倉嶋 厚さんの本に、ヒヨドリのことが出ていた。
闘病中の奥さんと、公園の桜を見ながらの、しみじみとした会話。
―ー花吸いが飛んでいるわねえ。
―ー花喰い鳥もいるなあ。
桜の季節がめぐってくると、メジロやヒヨドリは、せわしなく桜の木の枝を飛び回って蜜を吸っている。
「花吸い」と呼ぶ彼らは、細くて長い蜜を吸うのにふさわしいくちばしを持っている。
が、近年、そのようなくちばしを持たないスズメやシジュウカラまでが、桜の蜜を吸い始めたというのだ。
彼らは、短いくちばしで、ガクの部分から喰いちぎるので、花全体が、ポタリと根元に落ちている。
花時の大雪などで、食べるものがないスズメやシジュウカラが、
これまで見向きもしなかった桜の花をついばみはじめてのことだという。
今まで、メジロやヒヨドリがサザンカやツバキの蜜を吸うのは知っていた。
桜の季節、大忙しで、嬉々として枝から枝へと飛び回るヒヨドリを見ていると、
ヒヨこそが、花を喰い荒らす真犯人だと思い込んでしまっていた。
新発見だった。
ヒヨちゃん、ごめんよ。
しかし、やっぱり、「花喰い」はスズメたちだけなんだろうか???・・・それもあるけど、少しはヒヨだって、・・・―ーとまだ未練がましく思っている。オウバイのつぼみやミニシクラメンのつぼみを食された身としては、ついつい・・・。
でも、やっぱり、謝ります。
お口直しに、ブログで見つけた「うれしそうなヒヨドリ」の画像をどうぞ。
食べている赤い実は、小梨(ズミ・バラ科)の実ですよ。 ↓
なんども目撃しましたし。雀はあんな大きな椿の蕾は食べられませんもの。
ひよちゃんは見た目も悪者っぽくて、ちょっと気の毒ではありますが。
ヒヨもだんだんズボラになって、こまやかに蜜を吸うよりは、喰いちぎってしまうのでしょうね。