講演する自民党の麻生副総裁=6日午後、東京都中央区
◆目を背けたくなる状況だからか、ファンは口閉ざす
◆多数の性加害を確認…「芸能界の怖さを感じてしまう」
◆「会社を清算し、解体的出直しを」
◆当事者の会「辞任で責任から逃れることは許しがたい」
◆新社長に「ヒガシ」⁉
◆白波瀬傑副社長は? 会見出席者で事務所の姿勢がわかる
◆「喜多川氏お気に入り→デビュー」がネタにされてきた
◆性被害の拡大に沈黙で加担したメディアも問われている
◆デスクメモ
ジャニーズ事務所の創業者である故ジャニー喜多川氏による世界最悪級の性加害問題で7日に会見するジャニーズ事務所。そこで藤島ジュリー景子社長(57)の退任とともに、新社長就任が有力視されるのが東山紀之(56)だ。東山はキャスターを務める「サンデーLIVE!!」(テレビ朝日系)で「ジャニーズという名前を存続させるべきなのか」と踏み込んだコメントをして一部で称賛された。だが、本人を知る芸能関係者はこう言うのだ。
「もともと彼はジャニーさんの側近中の側近。常にその意向に沿って邪魔を排除し、メリーさんには従順でありつづけた。どちらかというと加害者側なのは関係者なら誰もが知っている。それがジャニーズのかじ取りなんて悪い冗談です」
Jr.時代に「少年隊」のバックダンサーも務めた「当事者の会」副代表の石丸志門氏が早々に「過去の悪行が出る」と予言しているように、ジャニー氏があまたの性加害に及んだ「合宿所」に東山もかつては同居し、ジャニー氏の威光をちらつかせ未成年のJr.たちにセクハラ、パワハラをはたらいていたことを指摘しているのだろう。
ジャニーズ事務所公式サイトより
故・ジャニー喜多川氏による性加害問題をめぐり、ジャニーズ事務所が重大局面を迎えている。
ジャニーズ事務所が設けた「外部専門家による再発防止特別チーム」は8月29日、ジャニー喜多川氏について「1970年代前半から 2010 年代半ばまでの間、多数のジャニーズ Jr.に対し、性加害を長期間にわたり繰り返していたことが認められる」とする調査報告書を公表。さらに、この調査結果を受け、ジャニーズ事務所は明日9月7日に記者会見を開くと発表した。
会見に先駆けて「文春オンライン」は、「少年隊の東山紀之が新社長就任、ジュリー氏は代表取締役で役員留任」と報道しているが、明日の会見ではこんなふざけた対応が現実となるのか──。世間からは高い関心を集めていることは間違いないが、注目度に反して対照的なのがメディアの報道姿勢、とりわけテレビの扱いの小ささだ。
再発防止特別チームによる調査報告書が公表されたあと、報道番組やワイドショーでもこの話題は取り上げられたが、その扱いには濃淡がくっきり。また、継続的な報道をつづけている『報道特集』(TBS)や、「ジャニーズ性加害問題当事者の会」による会見を中継した『情報ライブ ミヤネ屋』(読売テレビ)など問題を掘り下げようとする番組も一部あったが、ほとんどの番組がダンマリを決め込んでいる。
いまさら言うまでもないことだが、日本の芸能界をリードし、「名プロデューサー」と名声を得てきた人物が、約60年間にもわたって未成年者に対して性加害をおこなってきたという事実は、国内のみならず世界を震撼させる重大事だ。その上、前検事総長が陣頭指揮を取った専門家チームも、これを事実だと認定したのである。ジャニー氏を擁護した山下達郎が口にした「憶測」などではないのだ。当然、報道番組もワイドショーも連日、報じつづけるべき大問題であることは論を俟たない。
しかも、調査報告書では、「マスメディアの沈黙」によってジャニーズ事務所の隠蔽体質が強化され、ジャニー氏による性加害を拡大させたと断じている。ところが、調査報告書の公表を受けてNHKと民放キー局が相次いで発表したコメントは、まるで各局で申し合わせたかのようなシロモノで、加害当事者としての責任などまったく感じられない内容だった。
ようするに、テレビ各局はこの期に及んでも、メディアとしての最低限の責務を果たそうともしていないのである。
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