美容院でさんざん待たされて済んだのは5時ごろ。
家へ電話を入れると最後に、
ーー困ったことが出来てね~と、o氏。
ーースズメが部屋に迷い込んだんだ。
ーーえっ、またぁ~ 冗談かと思って軽いノリで聞いていたら、電話を、切られてしまいました。
3年ぐらい前にも同じようなことがあったのです。
迷い込んだスズメが本棚と壁の狭いすき間に入り込んでしまったので、本を全部出し、移動して、
やっとのことで救出したのですが、スズメはかなり衰弱していました。
―― 机に向かっていたら、空いている窓からスズメが紛れ込んで、逃げ道を探して地袋の上を徘徊して
いた。外へ逃がそうと色々試みたが、けっきょく追い回す形になり、うまく外に出られたか、物陰潜んでい
るかどうかも分からなくなった。
カサとも音はしません。
隙間から出られずにそこで死なれたら困る~と、O氏はかなりナーバスになっています。
本棚を移動するようなことは、想像だにしたくなく・・・・。
ほっとくのが一番と、しばらく窓を開けたまま部屋から出ていましたが、らちがあかず~
「きっと、逃げているよ」と気休めを言いつつ、仕方なく一晩が過ぎました。
翌日ーー
朝早く机にむかっていると、「何か音がする~」 と。
またしばらくして呼ぶので、行ってみると、ちょうど本箱の横から出てきたスズメが、私の姿を見て、
明るい窓の外へパ~ッと飛ビ出してゆきました!
よかった、よかったーー。スズメにもO氏にもなんというしあわせ。
「スズメが出て行って、なんとも晴れやかな気分だね。今朝のことは奇蹟にも思えるよ」
なーんて、オーバーな~。
でも、前回のことがそれほどトラウマに?
いやいや、光の方へパーッと、大きな世界に飛び出していったスズメの映像があまりにも
すばらしかったからと。
☆蛇足
翌日ーー近くに外出していて思いのほか用事が早く終わり帰りました。
キッチンに入ると、隣の部屋からО氏登場、「早かったね、また小鳥が入って来たかと思ったよ」
「えっ、鍵を開けて玄関から?」