ダスティンはすでに死んでいる。
殺されたのだ。
犯人の回想で、殺された理由はおざなりに明かされるが、詳しくはわからない。
生前のダスティンについても、過去の人という遠い場所に置かれて実態がつかめない。
ところが。
ダスティンを殺した犯人と思われる男が、隣家に住んでいた!
確信はあるが証拠はなく、過去に自分が起こした事件のため誰からも信用されないヘンリエッタ。
ヘンリエッタが知っていることに気づいた殺人犯のマシュー。
ヘンリエッタは危険な状況に陥ったのか?
ぼくの思ったようには行動しない登場人物たち。
どこへ転がるのかわからず死体が増えていく。
そうか、だからダスティンは死んだのだ。
装丁は鈴木久美氏。(2023)