★歴史に必要とされる人々。
●白洲次郎 1902年~1985年
享年83歳
戦後占領下の日本で吉田茂首相のブレーンとして、次郎はGHQとわたり合う。憲法改正、経済復興、主権回復という激動の時代、次郎は日本の命運を決する舞台に身を投じた。
後に次郎は述懐する。
「新憲法ナリデモクラシーがほんとに心の底から自分のものになった時代において、はじめて『戦後』は終わったと自己満足してもよかろう」
最近、マスコミで叩かれて右往左往する人が多い。プリンシパルをもって堂々と生きて欲しい。
特に政治家は。
●白洲正子 1910年~1998年、
享年88歳
次郎の妻で随筆家で確かな審美眼と精緻な文章で日本の美を追求する幅広い分野で活躍。
友人のHさんのお能で、白洲正子さんはお能をしてられたのを思い出し、2001年から2002年9月まで頒布された全集を読みなおし始めました。
全集の明細、全15巻、平均頁は600頁と大著です。
当時の価格で5700円です。
本棚に並んでる全集15巻。
白州さんは陶器にも造詣が深いので、陶器の産地の生まれ育ちのリコは余計に興味があります。
全集の紹介の前に、
『白洲次郎と白洲正子』乱世に生きた二人の本の紹介をします。
2008年9月10日発行。
前からは白洲正子(p1~p85)、後ろから白洲次郎(1pからp58)の頁構成がユニークで写真が多くて美しい本です。
後ろから白州次郎、
前から白州正子。
まず、全集の別巻の紹介から。
正子さんと加藤唐九郎の対談。
私は40年くらい前に、名古屋の百貨店で、開催された「志村ふくみ」展に行き、会場で初めて志村ふくみ先生にお会いしました。
会場でガラスケースの中の袱紗や帯締めの小物類を見てたら、何やら様子がおかしいので、振り返ったら私の横に加藤唐九郎さんがケースを覗き込んでいらして、遠巻きに志村先生、百貨店関係者、報道陣が沢山、取り巻いて見えました。
加藤唐九郎さんは陶芸の人間国宝の大人と知っていましたから、私はびっくりして、その場を離れました。
唐九郎の画集2冊。
★NHKの「映像の世紀」で吉田茂首相が取り上げられました。
白洲次郎は吉田首相の参謀を務めていました。
左が白洲次郎です。180cmを超す長身でハンサムな彼は英語も達者で、英米人に交じっても引けを取りません。
サンフランシスコ講和会議の白州氏
ハンサムで英語も堪能で教養高く、誇り高い人物。
ケンブリッジ大学を卒業して、大学院で勉強中に実家が経済恐慌のあおりで倒産し、帰国を余儀なくされる。
右、吉田茂首相、隣の白州氏は背が高くハンサムでクールでスマートな男性です。
欧米人と話す姿も堂々としてます。
歴史に必要な人はその時に登場するものですね。
戦後の日本になくてはならない、吉田茂首相と白州次郎氏。
白洲家の菩提寺。心月院(兵庫県三田市)
次郎氏の「葬式無用、戒名不要」の遺言書。
遺言通りに戒名も無く梵字のみの墓石。
★50年前にアメリカに一緒に留学したHさんは30年以上お能をして見えるのを最近知りました。
11月24日に東京で「舞囃子」を演じられるとの事。
今度、お会いしたらお能を始められたきっかけや、良さに付いてお聞きしたいと思っています。
那須塩原市の友人も70歳からお能を始めました。
友人たちのお能をきっかけに白洲正子熱が再燃しました。