さしたる予定のない夏の休日。
猛威を振るっていた日差しが落ち着くと、僕はいそいそとキッチンに向かう。
ゆっくりと薄いハイボールを楽しみ、頭の芯が軽く痺れ始める頃、
外はオレンジ色に染まっている。
そろそろ「夕方ほろ酔い散歩」の潮時だ。
歩き慣れた道程、見慣れた景色のはずが、少し違った場所に思える。
また、普段はやり過ごしてしまうような音や匂いも気を留める。
少量のアルコールは、意識を開放し、感覚を鋭敏にしてくれる妙薬かもしれない。
…と、「津幡郵便局」の近くで、やや甲高い小さな鳴き声が耳に入った。
視線を上げると、そこには燕の巣が。
狭い排気口の上、泥と枯草を唾液で固めて作った巣に4羽の雛が並んでいる。
すっかり大きくなった体は、収まり切れずに、はみ出していた。
カメラを向けると、僕の接近に気付いてか鳴き声が喧しくなる。
その時、どこからか現れた親鳥に促され、1羽がテイクオフ!
最初は近くの電線に停まっていたが、やがて大きく羽ばたくと、
見る見るうちに遠ざかり、やがて夕日に溶けて見えなくなった。
しばらくは、ここで虫を追い栄養を蓄え、秋には南へと渡りに出るのだろう。
中には、台湾~オーストラりア北部~マレー半島まで達する強者もいるそうだ。
道中の無事を祈る。
そして、来年の春には、また津幡町に帰って来いよ。
猛威を振るっていた日差しが落ち着くと、僕はいそいそとキッチンに向かう。
ゆっくりと薄いハイボールを楽しみ、頭の芯が軽く痺れ始める頃、
外はオレンジ色に染まっている。
そろそろ「夕方ほろ酔い散歩」の潮時だ。
歩き慣れた道程、見慣れた景色のはずが、少し違った場所に思える。
また、普段はやり過ごしてしまうような音や匂いも気を留める。
少量のアルコールは、意識を開放し、感覚を鋭敏にしてくれる妙薬かもしれない。
…と、「津幡郵便局」の近くで、やや甲高い小さな鳴き声が耳に入った。
視線を上げると、そこには燕の巣が。
狭い排気口の上、泥と枯草を唾液で固めて作った巣に4羽の雛が並んでいる。
すっかり大きくなった体は、収まり切れずに、はみ出していた。
カメラを向けると、僕の接近に気付いてか鳴き声が喧しくなる。
その時、どこからか現れた親鳥に促され、1羽がテイクオフ!
最初は近くの電線に停まっていたが、やがて大きく羽ばたくと、
見る見るうちに遠ざかり、やがて夕日に溶けて見えなくなった。
しばらくは、ここで虫を追い栄養を蓄え、秋には南へと渡りに出るのだろう。
中には、台湾~オーストラりア北部~マレー半島まで達する強者もいるそうだ。
道中の無事を祈る。
そして、来年の春には、また津幡町に帰って来いよ。