リコは10月21日に町内防災訓練を受けました。改めて 、この夏の色々な出来事を思い出し、そのどれもが人々が力の限りを尽くした出来事でした。山口県の不明児、軍事郵便、高校野球でそれぞれの人々が力の限りを尽くし協力した日々でした。
この3件の出来事を短歌に詠みました。
8月12日、山口県周防大島町の2歳に成ったばかりの藤本理稀（よしき）ちゃんが行方不明になりました。15日午前6時半ごろに大分県からのボランティア男性、尾畠春夫さん（78歳）が3日ぶりに幼児を発見、保護しました。
〇二歳児の飲まず食はずの三日間「おじちゃん、ぼくここ」 命が答ふ 涼風
〇幼児は上に昇ると飴を持ちバスタオル持つ読みの確かさ
〇呼び掛けに幼児の眼は光りしとふ「ああ、助かった」の安堵こもりて
尾畠さんは幼児は上に昇ると判断して飴を持ち、朝に小雨が降ったので体が冷えているだろうとバスタオル持ち、理稀ちゃんの名前を呼びながら川筋を歩いていたら、「おじちゃん、ぼく、ここ」と石の上の坐っていた理稀ちゃんが答えたそうです。発見した時、理稀ちゃんの目が光ったそうです。大人で言うと「ああ、助かった」と言う感じですかねと、尾畠さんはインタビューに答えました。理稀ちゃんは無事に２０日に病院を退院しました。
太平洋戦争の期間中に、兵士らの書いた手紙類は激しい戦闘の後、米軍に接収されました。パラオ、ペリリュー島、グアム、ゼブ島などで書かれたその手紙類が73年ぶりに遺族の元へ届きました。
〇米軍に接収されし手紙類平成三十年遺族に渡る 涼風
〇大戦後七十三年を経し手紙魂こもるまま思ひを伝ふ
〇「真心を贈ります」との恋文は届くことなく七十三年
NHKテレビで８月１９日に放送された特集・軍事郵便「届かなかった手紙」・時をこえた配達、を観ました。
激戦後、米軍に接収された手紙の中に戦没兵士の恋人に宛てた手紙が発見され、文面が番組のナレーションとして流れました。 「何一つ出来ずに残念ですが、私の一生の真心が只一つの贈り物です。」
高校野球甲子園、100回記念大会。大阪の桐蔭高校が優勝しましたが、
準優勝の金足農業高校の奮闘が皆の感動を更に深くしました。
〇投手への打者の眼差し鷹のごとし球児の闘志をカメラは映す 涼風
〇生涯の宝とならむ聖地たる甲子園にて力を尽くせり
