リコの文芸サロン

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『心の花の歌人たち』②

2019-10-18 | お勧めの本
『心の花の歌人たち』の詠草を「リコの好きな歌人たち」として7人をご紹介します。



①には築地正子を紹介しました。

竹山広
○日に三度ベッドを降りて廊下まで足すり戻るたふときこの世
○知恵失ひことば失ひわが作る歌に懸命の心だにあれ

保坂耕人
○別れしなの短きことば身に沁みてわれに恩寵のごとき西の人
○枯草の中にねまれる石ひとつ声はげまして起こしてみたり

宇都宮とよ
○いつよりか使わずなりし言の葉にひっそりと会う冬の広辞苑
○母よともに長く歩きましたねふりむけば雪の港の灯のおぼつかな

横山未来子
○銀いろの水面を天としてねむる貝まぎれなき闇をはさめり
○冬の水押す櫂おもし目を上げて離るべき岸われにあるなり

鶴見和子
○半世紀死火山となりしを轟きて煙くゆらす歌の火の山
○萎えし掌につつじの蕾触れさせて燃えいづる若きい生命いただく
○翼のべ空飛ぶ鳥を見つつ思う自由とは孤独を生き抜く決意

矢部雅之
○「意志」という語をきらきらと輝かせ「行くか」と問ひ来「行く」と答へつ


リコの心情に近い歌、私ではとても詠めない歌などを選んだようです。
ヨガを教えている私の友人が太極拳を習い始めて10年ぐらいたった時に「10年経てば見えてくる。今まで気づかなかつた事が突然、10年目ぐらいに見えて来た。」といった言葉を思い出しています。リコも後、3年を心を籠めて短歌に精進します。
コメント
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