中国迷爺爺の日記

中国好き独居老人の折々の思い

春日

2007-03-27 08:39:13 | 身辺雑記
 今年の春はどうも不順だった。3月に入っても暖かく、桜も早く咲くのではないかと言われていたら急に寒さが戻ってきた。春分が過ぎても何となく寒さを感じたが、1日半の雨の後の昨日は、外に出してある寒暖計は午前中で20度を指し、午後は20度を何度も越えた。ポカポカという言葉がぴったりの静かでのどかな春の一日だった。もう寒さが戻ることはないだろうと思う。西安の謝俊麗は西安も24度だと言っていた。古都長安にも本格的な春が訪れたのだろう。

 男物の衣服を扱っている卒業生の店では、冬物と春物を入れ替えていた。冬物はさっぱりだったと言う。暖冬の影響をまともに受けたようだ。私も初めてコートを着ることなく冬を過ごした。もっとも次男が勧めてくれたゴルフ用の下着を着たこともあるが、それにしても暖かい冬だった。春物で頑張らなくてはねと言うと、いえ、すぐに暑くなりますからねと、あまり期待していない様子だった。年々売り上げは低下し、景気回復、好調なんて大企業だけの話ですよと常々言っていた。彼の政治不信はかなり強いが、庶民の正直な気持ちなのだろう。

 帰り道で知人に出会った。私より1歳年上だが脚が弱っていて、杖を突いてゆっくり歩いているのに追いついて、話をしながら同行した。パーキンソン病だと言う。ゆっくり歩きながら、私も最近少し脚が弱ってきているので、こういう暖かい日は脚が悪い者には有難いなどと考えた。家の近くで別れたが、夕方の太陽で物の影が長く伸びているのを見た。影を見るのは久しぶりのことのように思えた。これからだんだん影は短くなっていく。春は束の間である。