のなかで、どのように地方経済はやっていくべきなのか、
企業経営としては、こういう社会に対応する方法は
必死に考えていくしかないでしょうが、
しかし地域密着的な産業の側としては、どうすべきなのか。
なかなか対応策が見えてこない。
骨太の地域社会目標とか、現実にはなかなか見えてこないのが現状だと思う。







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現代世界の高齢化問題

2010年02月23日 06時56分10秒 | Weblog




土日は「北方圏住宅サミット」取材に行って参りました。
超過密日程で、ちょっと疲れるところではありますが、
なんとか頑張って日程をこなしている状態であります。

で、この「北方圏住宅サミット」というのは
北海道東北の地域工務店のグループが集まって、より情報力を高めよう
というのが基本趣旨であります。
地域工務店という存在は、北海道では7割の木造住宅を造っているけれど、
なかなか行政や国とのパイプに乏しいのが現実。
そういうなかで、どうしたら声を政策その他に反映させることができるのか
また、行政側の真意を確認することができるのか、
という基本認識に立ってのイベントだったわけです。
で、基調講演は、国土交通省住宅局住宅生産課・木造住宅振興室長
という大変長い肩書きの、越海さんというキャリア官僚さんです。

官僚組織というと、まぁいろいろ意見もあるところなのですが、
かれらの基本的な立場とか、考え方というものを
じっくりと聞くということはこれまであまりなかったわけです。
そういう意味ではたいへん、興味深く、また
体系的に考え方を聞かせられた部分もあって、
新鮮に感覚することができました。
写真は、基本認識としての日本と世界の人口動向把握。
レジュメなどの資料提示がなかったので、
動画撮影からの抜粋であります。
まぁ、こういう世界の中での人口比較、平均年齢などの状況説明を
初めて聞くことができて、今日の問題点が明確に見えた次第です。
戦後直後の人口が8000万人で、平均年齢が26歳だとか。
そして人口の最高点がつい2~3年前、2008年ころで
約1億2千万人。平均年齢が46歳前後。
そして2050年には、1億ちょっとで、平均年齢はなんと、
57歳にもなるのだそうです。
まぁ、これは推計なので、この場合平均寿命も100歳前後まで
伸びることになっていて、この通りに推移するかどうかは不明です。
しかし、高齢化という、言葉だけ伝わっている事態が
このような数字の把握として語られると、
こういう現状認識に立って、どういうふうに国家を展望すべきなのか、
という方向性が明確になってきてわかりやすい。
戦後直後から、60年ほどで人口は1.5倍になり、
平均年齢は20歳くらい伸びている。
そしてこの趨勢が続く前提で考えれば、今後の展望として
2050年の社会が、このようになることを前提として
国家運営は考えねばならない。
単純に人口は8掛けに縮小し、しかも年齢はさらに10歳以上高齢化する。
そういう社会でどのように仕組みを考えておかねばならないのか、
というのがかれらの基本認識であって、
想定される社会に対応した建築の姿というものを構想しているワケですね。
まぁ、こういう基本的な方向性論議はその通りであって、わかりやすい。

不勉強で、こういう数字での把握というのは
あまり得意ではなかったものですから、
初めてまじまじと、数字を突きつけられた感じがいたしました。
そしてこの「高齢化」という現実は
世界的にも急速に進行している事態でもあるのですね。
そして日本はその最前線に位置している。
その意味では、日本は知恵と英知でこの難局を乗り越える
世界のトップランナーの役割を与えられているとも言えるのでしょう。
ふむふむ、っていうところであります・・・。






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浅草の原風景

2010年02月22日 07時57分13秒 | Weblog




浅草寺はいま、屋根の葺き替えなど平成の大改修中。
屋根瓦をチタン合金製に改修するのだそうですね。
こういう大寺院の改修ではよく受注する清水建設の施工と言うこと。
まぁそういう話題は本日のテーマではありません。

浅草寺の参道には縁起を示す絵が掛けられていまして
わたし、こういうのが好きでして
ときどき凝視して見ております。
浅草寺というのは頼朝も参詣したり、保護したりしたと言うことですから
相当古くからの開闢を誇る民間信仰寺院。
民間信仰なので、初期はよくわからないのでしょうが、
寺の伝えに依れば、この近辺のこんな風景の中で
漁師の兄弟が砂の中から一体の仏像を探し当てたということが
きっかけとなっているという伝えであります。
江戸という場所は、その後の自然改造を経る前には
こんな風景だったのだろうなぁと、わかりやすかった。
Wikkipediaを覗いてみると

『浅草寺縁起』等にみえる伝承によると、浅草寺の草創の由来は以下のとおりである。推古天皇36年(628年)、宮戸川(現・隅田川)で漁をしていた檜前浜成・竹成(ひのくまのはまなり・たけなり)兄弟の網にかかった仏像があった。これが浅草寺本尊の聖観音(しょうかんのん)像である。この像は、現在の埼玉県飯能市岩淵にある岩井堂観音に安置されていたものであるという説が有力である。この時より100年程前に、岩井堂観音の御堂に安置されていた尊像が大雨によって増水した成木川に御堂ごと流され、行方不明になったという記録が残されており、この時の尊像が成木川から入間川、荒川を経由して隅田川に流れ着いたと推測されている。下流にて尊像発見の報を聞いた人々が返還を求めたが、かなわなかったという記録も残っている。この像を拝した兄弟の主人・土師中知(はじのなかとも、「土師真中知」(はじのまなかち)とも)は出家し、屋敷を寺に改めて供養した。これが浅草寺の始まりという。観音像は高さ1寸8分(約5.5センチ)の金色の像であると言われるが公開されることのない秘仏のため、その実体は不明である。

まぁこういう風景ですから
さもありなんというような印象があります。
推古天皇期など古代においては
関東の中心は、北関東地域・毛の国の方だったといわれていますから
おおむね間違いはないのでしょうね。

遠くには富士山が綺麗に見える砂浜で
隅田川の流れが東京湾に注ぐ河口に位置しており、
古くから交通の要衝的な位置にあることは明らかですね。
こういう風景ですから、漁をして生活していた人々は数多かったでしょう。
最近の調査では縄文人でも関東の人々と東北北海道人とは
違いがあるということだそうです。
生活文化も全然、文脈が違うのでしょう。
でもまぁ、こういう絵に描かれた時代も
世知辛い生きがたい世ではあったでしょうが、
なんとも甘美な時代感が感じられてきて
そういうロマンの中に浸っていたいと感じられる次第であります。




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木造文化への敬意、町並み

2010年02月21日 06時18分51秒 | Weblog

町家というものの歴史研究本を読んでおります。
日本の民家っていうものには、いくつかの流れがあると思いますが、
明治以降は建築学会がRC建築に傾斜して
在来木造技術をほぼ無視してきたような現実があると思います。
まるでそれ以前の木造の技術などは、まったく評価できない、という考え。
建築の学校で木造はどういうように教育されているのですか、
というように聞いても、さて、というような表情をされます。

日本の建築はまるで、突然明治から洋風化し、
そこから新たに歴史が始まったような印象があります。
それ以前も、日本人は住宅に住んできたけれど、
それがどのような流れになっているのか、ということは
少なくとも建築以外の公的教育では、ほとんど触れられていない気がします。
なので、まっとうな住宅に対する感受性や常識というものが存在していません。
一体、この国には住宅教育とでもいえるような考えはないのでしょうか。
住宅というのは、民族にとってきわめて重要な領域、
文化の根幹に属することであるのに、
住文化に対する基本的素養が共有されていない。
日本の現状にあるのは、産業振興・政策としての住宅「施策」だけですね。
もっといえば、景気対策の一環くらいしか、発想がない。
それに対して物申すべき存在が、なかなか出てこない。
以前、日本建築家協会会長に立候補して当選した出江寛さんが
国交省と議論した内容が紹介されていましたが、
そこでは官僚機構に対して、美学で立ち向かっていた。
その考え方自体は十分に理解したのですが、やはり的がややずれた感じがある。
明治以来の建築行政の基本方向を変えていかせるのには、迫力不足。
やはり、基本的な木造文化に対する敬意を持たせることが肝要ではないか。
伝統的な木造建築に対する理解がない行政に対して
そういう方向性を正す必要がまずは絶対にあるのではないか。
法隆寺の棟梁、西岡さんに対して国法五重塔の再建計画の時に
建築学会がこぞって「金物補強」を強要した。
それに対して、西岡さんが、そうであるならわたしを打ち首にしてくれ、
と言って抵抗し、伝統的な木造技術を守った話が伝えられていますが、
結局、その問題から一歩も前進していないのが現実なのですね。

いわんや、日本人の感性や美意識に深く根ざして存続してきた
町家や地方の古民家などは、
これまでは単に、木造は燃えるからダメだ、みたいな考えに凝り固まって
斜に構えてみてきたのが、日本の建築行政だったと思えます。
しかし、そんなバカな話はやはりありえない。
そういう考えは、民族性の否定にまでつながってしまうのではないか。
今日、新興住宅街などで建てられ続けている住宅と、
たとえば京都の美しい街並みを構成している町家群と、
どちらが日本人の感性において永続していくものなのかは自明だと思うのです。
まぁ歴史の本を読めば読むほど、町家に込められた
日本人の知恵と、住文化を深く感じざるを得ず、
こんな思いが募ってくるのです。

きのうは、「地域工務店」の連携を模索する会合に
出席して参りまして、官に対する働きかけ、ということに
思いを致したので、ついこんな考えを書いてみた次第です。







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太陽光集熱+エコキュート

2010年02月20日 08時44分01秒 | Weblog




なかなか落ち着いてデスクに向かうことができない日々が続いています。
きのうも正午には室蘭まで取材で移動。
この時期ですので、天候がどう変わるか、
まったく不明なので、夏場だと2時間見ておけば、というところですが
余裕を持って3時間前には出発であります。
まぁ、札幌周辺は若干悪天候でしたが、
苫小牧を抜けて太平洋側に出たら、曇天ながらまずまずの天気。
安心したら、お腹が空いてくる(笑)。
ということで樽前のPAに寄って食堂で食べようと思ったのですが、
最近北海道の高速PAではあいついでレストラン食堂が閉鎖されています。
ここでも閉鎖されていて、コンビニになっていました(泣)。
北海道内では、わたしの知る限りレストラン食堂機能を持っているのは
輪厚・岩見沢・深川・有珠の4箇所のみ。
以前は、この樽前と江別でもあったハズなんですが
過疎地方の高速の悲哀でありますね。
やむなく、調理パンで空腹を満たしながら登別室蘭インターに
1時間前に到着いたしました。ロードサイドの中華レストランに駆け込んで
やれやれであります。

写真は、先日の東京出張時、立ち寄った東京電力ショールームでのカット。
きのうのブログでも触れましたが、
現在はいろいろな設備機器の梁山泊状態なのでしょうか。
この機器は、エコキュートの一品種ということで
昼間は上の太陽光集熱部分でお湯を沸かして
夜になったら、ヒートポンプが深夜電力時間を利用して働く
というツープラトン作戦の機器です。
しかし、日中の晴天率が高い関東など、太平洋岸地域では
日中だけで用が足されてしまって、深夜運転の必要があるのかどうか
その辺が微妙ということで、
今度は「深夜電力利用機器」としての認定が受けられるかどうか
ちょっと微妙、というようなものだそうです。
でも、日本海側地域などでは有用性が高いと思います。
冬場はあまり期待できないけれど、
夏場には日射取得は期待できる。それと深夜電力を組み合わせれば
そういう地域では、用途は大きいと思います。
こういうあたり、国の制度の決め方も地域性という要件が
あまり反映しにくいのが現状ではないでしょうか。
省エネでも、国の方向性としてはひたすら機器に頼る方向が透けて見え、
本来的な断熱強化という部分が注目されていないように思います。
産業育成が国の大方針であると、強く信じ込んでいるのでしょうね。
国民の暮らし優先なのか、産業育成優先なのか、は
対立的に考えることではないと思うのですが、
なかなか現状は難しい局面だなぁと思わされる日々であります。
って、なんか、言い方が微妙だと自分でも思います(笑)。
さて本日は建築家イベントであります。
まぁ、大盛況というわけにはいかないのですが、
地道に取り組み続けて施工例の発表などの時点で
大きく仕掛けをしてみたいと考えている取り組みです。
ということで、ではでは。





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北海道で床下エアコン1台暖房

2010年02月19日 06時56分17秒 | Weblog




北海道ではヒートポンプの冬場の熱効率が少ない。
従って、熱交換したとしても高温が得られにくい、ということで、
一般的な住宅にはなかなか普及が進まないのではないか、
という意見が強かったのが現実です。
逆に言えば、北海道の住宅で成果が得られれば
そのシステムは全国で通用するし、その普及の起爆剤にもなりうる。
そんな注目が集まる中、きのう、そのシステムに挑戦している
大岡産業さんのモデルハウスを、東北電力ご一行に見学してもらいました。

モデルハウスとしてオープンして以来、まだ1週間ほど。
ということですが、非常に大きな反響があって
「オール電化住宅に取り組んだごく初期のような反響ぶり」というお話し。
家の中は、手を組んでいるパナソニック電工の最新設備機器が使われた
いかにも部材メーカー設備の組み合わせ、といえる空間ですが、
エアコン1台で暖房しているという印象を与えない暖かな環境。
お話を伺うと、住宅性能の方は熱損失係数で1.6を切る程度。
ほぼ次世代省エネ基準通りのようなレベルです。
一方で、気密の性能面では0.2cm2程度という、高気密を実現しています。
エアコンという空気集熱のヒートポンプで、しかも熱風で暖房を図るので、
新鮮外気を室内に入れていく必要があり、
そういう意味で、室内環境をコントロールするためには
気密性能がむしろもっとも肝要な要件になってくるのかも知れません。
換気も第3種換気で24時間計画換気が行われていますが、
ここまでくると、パッシブ換気との融合を計画した方が合理的かも知れません。
見学したみなさんは、やや興奮気味。
北海道でエアコン1台での暖房が可能ということならば、
岩手県では、まず問題なく普及させることは可能でしょう。
そういう問わず語りの雰囲気が感じられた次第です。
今後、こういうツアーの体験がどういう風に現れてくるのか、期待したいです。

さて、あしたはことし第3回目の「建築家住宅セミナー・相談会」。
午後1時から、札幌市西区山の手3条5丁目3番5号の当社2階で開催します。
駐車も9台分は確保しています。
北のくらしデザインセンター最新イベント
参加する建築家は、
赤坂真一郎さん、圓山彬雄さん、宮崎正之さん、山之内裕一さんです。
建築家との家づくり、もうすでにかなりの工事も進行していて、
もうすぐ、第1号の完成物件も紹介できるかと思います。
建築家との家づくりが身近になる紹介システム、
ぜひみなさんのご参加をお待ちしています。







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