三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

【迫る北海道の冬、具体策で電力危機突破を】

2018年09月18日 07時05分50秒 | Weblog
きのうたまたま毎日新聞WEBで北海道停電関係の記事を読んだ。
「記者の目」北海道大停電 原発依存が招いた“人災”=筑井直樹(夕刊編集部)
発表されたのは9月12日という日付になっていた。
記事執筆者は署名原稿で毎日新聞夕刊記者と明記されています。
この記者さんは北海道に妻子を残して東京に単身赴任されているそうで、
地震当日〜長時間にわたった全域大停電にご家族も遭遇された。
文中、「泊原発の例外的な再稼働はあってはならない」と
書かれているので、そういう考え方の記者さんのようで、
北海道電力に対してひたすら責任追及的記事構成になっている。
署名原稿で責任も明示しているし、そういう考え方は持つことは自由でしょう。
しかし、では肝心のいまの電力危機に対してどういう具体的な対応方法があるかは、
まったく示されていない。まさに空論としか思えない。
あるのは、気の長い自虐的節電強要・エネルギー過剰消費の生き方への
上から目線の反省強要など抽象的な警句だけ。
資本主義を否定したいのかもしれないけれど、いまその世界で人は生きている。
さらに北海道電力若手社員に対して会社の設備投資経営方針を変えよと
「対応策」意見が開陳されている。・・・まるで間に合わない。
いったい何年かかるか、それまでどうするかくらい子どもでも考える。
いま現実に向き合って、耐震震度5程度とされる苫東厚真火力が
すべて稼働したとしても、再度震度5以上の地震が起これば、
ふたたび全道ブラックアウトがやってくる可能性が高い。もし真冬に来たら・・・。
残念ながら危機認識のリアリティがこの記事にはないと判断できた。

いろいろな電力危機への対応方法が考えられるけれど、
思考停止としか言いようがないこうした既存メディア言論を見ていると
日本社会として合意形成可能な手段はきわめて少ないと感じる。
今回の電力危機を体験してみて、いろいろな安全保障策を考えましたが、
個人的アイデアで、1kwのPVの北海道内全戸配布アイデアが浮かんだ。
反原発論の人もPVには心情的支持が多い。社会同意形成可能ではないか。
北海道全戸295万戸とすれば計算上は出力295万kwの電源が確保される。
地震とそれ由来の停電で、おのずとPVについて考えてのアイデアです。
遡ってみたら、これまでFITで電気料金を負担してきている一般ユーザーは
累計ですでに各家庭1kw程度のPVは無償で「貸与」してもいいくらい
エネルギーの「負担」をすでにしてきているのではないでしょうか。
負担の公平実現という意味合いもあると思っています。
このPV1kwと自家消費用の変電設備+できれば蓄電池をセットして
他電力からの「融通」に依存できない北海道の電気ユーザーに対して
無償で配布するのは、エネルギー不安への「生活安全保障策」に
なりはしないかと夢想しています。公共事業よりもはるかに
生活密着・現実的だし、けっしてムダな投資ではないと考えられる。
なんと言っても電気を生み出せる。
必要なコストについては得られる電力を通常時は売電して返済に充てればいい。
緊急時には自家消費にバイパスできるように装置設計する。
1kw程度あれば、冬場でも最低限のエネルギーは担保されるのではと。
まぁやや唐突感は否めないでしょうが、具体的アイデアをみんなで出し合って
この危機をどうやったら乗り越えられるか、論議は大きく起こって欲しい。
どうも最近の動向を見ていると、拓銀が破綻した金融危機のときの
「社会危機のエリア実証実験」に近づいている危惧を抱いています。
北海道はさらにもう一回、危機を経験させられかねないかも。
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1 コメント

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1つの方法 (Yasushi Watanabe)
2018-09-18 21:14:13
1つの方法ですよね。 今冬に凍死者なく乗り切るには 1. 余震もなく稼働中の火力が止まらない事を祈るだけ
2. 泊再稼働
今幾ら北電を非難しても電気は来ない。 数年後を考えても火力増設に伴う電気料大幅上昇。政府が北電や道民に支援することも大前提。そのお金をPVに使って各家庭に提供するのは1つの方法かと。
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