ナイアガラ
滝でもなく、花火でもなく、葡萄を連想する方は、少ないと思います。
たまたまスーパーで見つけたナイアガラです。
その甘い香りと色で、すぐ分りました。
この葡萄が店頭に現れることは、ごく稀なので、
もちろん、即 カゴに入れました。
田舎では、秋の初めごろになると、普通に出回っていましたが、
都会では、まったく姿を見たことがないので、
地元だけに出回る信州の特産品だとばかり思っていました。
けれど、余市や、山梨、埼玉など、おもに東日本では、
よく作られているアメリカ原産の葡萄で、根強いファンもいるようです。
フルーティなワインも出ています。
素朴な緑の葡萄。ただ、甘さだけに慣れた舌には、抵抗があるかも。
最初のとろけるような甘みの後にくる、種を出すときのちょっとした酸味。
しかし、なんといっても、香りのよさが身上でしょう。
紅茶で、マスカットの香りといわれても、なかなか分りませんが、
ナイアガラなら、想像できます。
葡萄の中では、こんなに香りのいいものは、ほかにあったでしょうか。
母が見たら、なつかしく思うでしょう。「食べさせてあげたい」と思っていたら、
夕方、妹から電話がありました。
「土曜日、病院に行ってくるわ。ちょうど、ナイアガラも手に入ったことだし」