【政界地獄耳】次内閣のコロナ禍対策でワクチン太郎の自慢話は聞きたくない
★まもなくなくなる菅政権はあたかもコロナ禍対策に成功した印象を与えようと19の都道府県に発出している緊急事態宣言について、30日をもって全面的な解除も視野に検討に入った。政権の置き土産にしたいということだろう。完全に解除するか、まん延防止法に格下げするかは専門家会議の決定もあるだろうが、政府にとっては衆院の総選挙の間の解除という言い訳も含まれているだろう。ただ政府のおかげでコロナに打ち勝ったとのアピールは通用しない。これは国民の努力と協力のたまものではないのか。
★思えば政府の掛け声は安倍政権時代の20年3月「この1カ月が勝負」、4月「緊急事態宣言」、7月「この夏は特別な夏」、菅政権になり9月「この連休がヤマ」、11月「我慢の3連休」、12月「真剣勝負の3週間」、21年1月「緊急事態宣言2度目」、3月「6月までが正念場」、4月「本当の正念場」、7月「緊急事態宣言4回目」「勝負どころだと思っている」「まさに今がヤマ場」「この夏最後のステイホーム」、8月「最後の我慢をお願いしたい」としてきた。
★その間、政府は使い勝手が悪いマスクを国民に配布したり、給付金の準備をするものの、困窮者に行き渡らず、10万円の配布も大騒ぎだった。Go To トラベルなどのアクセルのタイミングを間違え、国民に控えさせた会食や会合を政治家は続けた。国民生活は政府の愚策に翻弄(ほんろう)された。ワクチン供給も当初は五輪開催前までの接種完了が可能のごとく胸を張ったが、政府の21日の発表ではワクチンを少なくとも1回接種した人は全人口の66%余り、高齢者では90%を超えた。2回目の接種を終えた人は全人口の54%。また政府は3回目の接種とワクチン供給の準備を始めている。コロナ禍は2つの内閣を倒す威力があったが、次の内閣はこの状況の克服と慎重な経済対策が望まれる。ワクチン担当相の自慢話は聞きたくない。(K)※敬称略
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河野太郎行革相(2021年9月20日撮影)
河野氏「無責任な質問よくない」TBS番組で酒類提供に関する質問回答拒否
河野太郎行政改革担当相は自民党総裁選の4候補が出演した22日のTBS番組で、新型コロナウイルス感染拡大に伴う酒類提供など制限の緩和時期を問われ「無責任な質問はよくない。科学的データなしに聞くのはおかしい。メディアに反省してもらわないといけない」と回答を拒否した。野田聖子幹事長代行は「行動制限は精神的に厳しく、目標は必要だ。メディアが悪いと言うのは政治家としてどうかと思う」とたしなめた。(共同)
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