つばた徒然@つれづれ津幡

いつか、失われた風景の標となれば本望。
私的津幡町見聞録と旅の記録。
時々イラスト、度々ボート。

美は魔の必須条件。 ~ 卑弥呼。

2018年09月19日 07時20分47秒 | 手すさびにて候。
ほんの手すさび、手慰み。 
不定期イラスト連載・第九十三弾は「卑弥呼」。

前回、同じ「手すさびカテゴリー」にて、
「魔法を使ったように若く美しい、大人の女性」~「美魔女」について投稿した。
今回は「魔女」について思いを致してみたいと思う。

魔女を辞書で引くと、以下の記述がある。

ヨーロッパの俗信で、悪霊と交わって魔力を得た女性。
 その超自然的能力により、人間に対して悪事を働き、
 教会に対して害を与えると考えられた。


これは、西洋の文化が色濃い。
つばの広いトンガリ帽子を被り、黒い長衣を着た老女。
住居は、昼なお暗い森の奥。
蔦の絡まる洋館でイエスの教えとは無縁の生活を送り、
秘法を操り、秘薬を創る。
時には、箒に跨って空を飛ぶ。
・・・というのが、典型的なイメージかもしれない。

他にもこんな解説がある。

普通の人にはない、特別にすぐれた能力をもつ女性。
悪魔のような女。また、男性の心を惑わす、妖しい魅力をもつ女性。

おそらく、直感的で、感覚的な何か。
説明や予備知識なしに訴える何か。
例えば、声、容姿、しぐさ、表情。
身にまとった雰囲気、存在で圧倒する何かを持つ女性は、
それだけで、充分に魔女足り得るのではないかと思う。

日本の元祖は、古代史に名高い「卑弥呼」だ。
中国の歴史書・・・俗称『魏志倭人伝』曰く、
『神霊や死霊の憑依をうけ、その意思を伝える「鬼道」なる呪術で人々を率い、
 大乱の続いた倭国をまとめた』という「邪馬台国」の女王。
彼女は、おそらく美しかった。
人心を操る立場に於いて、美は必須である。

さて、今回の拙作は、魔女が女に戻った一瞬。
想像を絶するプレッシャーを背負い、内なるチカラを振り絞って魔を駆使した後、
「精魂尽き果てた卑弥呼」を描いてみた。
コメント
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