ロビンソン本を読む

本とデザイン。読んだ本、読んでいない本、素敵なデザインの本。

ギャンブラーが多すぎる

2022-11-06 12:08:06 | 読書
 ドナルド・E・ウェストレイク『ギャンブラーが多すぎる』



 ドナルド・E・ウェストレイクの新刊!

 それだけで幸せな気分になる。

 帯の裏に同じような文言が書かれていた。

 「この作家の本さえあれば幸せになれる」スティーヴン・キング。


 舞台は1960年代のニューヨーク。

 ギャンブル好きのチェットが、高額の配当金を受け取りにノミ屋の自宅へ行くと、彼は殺されていた。

 チェットは警察だけでなく、ノミ屋の仲間のギャングからも犯人と疑われ、そのギャングと敵対するギャングから命を狙われてしまう。

 そこにノミ屋のセクシーな妹も加わり、破茶滅茶な展開に。

 逃げながら、チェットはノミ屋殺しの犯人を突き止めようとするのだが。


 真相の追及もさることながら、ドタバタな流れをニヤニヤしながら読み進めるのは楽しい。

 一度読んだあとに、適当に本を開いて目についた箇所を読むと、軽妙な会話がまったりした幸せな時間を作り出してくれる。


 装画は岡野賢介氏、装丁は新潮社装幀室。(2022)