*上の画像は、前日にもらってきたつぼみの開きかけ。からすうりは、雌雄異株ということを
最近知った。どうりで、今まで実の一つだに見たことはなかった。(このスポットには雄株
だけだっ た。)
長い筒型の花に、吸蜜に訪れる虫は、スズメ蛾のように長い口吻を持つ蛾のようだ。
「からすうりの花見・・・・今夜、行きますか?」
お誘いしておいたSさんからのメール。
「もちろん、行きますとも」
「7時15分集合ね」
一番目のスポットは、近くのお寺の塀の上。
ここには、雌株が多く、小さな瓜がたくさん生っているのを、
数日前の昼間にチェック済み。
しかし、暗くて、実を確かめることができません。
暗闇で、あんまりうろうろしていては怪しまれるかも。
夜の歩道をママチャリこいで、次のスポットへ!
西葛西駅の近く。歩道に沿った、矯正歯科の大きな看板の上から、
いくつもの蔓が垂れ下がっている。乱杭歯のよう。
蔓はさらに繁茂して、街路樹の橡の木に跳び移り、よじ登り・・・、
植え込みの椿の木は、すっぽりと覆いつくされている。
小さめの白いレースの花が、ベールのようにいちめんにかかる。
あたりには、少し重みのある甘い香りが漂っている。
こちらは、雄花だけ。
からすうりは、朱い実や白いレースのような花だけが賞賛されるけれど、
是非、その香りも、愛でてほしい。
ある日、ちょっと視点を変えたとたんに見えてきた、
二つのからすうりスポット。
いつもの道だった。
心を寄せてみなければ、何も見えてはこない。
”せめて見れば”(よくよく見れば)
からすうりの白いレースのような花も、甘い香りも、
こんなことを喜び合える仲間も知ることができた。
夏の締めくくり、秋のあわいの、ささやかなハッピー・サプライズだった。