宇野信哉氏が素晴らしい挿し絵を描いて見える。
ネットで絵の製作風景を見つけました。挿し絵は仕上げるのに
名刺大の絵で7時間ほど掛かり絵具は水彩の10色のみを使い
巧みに色を調整しているそうです。
読売新聞・朝刊小説の「流人道中記」の作者、浅田次郎氏の博学というか力量に驚いています。
武家の装束、参勤交代など本を書くことは色々な知識が要るとしみじみ思わせる展開です。
物語の時代設定は1860年です。2月23日の第230話は19歳の見習い与力の乙次郎、
流人の玄蕃、7年も仇討ちを続けている神林の三人が旅連れに成っています。
挿し絵は伊達もので知られる仙台城下にこれから一行は入るので身だしなみを整える為に
宿で一緒になった7年も仇討ち探しの武士と流人の元旗本の玄蕃が並んで髪結いに座っている。
19歳の見習い与力は外に出て、鐘の音を聞いている内に己が人生を振り返り、最下級の武士でも
それなりに自分は幸せであったと感慨にふけっている。
髪結いの事を書く以上は当時の髪結床の知識が必要でしょうが、本当に、浅田氏は博識ですね。