三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

新庄剛志という男

2006年09月30日 06時06分38秒 | Weblog

さて、先日の北海道日本ハムファイターズのペナント1位決定の日、
新庄選手の引退セレモニーも行われていました。
試合自体は早めに終わったけれど、ペナント制覇のセレモニーもあり、
それとは別枠のセレモニーということで、盛りだくさんのイベントですね。
新庄選手って、日ハムが北海道に来てくれるまでは
こっちも野球から遠ざかっていたので、
阪神でいろいろ楽しく騒がれ、ギャラよりも夢を求めて
大リーグに挑戦して、4番を打つかと思えば、
ハングリーそのもののマイナーリーグをさ迷ったりした、
そんなイメージくらいで、身近には感じていませんでした。
でも、移転後の生まれ変わったチームカラー作りと、
北海道のファンへの野球の伝道活動を男気一杯にやってくれましたね。
現役選手の中では、ピカイチといえるファンへのメッセージ力。
プロとしての根性がひしひしと伝わってくるヤツだなぁ、と感動しておりました。
でも、それだけではなく、やっぱり彼の最大の魅力は守備です。
日ハムの外野、そして投手も含めた守備力は、
ことし、ひとつの頂点に達していたと言えると思います。
やっぱ、野球はセンターラインが一番大切なんですね。
この点で、新庄選手がチームに植え付けたものは大きいと思っています。
ですから、確かに打つ方はそれほど期待できないけれど、
いまでも戦力で考えて、たとえば巨人の李選手なんかよりも
総合的には上回っているのではないか、と思いますよ。
まぁ、見方いろいろだとは思いますけれど。
観戦していて、外野を破られる気がほとんどしない、という鉄壁感。
ウチの外野を抜いたら、そりゃ打った方を褒めまっせ、というところ。

その新庄選手、やっぱ、体力的にはボロボロなんでしょうね。
結構、足腰に来ていた感じではありました。ぜったいそういうの、人目には見せないけれど。
その点、ちょっと走ってすぐ、ケガして登録抹消してしまう「スター」とは
野球に対する姿勢の点で、比較のレベルを超える違いぶりだと思います。
今回の彼の決断は、かれにしかできないものであり、
そしてかれらしく現役を去りたい、という思いもわかります。
残念ですが、また違うステージでの思いっきりはじけたかれを楽しめれば
それでいいと思いますね。おつかれさんでした。
でも、北海道にプロ野球の面白さを目一杯、叩き込んだ
かれの活躍は、本当に素晴らしいものだったと思います。
これを超えるプロ根性が、ふたたび出てくれることを念願しています。
私たち、北海道に住むものに、こういう熱気を持ち込んでくれ、
明るくて楽しいのが野球だ、という原点を見せてくれました。
ありがとう、新庄選手。ほんとうにおつかれさんでした!

でも、最後の大舞台が待っていますよ。
プレーオフ、そして願わくば日本シリーズでも、万一、
阪神との対決になっても、裏切らず(笑)、目一杯のプレーで楽しませてください。
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家老の屋敷

2006年09月29日 05時35分07秒 | Weblog

会津シリーズ、続編です。
会津若松には観光用の武家屋敷が建てられていました。
なんでも、著名な城代家老・西郷頼母~たのも~の邸宅を再現したものだそうです。
どうでもいいんですが、この頼母~たのも~って、
いわゆる、「たのもしい」を連想させて、面白い名前だなぁと思います(脱線)。
って、ようするに城代家老という職種から、殿様には
まさにそのように思われる存在であったはずですからね。
写真は、その屋敷の正面玄関と間取り図なんですが、
間取り図を見て、ほえ~っ、とたまげてしまいました。
部屋の数だけでも数えてみたら、なんと30近くあるんですよね。
江戸期の実質的な権力のありかをあらわしているのでしょうか?
司馬さんの文章で、明治になって藩が廃止され、
それまでの大名たちが、「華族」となり、領地所有を取り上げられる代わりに
高額の国家からの給付だけを受け取ることになったとき、
家臣たちの扶養義務から解放されたことの方を、かれらは大いに喜んだ
という一節がありましたが、大名自身は案外そういう存在だったのでしょうね。
実質的に藩を経営していたとはいえ、
こういう家老たちなどの、この邸宅の贅沢さを見ると
人件費負担というのは、筆舌に尽くしがたいものがあっただろうと
推測されます。で、こういう家老職も、基本的には世襲制だったわけで、
能力と、給与額とが、きちんとバランスしていたのかどうか、
江戸期の社会システム矛盾を、はっきりと見せられた気がいたします。
ただ、戦国から江戸期への安定平和志向社会としては
身分と格式固定化、が最大のキーポイントではあったのでしょう。
でもまぁ、すごい大邸宅で、さすが大国・会津にふさわしいとはいえますね。

さて本日の、日ハム関連の動きです(笑)。
昨日、予約していたプレーオフチケット、無事ゲット。
ローソンのチケット端末からしか買えないシステムです。
高齢者のみなさんとか、けっこう大変なんじゃないか、と思いました。
ファンクラブ会員先行予約ということで、
すばやくやったけれども、それでも、席順はだいたい真ん中くらいでした。
相当売れている感じがいたします。
なんか、移転当時からは考えられないくらいのファン拡大ぶりのよう。
プラチナペーパー化するのも、いやなんですけども、複雑ですね。 うむむ。
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やった!パリーグ1位!

2006年09月28日 10時21分49秒 | Weblog

ニュースなどでみなさん、ご存知のように
わが北海道日本ハムファイターズ、やりました!
きのうはさすがに、一日そわそわとしておりまして、
仕事の段取りをつけてから、坊主と娘と3人で札幌ドームへ出陣。
球場は前売りで全席完売とかいうことで、中に入ったら、
きっと北海道中から、あるいは全国からのファンの人、人、人。
私たち、北海道に来てくれてからのファンに混じって
辛く苦しい東京時代からのファンの人の声なんかも
きっと混じっていたことなのでしょうね。
インターネットでは、そうした人たちの涙ながらの声が
満ちあふれていました。
北海道のファンは、そういうのよく知らないカラッとしたものなんですけど、
でも、そういうファンの人たちがこのチームを
ここまで存続させてきてくれたんですよね。
感謝の気持ちで一杯です。
そして、試合は、1年生投手の武田勝君が、ソフトバンクの
足技をからめた見事な攻めになんとか失点を1で食い止める中、
屈指の好投手、和田君から2本の本塁打で逆転。
6回から7回は、ダルビッシュ君が若々しい速球主体の攻めのピッチング。
いいですね、若い150km超の速球って。
大ファンの娘の目はウルウル状態突入。
けれんみなく、正々堂々、バッタバッタと切ってくれて
流れは完全にわが方に来ました。
さらに欲しかった追加点は、2アウトからの3連打で下位打線がゲット!
4-1として、必勝方程式、武田久~マイケルでぴしゃり。
今年のファイターズ野球を凝縮したようなナイスゲームで
ついに、ペナントリーグ首位フィニッシュです!

以前なら、ここで「優勝」で、大団円ですが、
まだ、プレーオフの舞台が待っています。
まだ気を抜かず、ファイターズらしい堅実な守りの明るい野球で
これからのポストシーズンゲームの舞台を駆け抜けて欲しいです。
おっと、これでようやく、プレーオフの日程が決まった。
いちおう、あれもこれも予約はしておいたのですが、
また応援に全力を込めていきたいと思います。
まだこの時期でも、一球一打に一喜一憂できるって、
もう、なまら,最高で~す!
きのうは、帰りも大混雑で雨にも打たれ、
風邪を引かないようにお風呂に入って、だったので
更新が遅れました。お詫びいたします。
新庄劇場のことなど、写真も撮っているので、また再度。ではでは。
これからも、がんばれ、北海道日本ハムファイターズ!
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茶室を眺めて一服

2006年09月27日 05時13分26秒 | Weblog

この鶴ヶ城・茶室麟閣には、茶をいただける野点コーナーがありまして
甘党なもので、まんじゅうがお目当てですが(ごくっ!)、おいしくいただきました。
ダイエットは頑張っておりまして、一昨日看てもらった
「睡眠時無呼吸症候群」のお医者さんからも
お褒めをいただきました、が、・・・まぁ、ときどきは息抜きしなきゃね。
こういう、抑制を心にとめながらも、でもおいしい、というのが
なかなか、よろしいですね。
出来れば、茶室の中でいただきたいところではありますが、
結構な露地と、なにより美しく素朴な建築をながめながら、というのも格別。

こういう茶というもの、あまり関心はなかったのですが、
いろいろな歴史的な日本人の感性や、所作、動作といったものを
規範として指し示してきた、という文化として考えれば、
確かに凄いものだと思えますね。
きのうも書きましたが、こういうことが文化になってしまった、という
日本人の感覚世界って、たいへん面白いし、興味深いものがありますね。
茶で、極限的に極められた世界があって、
それがさまざまに変化して、多様な文化に
枝分かれして行っている部分は大きいのだと思います。
それと、もの自体よりも、わびさびといった、精神性に優位を置く日本的な感覚って、
こういう文化のなかから生まれ出てきたもののように思います。
たぶん、創成期の茶って、ゴルフみたいなものと変わらない
サロン的な楽しみだったのだと思います。
寄り合う、という人間交流の楽しみを様式化した、
面白いことに、文化性を見いだした、日本的な典型ですね。

さて、きょうがクライマックスかなと思っていたら
きのうのパリーグは、リーグを代表する2人のエース投手が相次いで敗退するという
だれも想像しなかった展開で、
日本ハムにプレーオフ首位通過マジックが点灯する結果になりましたね。
金村君事件の影響を心配していたのですが、
平日ながら40,000超の札幌ドーム大観衆の後押しもあって、
むしろ高い集中力が発揮できたようですね、わがファイターズ。
泣いても笑っても、きょうがシーズンラストゲーム。
きのうも、絶対に2塁打という相手の当たりを、2塁でアウトにしてしまった
森本選手のファインプレーがターニングポイントでしたが、
1年間続けてきた、辛抱強い守りをベースにした野球で、
最後まで、丹念にやって欲しいなと思います。
がんばれ、北海道日本ハムファイターズ!
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茶室・麟閣(りんかく)

2006年09月26日 06時02分11秒 | Weblog

茶室というと、もうすこし軽快な建物が多いのではないかと思いますが
この麟閣(りんかく)というのは、草庵風ということで、
屋根が茅葺きになっていたり、茶室本体に隣接して
広間があったりして、大きめの建物です。
入母屋の本体建物に突き刺すようにこちらも入母屋の茶室が付いている形です。
って、ようするに全景が写真では撮りにくいんですよ。(汗)
まわりの露地、庭木が密生していて、まぁそれが建物本体との
ハーモニーで非常に重要な建築要素なので、
いわゆる外観的に建物だけをクローズアップするようには見えないのですね。
たぶん、待合いという小屋からは、敷石が連なっていますので、
写真右側のようなにじり口から茶室本体に入る仕掛けになっているのでしょう。
広間の側は、茶が終わって寛ぐための、あるいは茶を用意するための
そういう用途のスペースだったのでしょうね。
茶室内部は、写真撮影できなくなっているのですが
本を見ると三畳台目手前座というスタイルとのこと。
茶の様式とか、あまり興味はありませんが、
この建物は、京都・藪内家に残る古田織部の茶室燕庵とよく似ているのだそうです。

この建物を造ったのは、千家の利休の長子・少庵というひとで
会津から、許されて京に戻り千家を再興していったのですね。
茶道にとっては、たいへんゆかりの深い建築と言うことになります。
建築と、その設計者の名前が残っていくというのは
近代個人主義の成立以降になることだと思いますが
例外的に、こうした芸術建築では個人名がしるされています。
こんにちでは、著作権というものがたいへん重んじられる社会になって
ちょっと行き過ぎじゃないか、と思われるきらいもありますね。
正直、茶はまったく理解していないのですが、
切り取られ、管理された植栽による演出効果と、体技など様式化を強制しながら
喫茶の時空間を芸術にした、という面白いものだとは思います。
西洋では、マナーというようなものは広がったけれど、
こんな、ひとつの儀式化・様式化までにはならなかった。
そういう意味では、きわめて日本的なものなのでしょうが、
茶器などは、広範囲な交易の産物としてのものを珍重しているのだとか、
やはり奥行きを感じさせる文化といえますね。

さて、本日からパリーグ、日ハムは最終の対ソフトバンク2連戦です。
まだ、プレーオフはありますが、
波瀾万丈の展開が続いてきたここのところ。
しっかり、一致団結して戦っていけるのか、心配ではありますが・・・
がんばれ、北海道日本ハムファイターズ!
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寄り付き

2006年09月25日 07時04分57秒 | Weblog
会津城の敷地内の茶室シリーズです。
門を入ると、いくつかの建物が植栽のなかに点在しています。
あんまり茶室って、興味がなかったのですが、こうしてみてみると面白い。
建物としては、この写真の「寄り付き」から始まって、
「中門」、「腰掛け待合い」というものがあって、
そのあとに、本来の茶の場である庵が続いているのですね。
それらが小道で繋がっていて、
その間を、計算された植栽が彩っています。
もちろん、喫茶と社交が主な機能である装置ですが、
建築で考えると、まさに芸術的な、感性的な表現そのものという建て物。
この「寄り付き」という建物、鮮やかな外壁の彩色が印象的。
下部はより濃い色合いで、ツートンカラーが施されてもいます。
先日見たような壁の作り方で、最後の土を塗り重ねていくプロセスで、
こういう色彩に彩色した土を使って仕上げた物でしょうね。
屋根の頂部には竹を使っています。
素材を強調させるかのように、やや建物から出っ張っています。
屋根は正目板なのか、塀の屋根素材と同様な木の皮なのか
判然とはしませんが、いずれにせよ、軽快感のある薄さが目立つ屋根。
壁には、大きなアクセントの円窓。
いやぁ、洒落ている。
現在遺されている建物はいろいろに劣化している部分があるのでしょうから
創建時の雰囲気を考えたら、まさにキッチュともいえる、
斬新なモダニズムそのものであったに違いない感じがいたします。
非日常的な、空間演出が意図されているのは疑いありませんね。

日本って、権力と、宗教や文化の関係性が面白いですね。
なぜ、権力の側は、城郭敷地内にこういう文化を必要としたのか?
逆にこういう宗教や文化は、きまって権力に利用されようとする、というか
パトロン的利用しながら、存在し続けてきた。
利休と秀吉の関係がいちばん、象徴的なのかも知れませんが、
発生の段階から深く権力と結びついてきた、という感じが強い。
後白河は、今様という、こんにちでいえば、流行歌のさきがけのようなものを
文化として育成してきた、というのを読んだこともあります。むむむ。
茶室シリーズ、もうすこし続けて参ります。

さて、きのうは日ハムも、上位3球団も全部、負けましたね。
下位チームは気楽に野球そのものに打ち込んでいる、
上位チームは、とにかく勝たねば、ということでプレッシャーガチガチ。
まぁ、これも面白い人間性そのものがあらわれてくる局面ですね。
でもまぁ、日ハムに思わぬ金村君問題、勃発。
事の真相も不明で、謝罪もするのかどうか、きょう明日の動きに注目せざるをえません。
ただし、チームの士気がこの一件でどうなるのか、
われわれファンとしては、心配でたまらないものがあります。
人間がやっていることなので、当然考え方の違いから衝突もあるのが自然。
しかし、一方で勝負事もかかっているので、
起こったことに、さてどう立ち向かい、対処していくのか、もきわめて大切です。
ファンとしては、チームがふたたび一丸となって
勝利への姿勢を高めてくれるように、念願してやみません。
がんばれ、北海道日本ハムファイターズ!
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2006年09月24日 05時09分46秒 | Weblog

現代の住宅で、あまり重視されなくなった代表格に門がありますね。
写真は、先日から紹介している会津若松城に隣接する茶室のもの。
塀の屋根材でご紹介したのですが、木の皮や竹が使われていますね。
塀はその屋根で保護した白壁と下見板と押縁という構成。
壁の下部は雨の跳ね返りを浴びてグラデーションがかかったようになっている。
きっとこういう劣化変化も意匠としては意図しているものなのでしょうね。
で、門です。
こっちは屋根は茅葺きで立派な感じがします。
よく見ると、屋根自体、なだらかな曲線で意匠されています。
優美さを意識させたものなのか、どうか?

江戸期って、なんでも身分制による「格式表現」が強制された社会で、
門というのも、身分によっていろいろなしきたりがあったのだそうです。
詳しくはありませんが、こういう門はかなりの身分に相当したのでしょうね。
いまとなっては、そういう社会的な決まり事は不明になっているので、
よくわかりませんし、伝わってくる直接性に欠けてもいると思います。
門に屋根まで架けるというのは、
結界の表現とは言えるでしょうね。
塀によって、外界とは違う世界を内部に作り上げ
その内部と、外部との接点表現として、
心理的区切りとして、こうした門を意匠したと言うことなのでしょう。
屋根まで架けられていれば、雨の日などは
その下で、身繕いも出来ますよね、
身だしなみを整えて、お入りくださいね、
という「亭主」側のサイン表現になっているものなのでしょうか。

というような「門外漢」の雑念がいろいろにふくらんで、
想像力が掻き立てられます。
でも、建築って、とりあえずはあるがままの機能表現が
その本質的な役割と意味合いを直接にあらわしているものでしょうから、
あたらずとも遠からずではあるのでしょう。
でも、塀の屋根と門の接合部には、飾りの木型が嵌められていたり、
いろいろのディテールでデザインが凝らされています。

さて、現代住宅ではこういう門、ほとんど作らなくなっていますね。
社会的ななにごとかをあらわす様式的表現が忘れ去られたこと、
そして機能性としても、ほとんどの「用」が
意味をなさなくなってきた、という部分が大きいのでしょうね。
そういう意味で、門というのは、
身分制社会の大きな文化遺産として、歴史のなかに消えていくものなのか?
どんなものなのか、よくわかりませんね。ふむふむ。
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リプラン最新号・オススメの記事

2006年09月23日 05時39分56秒 | Weblog

リプラン北海道版、この週末には一般店頭に並ぶ予定になっています。
今回の特集記事は、「シンプルに暮らす」と題した
シンプルモダン住宅にスポットを当てた巻頭特集がメイン。
取材は北日本全域で行われ、仙台・青森・札幌などの住宅を題材に
興味深い特集になっています。
素材感というよりも、簡素な光の取り入れで背景としての、
主張しないバックグラウンドとして、
あるいは生活感を極限的にそぎ落とした住宅デザインとして、
若い世代の支持を集めている、シンプルモダン。
いまの住宅の、あるいは暮らしへのユーザーの感性を
あらわしているひとつのムーブメントといえると思います。
わたし自身も、いくつかの取材先に行ってきていますが、
精神性が感じられる空間デザインであり、
日本人の伝統的な価値観からの流れも、十分に感じられる
そういうデザイン手法ではないかと思えています。
いろいろな事例を紹介しながら、テーマを進めていますので、
きっと楽しく面白く読んでいただけると思います。
是非、ごらんください。
また、今号では写真のように、室蘭工大・鎌田教授の寄稿もいただいています。
いま、全国から注目を集めている北海道発の住宅高性能化運動
Q1.0住宅を明確に、わかりやすく紹介している
「100年住宅を目指して~Q1.0住宅の提案」。
地球環境問題に、住宅建築の立場から真正面で立ち向かい
エネルギーの半減を目指す、明確な方向が示されています。
また、こんにちの住宅性能が直面しているテーマとか、
今後の技術の向かう方向性なども示唆に富んでいて
たいへんわかりやすく、面白い記事になっています。

北海道版は、北海道内と首都圏、東京の一部書店で発売されていますが、
http://www.replan.ne.jp/
リプランのHPからも販売しております。
最新の住宅性能情報について興味をお持ちのみなさんには
たいへん参考になる記事ですので、オススメいたします。
定価800円、送料は別途になっていますが、どうぞよろしく。
ということで、完全に本日は雑誌の宣伝に終始しております。(笑)
あ~、スッキリした(笑)
 
さて、きょうからまたふたたびパリーグ、プレーオフへの
激闘全開です。
きのうの楽天様、って様つけになりますが(笑)、奮闘での対西武勝利で
いよいよ、最後の戦いのステージがまさに横一線。
がんばれ、北海道日本ハムファイターズ!
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屋根の素材

2006年09月22日 05時38分44秒 | Weblog

屋根って、現在でもいろいろな材料が使われていますが、
防水性がいちばんのポイントであり、
積雪寒冷地の場合には、さらに雪への対策が加わってきます。
北海道での住宅建築が始まって、伝統的な瓦屋根が
積雪加重の問題や、雪が落とせないなどのいろいろな問題を発生させ
ほぼ断念せざるを得なくなり、今日の鉄板屋根に変わっていった
など、屋根の素材の問題は、常に基本的な建築の課題。
写真は会津若松城での見学時に見た屋根の材料。
左側写真は、城郭から隣接した「南走り」という武士の詰め所建物のもの。
城との連続性を意識してか、同じような瓦屋根になっています。
で、ここではその下地に防水用に木羽~こば~板が葺かれています。
これは板を手で薄く割った板のようですね。
この下地を「土居葺き」というそうです。
そのうえに、瓦を載せていっています。
また、瓦本体の重ね合わせが密集させていて、表面に出ているのは
瓦本体の5分の1程度。それだけしっかりした作りにしているのですね。
さすがに城郭の一部であり、堅牢性を重視して
お金を掛けた作りなのだろうと推察されます。
一般的には、ここまでの重ね方は、予算的にもあり得なかったのではないかと思いますね。
公共事業であり、城郭としての防御性からこうした作りだったのでしょうね。

一方、右側写真は城郭敷地内に建てられている茶室の塀の屋根。
この茶室は秀吉に死を賜った利休の息子を
この地の当時の支配者、蒲生氏郷が保護し、建てさせた茶室だそうです。
茶室って、そういう意味で芸術性を持った建築であり、
当時の美的感覚を優先させた作りになるもの。
ここでは屋根材料として、木の皮が使用されています。
どうなのか、性能としては確かに木の内部を雨から保護するものですから、
防水性としては高いのでしょうね。
まぁ、木の皮を屋根材料として使うのは伝統的ではあったのだろうとは思いますが、
やはり芸術性、感性から選択された部分なのではと思います。
わび、さび、という表現世界を考えれば、
こういう素材が確かに似合ってくる。
そのうえ、その屋根材料を抑えるのに、竹で押縁しています。
しかも、それをつなぎあわせるのにはひもで結んでいる。
こういう感覚が、私たちの文化のひとつの世界なんですね。
防水性とか、性能を考えれば、当時でも
重厚な瓦が、実用性は高かったけれど、
こういう「軽快さ、質朴さ」に美を見いだす感性が
日本には、強く存在しているのかも知れません。
しかし、こういう屋根ではメンテナンスが常に要求されて、
これを維持するのは、けっこう職人を抱えていたのかも知れませんね。
簡素であるけれど、お金はかかるものではないかと思います。
あるいはこのまま、古びていって、
その滅び方、古びかたを楽しんだのが、茶の精神であったのかも知れません。

こんなふうにディテールがしっかり保存されているのは
確かに素晴らしいですね。
先人たちの思いとか、こころのありようを
伝えてくれる気がします。
しかし、それにしても厳しい会津の冬の気候条件のなかで
こうした建築を遺してきたという部分で、
実用性や地域的発展性よりも、日本的精神性に優位をおくのだなぁ、と
深く思い至るものがあります。
まぁ、これは建築芸術である、ということはありますが。
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流鏑馬、難しそう

2006年09月21日 06時18分37秒 | Weblog

先日、国宝というふれこみで有名な仙台市内の大崎八幡神宮に
ちょっと時間があったので、商売繁盛のお札を買い求めに行ったら、
なんと縁起良くも、流鏑馬の神事を執り行ってくれておりました。
テレビでくらいしか、見たことがなかったのでありがたく見学いたしました。
けっこう黒山のような人だかりになっておりまして、
お馬さんも緊張するし、人間さんのほうも緊張気味。
まずは写真右のように、輪乗りをして落ち着かせていましたが
紹介のアナウンスによると、射手のひとたちは、普段は
ごく普通の生活をしている一般人。
まぁ、神社の氏子であることはそうなのでしょうが、
どうみても普段から乗馬の練習をしているようには見えません。
そういうひとが、たいそうに名前を挙げられていくので、
傍目に見ても、ちょっと気の毒なくらいの緊張ぶり。
神宮の参道脇を、お馬さんを走らせながら、
3回の射的機会で、的を狙っていくのですね。
セレモニーやら、練習のようなことを何回か繰り返して、
いよいよ本番。
しかし、馬に乗って、手綱を持たずに下半身だけで馬を御しながら、
弓を構え、短い時間に矢を射る、って、そりゃ不可能。
3回の射的機会に2回矢を放てれば、まずは上出来。
確か、3人の方が挑戦されていましたが、
2回射的出来たのは、ひとりだけでしたね。
まぁ、素人の方にちょっとの練習で、というのは難しいようです。
でも、なんとか矢を放つと、沿道の観衆からは大歓声。
あの緊張感のなかで、よくぞ矢を放つものだと、みんな一緒になって応援していたのですね。

何も知らずにふらっと行って
たいへんめずらしい儀式を見学することが出来ました。
ありがたく、楽しむことが出来ました。
終わってほっとしているでしょうね。みなさん、たいへんお疲れさまでした。
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